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◆No6.速瀬水月 【量産編】
−君が望む永遠−
ワンフェスの版権も無事に頂き、いよいよ製品の生産に入ります。
最後まで仕上げてあげるからな…。可愛く作ってあげるからな…。幸せにして…(自粛)…
とはいうもののあれもこれも初めて尽くしでもう大変な騒ぎです。

〜04/02/14

★なんとか一段落

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◆頑張って抜きが終わってもまだまだやることは沢山あります。 でももう有機溶剤とは無縁の内職作業です。裸電球の下で丸いちゃぶ台の上でやると気分が出るかもしれません。「♂、♀…」ってそれヒヨコやろ!?

◆各パーツを確認しながらビニール袋に入れます。髪の毛と左手は細い部分があるので更に小袋に入れます。
そしてインストカード(組み立て説明書)も作りました。
スキャナー持ってないので一苦労です。手書きの図をデジカメで撮影して取り込み、 補正、二値化、アンシェア等を駆使して原稿に貼込。スキャナー欲しいな。うん。 誰かくれないかな。

◆箱も組み立て。色は茶色だけど丈夫な箱を選びました。そこに苦心して作ったパッケージシールを貼ります。いやぁこのパッケージってやつはモロにセンスが出ますね。他のサイトで見ると絵描きの人が多いせいかとっても格好ヨイ!いくつかのデザインを没にして何とか作りました。今回は意識的にポップなものは避けて落ち着いたデザインにしてみたのですが如何でしょうか?フォトショを久しぶりに駆使しました。作るのは簡単だけどデザインは鬼門ですにゃ。デザイナーの友達作らなきゃ。
九品仏先輩は『やってもいいですけど大変なことになりますよ…フッ』と自嘲気味に言うし。
まぁそんなものでも箱にきちんと貼るとそれなりに見えるから不思議です。

◆後は来週に同梱するカラー写真をDPEに出して終わりです。
秋葉で大きいバッグを1000円で購入したり、なんやかんやしてましたが、 1週間後には本番です。
このドキドキ感というか静けさというかは大昔の遠足の前に似ていますね。

★考えたらこの章は『製作』というか商品の『量産』なのでタイトルを改めます。 自分用のMY水月の組み立ては改めて新しく『製作編』としてまとめたいと思います。


〜04/02/07

★失敗して学ぶこと…ばかり…

◆前回作成したシリコン型ですが、最後のウキウキ感のままキレイに割れるかなぁ〜?
っとムキムキはがしてみると…うまくはがれない場所がある…あれっ?引っかかるぞ…ん〜…あ〜!!!!★△◎□…@д@
そうです。うまく割れなくて裂けてしまったのです。
今回の型は結構段差が多いものだったのですが、どうやら穴の底の縁角とかのワックスの塗りが薄かったとかムラがあったようです。そこが癒着してしまったという事。
教訓「ワックスは薄く薄くと言うけれど、しっかり塗ろう!裂けるよりマシ」
あっという間に時価5千円以上のシリコンブロックになってしまいました〜。
シリコンは高価なのでクズシリコン再利用で水増しして節約するというノウハウを読んではいたのですが「初めての時にはクズシリコンなんてないしなぁ〜」って思ってたのでしたが、そんなの杞憂でしたね。即応用編になってしまいました。…とさ。

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前回の型は星になってしまいました(ToT)

◆シリコンの骸をさいの目に細かく刻みます。それを増量材として使用するわけです。
型がうっすらかぶる程度に1次流しをします。それで固まるまで待ちます。その後の2次流しの時に増量材をぶち込んでやるわけです。1次流しの時に突っ込まないのは、原型に触れる部分で隙間や段差が出るのを防止するわけです。2次流しの時に混ぜた増量材はまるでお好み焼きかもんじゃ焼きのようです。シリコンは流す量に関わらず硬化に12時間かかりますから早い話、倍の時間を要するわけですが、経済的要素が最優先です。(-_-;)
教訓:クズシリコンは捨てるな。仕込んで取っとけ!

