■定例研究会 過去の内容についてまとめています。

1. 第1回セラピーメイク研究会  ≪免疫力を高めるメイクアップの力≫
日時:2000年10月1日(日)
場所:アピアランスリハビリセンター
参加者:50名
プログラム:
・講演「メイクアップによる心理的及び生理的効果について―免疫力を高めるメイクアップの力」
ポーラ研究所 主任研究員 菅千帆子
・シンポジウム[化粧の心理的効果とは] 
司会 鍋田恭孝(大正大学人間学部教授)

2. 第2回セラピーメイク研究会  ≪メディカルメイクアップの役割≫
日時:2000年12月3日
場所:東京ウイメンズプラザ
参加者:110名
プログラム:
・講演[メディカルソアンエステチックの効用と役割]
カネボウ美容研究所 島上和則
・シンポジウム[メディカルメイクアップの社会的役割と問題点] 
司会 久保田潤一郎(杏林大学形成外科助教授)

3. 第3回セラピーメイク研究会  ≪容姿の美しさを求める心理と病理≫
日時:2001年2月25日
場所;東京ウィメンズプラザ
参加者;150名
プログラム:
・講演「どんなふう変身したいのか」
北里大学形成外科講師 梶原千遠
・講演「容姿に悩む心理と病理」
大正大学人間学部教授 青山渋谷メディカルクリニック院長 鎌田恭孝
・セラピーメイクテクニカル「メイクアップにできること」
美容研究家 小林照子

4. 第4回セラピーメイク研究会   ≪今、癒しを考える≫
日時:2001年4月15日
場所:東京ウイメンズプラザ
参加者数 150名
プログラム
・講演「心とからだを癒す五感セラピー」
アロマセラピスト 山本智恵美
・セラピーメイクテクニカル「加齢とベースメイク」
日本大学芸術学部講師 山口和子 

5. 第5回セラピーメイク研究会 ≪顔の意味すること≫
日時:2001年6月10日
場所;東京ウイメンズプラザ
参加者数 120名
プログラム
・講演「顔とは何か」 帝塚山学院大学人間文化学部教授 日本顔学会会長 香原志勢
・セラピーメイクテクニカル「老化肌に効果的なフェイシャルテクニック」
シデスコインターナショナル エステティシャン 東郷純子

6. 第6回セラピーメイク研究会 《これからの高齢者の美容を考える》
日時:2001年9月3日
場所:(株)花王すみだ事業場、セミナーハウス
参加人数:140名
プログラム
講演
・「高齢者福祉における化粧のケア的役割」
山野美容芸術短期大学福祉学科助教授 日比野英子
・「高齢期の・美容・意識と行動変容について ―港区立高齢者センターでの実施調査から」
花王スキンケア研究所美容センター 品川由紀子
・「これからの高齢者の美容について」
美容研究家、美ファイン代表 小林照子
見学  花王ソフィーナサイエンスプラザ

7. 第7回 医・美・心 研究会
シンポジウム 《人の美しさとは何か−美しさに対して医学と美容と心理学にできること》
日時:2001年9月30日
場所:有楽町ホ−ル スクエア(有楽町マリオン11階)
テーマ:シンポジウム「人の美しさとは何か−美しさに対して医学と美容と心理学にできること」
シンポジスト:小林照子(美容研究家、JMAN理事長)
         塩谷信幸(北里大学形成外科名誉教授)
         塘 久夫(花王(株)スキンケア研究所所長)
         鍋田恭孝(大正大学人間学部教授)
         早川律子(名古屋大学環境皮膚科学授)
         村澤博人(ポーラ文化研究所主席研究員)
司 会 :香原志勢 (帝塚山学院大学人間学部教授、日本顔学会会長)
     :中嶋英雄 (慶應義塾大学形成外科助教授) 

8. 第8回 医・美・心 研究会  《化粧品を科学する》
日時:2001年12月23日
場所:東京ウイメンズプラザ
プログラム
・講演 「化粧品の科学―その1 化粧品とは何か(概論)」
ポーラ研究所 岡部 慎也
・セラピーメイクテクニカル 「あざのカバーメイク」
NPOメディカルメイクアップサポートセンター 小井塚千加子

