山域 ： 吾妻連峰 西吾妻山
天候 ： 曇り時々小雪 風強め
スキー ： KARHU PFD 172cm ＋ VOILE SWITCHBACK
ブーツ ： CRISPI CXP LIGHT
移動距離 ： 約9km
【動機】
KARHU PFDを広いパウダー斜面で走らせてみたかった。西大巓から中ノ沢へと落ちる東斜面は、スキーヤー、ボーダー問わず人気だが、平日なら競争率も低い。西吾妻の樹氷鑑賞、二十日平下りと合わせて出かけてきた。
【行動記録】
午前は荒れる予報なので、自宅発は7時過ぎ。平日のデコは駐車料金無料。上部のクワッドリフトを利用してゲレンデトップへと向かう。意外にもリフト降り場から西大巓へと伸びるトレースは無い。あわよくばラッセル泥棒とも思ったが、あてが外れた。
9:50 1590m
行動開始。GPSを見ると、何故か標高1400m地点を指している。故障？電源を入れ直すと無事復帰。さて、周囲は風が強めに吹いていて小雪模様。山頂方向はガスの中だが、徐々に天候が回復してきている。まずは夏道沿いの尾根方向を目指す。ラッセルは踝程度だが、吹き溜まりでは膝近くまで沈みこむ。センター70〜80mm程度のオールラウンド板だとどのぐらい沈むのか。板のお陰で沈みは少ないが、何故かペースが上がらない。結構バテながら休み休み高度を上げていく。
1940mの小ピークを目指して斜面に取り付く。急登でもシールの効きは悪くない。斜面の雪の状態も安定している。小ピークからの下降を嫌い、途中から左に巻いていく。モンスター密集地帯で、ツリーホール周りに出来た雪の凹凸が進行を阻む。短い距離だがルーファイに手こずり、時間を掛けて何とか抜け出すと、目の前に西大巓のピークが見えてくる。視界はまあまあで、中ノ沢への滑降も問題無さそうに思える。一登りで山頂へ。
11:01 1981m
西大巓山頂。流れるガスの切れ間から西吾妻山が時折姿を覗かせる、そんな天候。ツリーホールで風除けしつつ休憩。後続がやって来る気配も無く、シールを剥がして滑降の準備に入る。ガスが切れて視界が開けるのを待ち、山頂直下の雪庇の肩から斜面へとエントリー。
PFDでも腿近くまで沈み込む。まともなパウダーを滑るのは久しぶりなこともあり、5ターン目ぐらいからやっとリズムに乗る。雪が深いので、板を横に向けると減速してしまう。フォールラインに向けて板を落としていく。オープンのボトム手前でストップ。標高差100mとちょっとだが、相変わらずの快適滑降。脇の樹林へと入り込み少しゆっくりする。と同時にシールを貼って再登行の準備。トップとテールの幅がほぼ同寸法なので、逆向きにシールを貼ってしまう失敗で貼り直し。ナイスプロポーションの太板、まだ使い慣れていない。
斜面をトラバースして西吾妻山を目指す。鞍部を過ぎると、またしてもモンスター周りの凹凸に悩まされ通過に手間取る。中ノ沢を更に下降して、樹林帯をラッセルしつつ山頂を目指したほうが良かったかもしれない。西吾妻小屋付近まで来ると更に視界が良くなる。辺り一面に広がる樹氷原が美しい。
12:35 2035m
西吾妻山頂付近を通過。南東尾根を辿り、二十日平方向へ下る予定。少し天候が悪化してきているようにも思える。ツリーホールで休憩後、下降開始。少し下ると樹間も広くなり快適斜面となる。テレマークターンにはやや忙しい斜面で、アルペンターンに切り替えて楽チン下降。美味しい斜面はあっという間で、1600m付近まで来ると斜度が落ち、次第に板が走らなくなる。下りラッセル開始。日差しがあり、アウターを着ていると暑いぐらい。何とか平坦地を脱出し、二十日平方向への下降点1550m付近に辿りつく。
下部も雪の状態は良くて快適。いつもは二十日平から更に尾根を下降して渡渉、ゲレンデに出ていたが、中ノ沢の雪の埋まり具合がどうか気になる。少し上部から中ノ沢を渡りたい。1150m付近で渡渉と考え、中ノ沢方向へと降りていく。ボトムまで降りてみると、所々水流が見える。目の前に渡れそうなスノーブリッジが見えたが、少し下流側に頑丈そうなブリッジを発見。迷わずそっちを選択し、難なく対岸へ。段丘の上には作業道か何かがあるように見える。スキーを履いたままでは上がれそうもなく、ツボで登りに掛かる。少しの太腿ラッセルで段丘に乗り、板を付ける。暫く進むと、中ノ沢に赤布が下がっていた。ここがメジャーな渡渉点（約1130m）と思われる。更に進むとゲレンデを滑るスキーヤーが見えてくる。
緩斜面のゲレンデに合流する。テレマークターンは、板の自重もあり切り替えが重々しい。エッジが遠くてピステ向きではない深いパウダー限定のデブ板。スキーヤーとボーダーで賑わうゴンドラ乗り場が見えてくる。
13:50
デコのレストハウス前に到着。駐車場から見る西大巓方向は雲の中で、天候のタイミングが良くラッキーだった。