◆作業台としてベニアにプラ板を張ったものを使用しているのですが、シリコンの重さやら何やらで粘土がなかなか剥がれません。力を入れて剥がすと型がずれそうでまずいなぁと感じました。そこで教訓:「キッチン用シリコンペーパー」を敷こう
これで簡単にひっくり返す事もめくることもできます。

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◆今回はキレイに割れました〜。初体験のトラウマができてしまったのでその後に別の型を割るときも不安でドキドキします。縁の外側にも少し塗っておいた方が割るときにすぐ分かるのでよさげです。

◆さていよいよレジン流しです!
レジンはどこでも「すぐ固まるので手早い作業が必要」とあってこれまたドキドキです。実は最初に型を幅広輪ゴムで止めて流したのですが、下の方から漏れてきてしまって大変な事になってしまいました。バスケットの中でやってるので外への被害はないのですがダダ漏れの結果、型を満たす前に硬化しはじめてしまいました。
以前、えるまぁ氏のサイトでガラスを使ったバインド法というのを見ていて私も真似をしようとガラス屋さんに行ったのですが、8mm厚のガラスを小さく切り出してもらうという注文にどこでも「取り寄せになるから」と相手にしてくれませんでした。で、仕方なくオーソドックスな輪ゴムバインドで初挑戦&大失敗となったわけです。レジンが内部を満たしていくと当然、底の方には重みがかかるわけですから締めが甘ければ漏れて当然なんですね。
教訓:「中途半端な締め付けで流すな!」
そんな時、あるサイトの掲示板で、えるまぁ氏の書き込みにレスを入れたところ、何と!スペアのガラスをタダで送っていただけることになりました!!
何とありがたいことでしょう。このご恩は一生忘れませんぞ。

◆ガラスバインドとは、文字通り透明なガラスで挟み込んで、締め付けは布ガムテープで行います。型とガラスの密着度が外から見えますから圧のかかり具合も一目でわかるという素晴らしさです。布ガムテープは2〜3回使えますが基本的に使い捨てなので輪ゴムに比べるとコストがかかるかもしれませんが、力を入れて何本も輪ゴムをかけたり、型の角が凹んだりという心配もないのでとてもやりやすいと思いました。
初心者向けかもしれません。※小さな型は輪ゴムでやってます。

◆よく考えれば分かるのですが、アンダーゲート法って下から上がっていくのですから下がっていく圧がないと水面はあがりません。今回、結構上端面近くまでパーツを入れてしまったので一番上までレジンが上がってくれませんでした。その結果、上に置いたパーツの途中までで息絶えてしまってたり。
そこでまたまたキッチンシリコンペーパーの登場です。ロング漏斗を作って高さをかせぎました。これで水面が上がるので持ち上がる圧が稼げます。 それと攪拌棒を伝わらせて注入してたのですがチンタラやってる間に硬化が始まっちゃったりせわしいのでロング漏斗の上に本当の漏斗をはめてみました。これで攪拌棒を伝わらせてチョロチョロ流さなくとも普通に注ぎ込めるので超楽チンです。
楽な分、時間も稼げるので両脇を叩いたりゆすったりして気泡抜きが落ち着いてできるようになりました。
教訓:レジンにも水圧の原理は必要だ

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◆レジン注入後、数分で硬化が始まります。カップに残ったレジンは思っていなかったほど熱くなります。発熱するとは聞いていましたがこれほどまで熱くなるとは思いませんでした。臭いので窓開け&換気扇回しなので夜などは冬場の冷気がこたえます。でもでもこのレジンカップの底を触っているとカイロ替りになります。
熱が冷める前にバカバカやるとシリコンが痛むと聞きましたので1時間ほど置いてから割ります。すると真っ白なパーツたちが!!初めての時は感動しましたよ〜。とってもきれいな白なんですよ。※ホワイトタイプだからってツッコミは無しね。
うまく全パーツに流れるまでテストショットを繰り返しながら溝を切るのですが、この辺も経験則なんだなぁ〜って思いました。
あと、フッ素系の離型剤スプレーもメーカーによって全然違いますね。はじめはユウビを使ってたんですが途中からダイキンを使ったらダイキンはペロッと外れます。

◆という具合に一所懸命抜いてます。やっぱり結構ありますね。写真は途中時点なのですがそれでも集めると相当な量があります。触覚はなくならない様に小さな箱に取り分けてあります(左下のスペース)が、それだけが集まってると「しらす」みたい…。
ちょっと不満足なパーツがあって小さな型で再抜きするのがまだ残ってますがなんとか山は越えた感じです。

◆初めてのシリコン抜きはトライ&エラーで大騒ぎです。でも少しはコツがつかめた感じもします。原型を作る時には抜きのことも考えないといけないのも勉強しました。
教訓:ダボはゆるいくらいが丁度よい
教訓:モールド、凹凸ははっきりしすぎてるくらいが丁度よい
教訓:分割&ダボにはガチャポンやプラモは真似するな
教訓:抜けないと思ったら分割しろ
教訓:シリコンは思ったより多く必要。レジンは思ったより少なくてすむ