9. 第9回 医・美・心 研究会  《化粧品を科学する 化粧品の基礎知識2 スキンケア》
日時:2002年2月17日(日)
場所:東京ウイメンズプラザ
プログラム
・講演 「化粧品の基礎知識 2 スキンケアに必要な医学知識
清水市立病院皮膚科部長 慶應大学医学部講師 杉浦 丹先生
司会 今西宣晶(慶應大学医学部解剖学教室)
・講演 「化粧品の基礎知識 2 スキンケア化粧品とその作用」
花王(株) スキンケア研究所 第一研究室室長 鈴木裕二先生  
司会 河合充夫(ポーラ研究所)        

10. 第10回案内 -『熱傷、その後のケアを考える』-
日時:2002年5月26日(日)  13:00〜16:40
会場:慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホ−ル   プログラム
  < シンポジウム > −熱傷、その後のケアを考える−  
         司会 中嶋英雄 (慶応大学形成外科)
            小林照子 (JMAN理事長)
          ・ 熱傷瘢痕の治療の進歩と限界、そして将来
            井砂 司 (東京女子医科大形成外科)
          ・熱傷のメディカルソアンエステティック
            形成リハビリセンタ−30年の活動をとおして
            藤次明子 (形成リハビリセンタ−)
          ・熱傷後の心のリハビリテ−ションの問題点
            粕谷高明 (厚生連加茂病院精神診療科) 
          ・熱傷患者が本当に言いたいこと
            手島正行 (熱傷フェニックスの会)
          ・私の熱傷との闘い
            横関万喜子
<セラピ−メイクテクニカル・> −熱傷瘢痕をカバ−する−
大城喜美子(資生堂ビュ−ティクリエ−ション研究所)

11. 第11回 医・美・心 研究会  《化粧品を科学する 化粧品の基礎知識3 メークアップ》
日時:2002年9月1日(日)13:45〜16:35
場所:東京ウイメンズプラザ
プログラム
・講演 「化粧品の基礎知識 3 メイクアップ、カバー化粧品の性質と役割
ポーラ研究所 メイク、フレグランス開発チーム主任研究員 西方 和博  
花王(株) 美容センター 服部 道廣
・ セラピ−メイクテクニカル6 「加齢に対応するメイクアップ法」
美ファイン研究所 小林 照子
      
12. 第12回 医・美・心 研究会  《アンチエイジングの医療と心理》
日時:2002年12月15日(日) 13:40〜16:05
会場:東京ウイメンズプラザホ−ル
プログラム -『アンチエイジングの医療と心理』-    
・講演  「北里研究所病院美容医学センターにおけるアンチエイジング医療」
北里研究所病院美容医学センター長 北里大学医学部形成外科専任講師 宇津木龍一先生
司会 中嶋英雄 (慶応義塾大学医学部形成外科)
・ 講演 「いかに心を理解するか −喪失の心理から−」
慶応義塾大学病院精神神経科医長 白波瀬丈一郎先生
司会 鍋田恭孝  (大正大学人間学部教授)
       
第13回 医・美・心 研究会
《美容医療の最前線と将来――カウンセリングをするための基礎知識》
日時:2003年 3月 2日(日) 13:40〜16:35
美容医療の最前線と将来―その1 「美容皮膚科学におけるケミカルピーリング」
神戸大学医学部皮膚科学専任講師  船坂陽子先生  
司会 杉浦 丹 (清水市立病院皮膚科部長)<
講演 カウンセリングをするための基礎知識―その1「自己愛の心理―心の満足とはー」
慶應義塾大学病院精神・神経科臨床心理士  森さち子先生  
司会 宮岡 等 (北里大学精神・神経科教授)

14. 第14回 医・美・心 研究会
『美容医療の最前線と将来―カウンセリングの基礎知識』
日時:2003年 6月 15日(日) 13:40〜16:35
美容医療の最前線と将来―その2  「光による美肌治療」
新橋形成外科クリニック院長 新橋 武 先生   
司会 内沼 栄樹(北里大学形成外科教授)
カウンセリングをするための基礎知識―その2  「心の中の現実とどうかかわるか」
慶應義塾大学病院精神・神経科臨床心理士  森 さち子先生  
司会 中嶋 英雄(慶應義塾大学医学部助教授)

