速瀬水月「1章:指輪」を販売しました
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※全身(前・後)はクリックすると大きな画像が見られます
WFにお出でいただいた皆様ありがとうございました。
中でも拙作の水月をお買い上げいただいた方々、お世話になりました。
色々とレポートを書こうとも思っていたのですがポイントだけまとめます。 各所で写真入りのレポートが上がっているのでイベント自体をご覧になりたい方はそちらをご覧下さい。
◆前日搬入
荷物も多いし、版権申請者はできるだけ前日をお勧めしますとの最終案内にしたがって前日の21日(土)に会場入りしました。16:30からの搬入開始時はエントランスの企業ブース設営の雑踏に比べて一般ブースは閑散として白い卓が整然と並んでいるだけです。受け付けを済ませ、自分の卓に荷物を持ち込んだら書類の確認をするくらいしかする事がありません。回りを見ても商品を並べたり完成品を並べている人はいなくて展示台を組むところまでという感じです。卓に布を引いたら後はすることもなく、どうしたものか…と思ったものの早々に帰ることにしました。
帰りがけに「トーン師匠は来てるかな?」と思い、雨晴れのブースに寄り道してみると男性2人が紙を四つ折りにしてる作業中です。ん〜どうしようかなぁと思ったのですが当日になって販売に忙しい中でご挨拶するよりはと思い声をかけました。
「ここ雨晴れでしょうか?トーンさんは?」と聞くと一言では表現が難しい男性が「私ですけど」と怪訝そうに。そりゃいきなり知らない人間に聞かれたらそうですよね。
で、BBSでお世話になってるHIRO77ですと挨拶するとすぐ思い出していただいた様子です。覚えていただいててちょっと嬉しかったりして。
で、自分の荷物を置いたら特にすることもないのでよかったらお手伝いしますと言うと 新作の呂布の箱詰めをしてる最中だったので混じることになりました。インストカードを四つ折りにして完成写真とともに箱に詰める作業です。箱詰め前の呂布を見せていただきましたがとてもキレイで部品の時点で格好いいです。プロの仕事ってこうなんだなぁ…と素直に感動。並んで紙を折りながらシリコンの話、髪を抜くコツなど雑談の中で色々と教えていただきました。こんな機会って滅多にないんでしょうねぇ。
そうこうしてるうちに自分の準備を終えたディーラーさん達が何やら集合してきた様子です。全員の名前なんて覚えられませんが初めましてのご挨拶&紹介をさせていただきました。いつしか総勢7〜8名での流れ作業となり見る見る間に箱詰め完了です。
そしてパッケージシールを全員で貼り、ダンボールに商品をしまって作業完了です。 呂布を80個準備しました。さすがに80個の商品は量があります。が、当然これは完売するのだなぁと思うと凄さ満点です。この時点で引き上げました。
※補足:孫策、呂布の計160個が1時間ちょっとで完売とのことです。当然か。◆当日朝
早〜くに家を出れば東京駅からのバスでも平気だろうと6時に家を出ました。東京駅着が7時少し前です。構内のコンビニでサンドイッチを買い、都バス乗り場へ。
…来ない…
待ち行列は長くなる一方なのにバスが来ません。当日搬入の大荷物のディーラーさんもいます。時折来るバスは行き先表示のスロットがいつもずれて外れます。
…まだ来ない…
待ちきれずにパンを立ち食いする人が出始めました。
結局バスが来たのが7:40…。何じゃそりゃ〜って感じです。
バスに揺られること30分弱。会場までまだあるのに途中下車する人がぽつぽついます。あれ?っと思ったのですが一般入場の人は長蛇の列の最後尾に並ぶために手前で下りるみたいです。会場に着くともう8時の段階で延々と伸びる人の列。すごいです。
ディーラー証を首にかけて入場。卓の準備です。
とはいっても商品箱を並べて、水月を出したら終わりです。九品仏先輩も到着してからまったりと準備完了。寂しいので持ってきたミコスケを仮止めテープで組み立てて一緒に並べました。このミコスケが後で重要な教えを与えてくれるとはその時には気付きませんでした。
◆開場〜
開場10時の15分前から場内放送が繰り返されます。ディーラーダッシュを防止するために各ディーラーは自分のブース内に入ることが義務付けられます。通路に出ている人がいるうちは開場できないと。
そして迎えたカウントダウン。5から始まるとは。
「開場です!」との声と同時にみんな走る走る!ディーラーの方々が猛ダッシュで自分の買いたい卓に行列を作ります。一般入場の人の例え先頭でも会場に入ったら列の後ろに付くってのはやっぱり納得いきませんよね。
九品仏先輩は「コミケでは『走らないで下さ〜い』の連呼なのにWFでは何も言わないんだ…」とカルチャーショックを受けた模様。そりゃそうだ。
ちなみに左隣は諸事情により販売物なし。右隣は結構人気のある古顔っぽいディーラーさんでした。
◆販売〜
水月…売れません。みんな顔を覗きこんではスルーしていきます。水月があるって声が聞こえても関心はない様子。やっぱり君のぞピンチか?