◆まだまだ残り少しのパーツ抜きを終えてからもやること山盛りです。インストカード 作らなければいけないし、袋&箱詰めもあるし、当然検品もしなくては。
完成見本は塗り師匠が1人先行して作成開始してくれてるのですが、自分で作る分がWFに間に合うか危ういです。もはや。終わってからじっくり作ることになるのでしょうかね。自分だけの宝物にするために丁寧に作りたいですからね。まぁギリギリまで挑戦してみます。
そういえば塗り師匠に先渡ししたパーツにお褒めをいただきました〜。
「クツがいいね…」褒めていただければ何でも嬉しいっすよ。

〜03/12/28

★複製開始〜

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この娘には随分待たせてしまいました…。

◆いよいよキット生産に向けて再始動です。版権も年内に下りたし。いやぁ「保留」の通知をもらった時にはどうしようかと思いました。正月休み明けてからの連絡じゃいつになるか分らないし、まして初心者、綱渡りなんてできませんから。一安心。

◆色々と道具は買い揃えておきましたので着手です。まずは抜き型の配置を決めます。 しょっぱなから大きな型だと失敗した時大変なので3〜4つに分けようと思います。 全部で17パーツです。写真では16しかありませんが、柵の腰掛け部分の横棒に版権表記を入れるので一緒に写し忘れました。こう見ると凝った部品はなさそうなんですけど大丈夫でしょうか…?

◆粘土埋めのために一所懸命柔らかく練ります。白い板はベニヤにプラ版を張った作業板です。流石に冬、練るのに一苦労です。ましてや腰が痛いので辛い作業です。 粘土はおなじみライオンの「ほいくねんど」です。ベトつかないので先輩諸氏おすすめの品なのですが、手にもベタベタしないので作業が楽です。私はポリパテ派なんですがスカルピ派の方ってこういう素材で作っていくんですよね。ちょっと面白そう。いつか挑戦してみたいと思いました。

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◆平坦にした粘土の上に大体の配置のあたりをつけます。型抜きって要はタイヤキみたいなもんですから凹凸が型に潜ることはできません。なので張り合わせの形になるように、出っ張りは斜めにと考えて配置します。失敗の少ないと言われているアンダーゲート方式です。型はでかくなるそうですが失敗するよりずっとましです。

◆枠はボークスのブロックです。謳い文句通り大きさを自由に調整できるのでいい感じです。おもったより隙間があって「もれないのかなぁ?」と思ったのですが大丈夫でした。原型に合わせ目の線(パーティングライン)を予め引いてその通りに埋め込みます。 とはいえ、ねじれていたり、出っ張ってたりで素直に2分割ってわけに行かず、結局高低差をつけざるを得ませんでした。うぅっ…思ってたより厚みが出たなぁ…。
粘土埋めって思ってたよりずっと難しいし重労働です。作業場所の関係で中腰でやってるので腰が痛いです。一応作業台の下には回転盤がしこんであるので少しは楽ですが、横から上から見たりするのにどうしても中腰でスクワット状態になってしまいます。
今回は部品の柵も流し道に使えます。剥離剤吹いてこれからシリコンを流します。

◆シリコンの凝固剤って100gに対して1gって指定で、1gが40滴…。う〜ん。単純に重さの計算でいうと何百滴ってことになってしまうのですが、みんなどうやってるんだろう。私は途中でお手上げになって重量でやってしまいました。ちょっと不安。
うっすらかぶるまで細くながしこんで、気泡取りを筆でやります。…と書いてあるのですがダボアナなんてもう埋まっちゃってよくわからない。原型に接する部分は多分大丈夫だと思うのですが。
固まるまで8〜12時間ってことなのでしばらく放置します。な〜んか固まるのを待ってるゴマ豆腐って感じです。要長時間ってこともあるんですが本当に固まるのかなぁ?いわゆるラッカー系の溶剤とも違う工業製品臭さがありますね。この半面だけで多分800g以上使ってしまいました。高さ出ちゃったからしかたないんだけど。まぁもう片面は薄くていいんですけどね。

◆固まったら補強の石膏を薄く流してみます。大型の型じゃなければ不要かもしれないのですが輪ゴム止めする時のバインド板代わりだと思ってます。さぁ開けてびっくりお楽しみ…キレイに抜けてくれるでしょうか。では途中経過はまた。

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