15. 第15回 医・美・心研究会 公開シンポジウム
「21世紀のメークアップサービスとは――メイクセラピストの役割とこれから」
日時 2003年9月21日(日) 13:30〜16:45
コーディネーター 立教大学大学院講師 村澤博人
『装う』ことと『癒される』こと 大阪大学大学院教授 大坊郁夫
治療の場における美容の意味ー日仏の医療事情をふまえて 
目白大学大学院心理学研究科 野澤桂子
フロアを交えてのディスカッション―メイクセラピストの役割とこれからを皆で考える 
医・美・心研究会世話人 小林照子、今西宣晶、伊藤節子、山口和子ほか

16. 第16回 医・美・心 研究会
『美容医療の最前線と将来――カウンセリングの基礎知識 その3』
日時:2003年 12月 21日(日) 13:40〜16:35    
司会 中嶋 英雄(慶応大学 形成外科)
「最新美容外科手術の実際−その是と非」   
愛知医科大学形成外科講師 福田 慶三 先生
「醜形恐怖症−精神医療との連携を含めて−」   
慶應義塾大学 精神神経科医長 白波瀬 丈一郎 先生

17. 第17回 医・美・心 研究会のご案内
『アンチエージング  その現状と未来を考える』
日時:2004年 3月 21日(日) 13:45〜16:40   
司会 小林 照子(美ファイン研究所代表)
 「アンチエージングの実践的医療を開始して−」  
池袋トータルビューティクリニック院長   久保田 潤一郎 先生    
司会 中嶋 英雄(慶応大学 形成外科)
「再生医学とアンチエージング」   
慶應義塾大学 形成外科講師  貴志 和生 先生

18. 第18回 医・美・心 研究会
『精神病理学的な美意識』
日時:2004年 7月 4日(日) 13:30〜16:15
司会 白波瀬丈一郎 (慶応大学精神・神経科)
「依存のための“美”: 境界性パーソナリティ障害」  
桜ヶ丘記念病院精神科医員 藤澤 大介 先生
「自傷症候群―彼らに潜む“美意識”―」  
慶應義塾大学医学部精神・神経科講師 白波瀬 丈一郎 先生
「痩せへのこだわり−思春期やせ症の謎−」  
東海大学健康科学部社会福祉学科教授 舘 哲朗 先生

19. 第19回 医・美・心 研究会
『リアルをつくるリアルに見せる−見た目から機能まで』
日時:2004年 9月 26日(日) 13:20〜16:30
司会 村澤博人 (大阪樟蔭女子大学・化粧文化)
「エピテ−ゼ−最新顔面修復の現状」   
アヘッド ラボラトリ−ズCo., LTD 代表 常國剛史 先生
「映像の世界で特殊メイクする ― 非現実の世界を遊ぶ」  
メイクアップディメンションズ代表 江川 悦子 先生

20. 第20回 医・美・心 研究会
『大学病院における美容医療――その役割と最前線』
日時:2005年 1月 30日(日) 13:30〜16:45
司会 中嶋英雄(慶応義塾大学医学部 形成外科)
「東京大学病院における美容医療の実際とその展望」   
東京大学形成外科講師 吉村浩太郎先生
「昭和大学病院における美容医療の実際とその展望」  
昭和大学形成外科教授 保阪善昭先生

21. 第21回 医・美・心 研究会
『スキンケアー香粧品科学から美容皮膚科学へ』
日時:2005年5月15日(日) 13:30〜15:55
シンポジウム 『大学病院における美容医療 ?その役割と最前線』  
司会 杉浦 丹(静岡市立清水病院皮膚科部長)
「美容皮膚科とは何か?‐美容と皮膚科学の融合に向かって」  
東邦大学大橋病院皮膚科助教授 美容医学センター長 漆畑 修 先生
「美容皮膚科からアレルギーを考える」  
済生会中央病院 皮膚科部長 海老原 全 先生

23. 第23回医・美・心 研究会
『老いゆく人々を理解する』
日時:2006年2月26日(日)13:30〜15:55
会場:慶應義塾大学病院 新棟11階大会議室
講演・「高齢者の心とライフサイクル」
桜ヶ丘記念病院医員 藤澤 大介
講演・ボケるのか?」 
慶應義塾大学医学部精神・神経科学助手 田渕 肇