それに反して表面仕上げ途中のミコスケの方が通行人の視線を感じます。
九品仏先輩曰く「やっぱり我輩の予想は的中だ!商品価値はミコスケの方が高いに決まっている!私がそう感じていたのは間違いではなかったことが証明された!」と。
ん〜悔しいけど事実のようだ。(感感俺俺か?)
アージュ(君のぞのメ−カー様)の方がみえて少しお話。ゲームのこのシーン(指輪)の立体化はうちが初めてとの事。ゲームでは最も重要な意味を持つイベントCGなのにアニメではサラっと流れたことなど色々と話しました。メーカーとしては作ってもらえるだけで嬉しいと聞いた時には『なんていい人なんだろう…』と思ったのですが、後から聞いてかのごく一部で有名な南風さんと知りビックリ!そう分ってたら「ファンです」って言いたかったのに…。どころか「俺はこの人のためにアージュキャラを作り続けてもいい」位の思い込みでした。ディーラー参加も初めてならゲームメーカーの人と話すのも初めてでしたからね。
南風麗魔さん=アージュのゲームCG担当の女性で君のぞのCG原画も担当。イベントのアージュブースではコスプレ販売をするので有名。
ただ1つ注意を受けたのが「ロゴ」の使用はまずいということでした。立体化の販権とロゴの使用権は別物なのでまずいですと注意されました。自作ならいいけど流用はNGと。すみません。以後注意しますです。
結局、売れた水月は3体。何れも知り合いでした。
この日はぐんにょりで「君のぞ」「水月」人気と自分の初参加のせいにして仕方ないかなぁなどと思っていたのですが、とんでもない話でした。
★反省会
ネットにUPされ始めた写真を見てたら知り合いサイトにうちの水月も掲載して頂いてました。
が、そこに映っていたのは素人丸出しの造形そのものだったのです。
ポーズとかキャラとかいう前に造形のレベルがとてもとても違います。
トーン師匠の作品に以前思ったことは「どの角度から見ても格好いい」という事でした。こうして冷静に自分の作品を見ると丁寧に作ったはずの手も表情に乏しく、全体像もとても単調でアピールする「何か」が全くありません。
前に他人の初心者風の作品を見て「これよりはマシだろう」なんて言ってた自分が恥ずかしいです。冷静に見た自分の作品も似たり寄ったりだったからです。 う〜購入していただいた方に申し訳なくなってきました。が、次回作のレベルアップで恩返しするしかありませんね。
顔が命の人形で塗り師匠に作って頂いた身でありながら少し思ってた顔と違うと思った自分も情けない。
…と落ち込んでばかりもいられないぞ!っと。
教訓
・見栄えのするアングルを探すな。見劣りするアングルがないか探せ
・自分で満足できる完成品を作れる技量を身につけろ
・パーツ毎にそれでいいか確認しろ
・表情は顔だけではない。部分にも全体にも必要だ
・動きとは派手なポーズを指すのではない
・先ず自然か?
・完成品を予測して原型は作られるべきである
・フィギュア造形のアピールとは何か確かめろ
道は険しいですにゃ〜。諸先輩のサイトでWFに行くと自己嫌悪に陥るというのがよく分ります。というかそんなレベルでもないのに早く気づけ自分!って感じ。 少なくとも安くない金額で買っていただこうというのですから本当の第三者の目で作品にダメ出ししてかなきゃいけませんね。
この教訓は絶対に無駄にしない!(by曹操)くらいの覚悟でいきましょう。
駆け足で初めてづくしを体験してしまいましたが、絶対リベンジします。
ディーラー参加ってあの雰囲気好きになりそうです。精進します。
◆最後に
購入いただいた知り合いの皆さん本当にありがとうございました。
売り物として評価いただける作品レベルになるようにこれからも頑張りますので見守っていてください。