24.第24回医・美・心 研究会
『肥満−その身体と心』
日時:2006年 6月 4日
会場:慶應義塾大学病院 新棟11階大会議室
講演・「あなたは粘膜美人?−皮下脂肪と内臓脂肪はこうして決まる」
慶應義塾大学医学部内科専任講師 鈴木 秀和
講演・「やせたい心理−その背景と病理」 
慶應義塾大学医学部精神神経科 山田 康

25.第25回医・美・心 研究会
『これからのセラピーメイクとボランティア活動を一緒に考える』
日時:2006年 10月 1日
会場:慶應義塾大学病院 新棟11階大会議室
全員でテーマの共有 アンケート結果の発表(約10分)グループディスカッション
現場レポート1: 鷲尾より子・岡野訓子  「個人レベルの活動内容を中心に発表」
現場レポート2: 渡辺由美子 「老人施設側からみたメイクボランティア研究発表」
現場レポート3: 玉置育子  「障害者施設でのボランティア」
現場レポート4: 阪東里加 めぐみの活動 「高齢者の変化と自分達の変化、内容を中心に」
講演・「ボランタリー活動とコミュニティデザイン−市民的専門性へと向かうネットワーキング−」
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授 中村陽一
グループディスカッション「今日そしてこれから」
全体ディスカッション

26.第26回医・美・心 研究会
日時:2007年2月25日 13:00〜
『音楽療法の実際とその目指すものーセラピーメイクとの接点を探る』
司会 漆畑 修先生(東邦大学医学部皮膚科) 
村澤博人先生(大阪樟蔭女子大学 学芸学部 被服学科化粧文化研究室)
講演 T 「音楽の力ー心と身体を癒す
モーツアルト音楽療法」埼玉医科大学保険医療学部 保健医療学科教授 和合治久先生
講演 U 「療法としての音楽の使い方」
日本音楽療法学会認定音楽療法士 二期会ブロック活動音楽療法研究グループ代表 加藤万理先生
講演V 「セラピーメイクの実際とその療法としての効果」
アピアランスリハビリセンター代表 伊藤節子先生


27.第27回 医美心研究会 シンポジウム 
『美容医療における再生医療の最前線と展望』
日時:2007年7月29日(日)13:15〜17:00  
会場:慶應義塾大学病院 新棟11階大会議室  
司会:塩谷信幸先生(北里大学名誉教授 AACクリニック名誉院長・NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 )
   講演T「再生医療とアンチエージング」  
   慶応義塾大学形成外科 貴志和生先生
   講演U「多血小板血漿(PRP)による老化皮膚の再生」 
   久保田潤一郎トータルビューティクリニック 久保田潤一郎先生
   講演V「脂肪幹細胞による乳房再生−九大外科グループの経験から」
   聖心美容外科 鎌倉達郎先生
   講演W「自家培養線維芽細胞による老化皮膚の再生
   RDクリニック三田 北條元治先生

28第28回医美心研究会定例会 
日時:2007年12月16日 13:15〜 慶應大学病院
『大学医学部の皮膚血行の基礎研究から開発されたヴィノフィスマッサージ』
司会 小林照子先生(美容研究家)
講演
・「Veno-Phys Massageの理論、開発の経緯」
慶應義塾大学解剖学准教授 今西宣晶先生
・「ヴィノフィスマッサージの手法」
潟宴Cフネオ シニアマネージャー 東郷純子先生
・「ヴィノフィスマッサージを実践してみて」
ヤクルトビューティーサイエンス フロムハート 中村良江先生
潟Tンク プランニング&エデュケーションマネージャー 長原香子先生

29.第29回医美心研究会
日時:2008年5月25日(日)13:15〜17:00
「痩せるを科学する」
司会:慶應義塾大学医学部内科学教授 伊藤 裕先生 同 形成外科准教授 中嶋英雄
講演
・「脂肪組織の神秘:ダイエットの科学とエビデンス」
京都大学医学部内分泌代謝内科学助教 益崎 裕章先生
・「人はなぜ痩せたがるのか?」
慶應義塾大学医学部精神神経科助教 嶋田 博之先生
・「現代女性の美の指標‘ゴールデンカノン’と‘スタイルサイエンス’」
(株)ワコール人間科学研究所所長 篠崎 彰大先生 


■養成講座 概要を記しています。

・メイクセラピスト養成講座 ベーシックコース
研究会においては、座学の講義の他にメイク技術の実演も併せ行っていた。この技術を中心にした講習会の要望が会員から多数よせられたため、2002年9月、メイクセラピストを志す人たちに対し、医療、美容、心理に関する基本的知識、技術を教えるメイクセラピスト養成講座を開講することになった。ベーシックコースは計3期開催し合計約100名の卒業生を輩出しています。
第1期 2002年
第2期 2003年
第3期 2004年



・メイクセラピスト養成講座 ドクターコース
■マッサージドクターコース
2003年メイクセラピスト養成講座ドクターコースとしてマッサージの研究が行われ、その中で新しいマッサージ法開発が行われた。約1年かけて、その理論的根拠および手技を完成させ、また測定数は少ないものの、皮膚の血流、酸素飽和度、真皮の水分量など測定し、良好な結果が得られている。もちろん科学的には測定対象や測定数についてさらに検討を加えなければならないが、エコー検査において、測定者全員の眼瞼真皮の輝度が上昇し、実際に真皮の厚さも薄くなる方も多く水分を逃がすということにおいては効果があるものと考えられる。

この開発したマッサージを原則メイクセラピスト養成講座の卒業生を対象に講習会を行った。この講習会のために作成したテキストの最初のヴィノフィスマッサージの概念を下に記す。


【ヴィノフィスマッサージの基本概念
マッサージとは、何らかの方法で皮膚、皮下脂肪組織、筋肉に刺激を加えることにより、各組織の血液、リンパ循環を促進させ、また神経(ツボ)の刺激効果を利用し、組織の新陳代謝を活性化させることにより、皮膚のむくみやくすみの解消、肌の質感の向上、痩身、筋肉の柔軟化および内臓諸臓器の活性化、心身のリラックスなどの効果を得ようとする行為である。マッサージの皮膚血行促進効果については、科学的にも皮膚温の上昇、血流の増加によって証明されているが、マッサージの手技特にその方向性に科学的根拠があったとは言えない。表情筋に沿ってマッサージする、リンパの流れに沿ってマッサージするなどと言っているものでさえ、解剖学から見るとその手技と解剖が一致していないことが多い。一方その根拠となる解剖自体も解剖学において十分に明らかにされているとは言い難い。
人体には、網状に張りめぐらされている管状構造として血管とリンパ管がある。血管は動脈、毛細血管、静脈に区分される。動脈は人体各組織に栄養と酸素を水分とともに運搬する管としての役割を果たしている。動脈は心臓から出て枝分かれを繰り返しながら各組織へ向かう。各組織ではさらに細かく枝分かれをし、最終的に毛細血管に移行する。毛細血管の壁は非常に薄く、物質が出入りできる隙間があり、水分とともに各組織の細胞にとって必要な酸素、栄養素が毛細血管の動脈側よりの部位から外に漏れ出る。この漏れ出たものは細胞の外を取り囲んでる間質を経由して細胞内に取り込まれる。(図1) 細胞で酸素、栄養素が消費され、生じた二酸化炭素、老廃物が水とともに細胞内から間質へそれから静脈側よりの毛細血管内に入ってくる。毛細血管の動脈と反対側に繋がっている血管が静脈で、静脈を通してこの二酸化炭素、老廃物が心臓にもどされ、その後主に肺および腎臓でそれらが体外に排泄される。間質中の老廃物や水分の戻る経路としてもう一つリンパ系という管系がある。間質には土管の切り口のような形で毛細リンパ管が存在し、間質の老廃物、水が吸われている。このリンパ管は集められ次第に大きな管となり最終的には心臓に近い静脈と繋がっており、リンパ液(リンパ管内にある液体のことをさすが、本質的には間質と同様の液体である。)は静脈と混合する。間質の水分については、その90%が静脈系を介し心臓に戻り、10%がリンパ系を介して心臓に戻ってくる。一方老廃物については、大きな分子は毛細血管内に入ることができないが、基本的には水分の運搬能力に比例して主に静脈系を介し戻ってくると考えられる。この静脈血あるいはリンパ液の戻りが様々な原因で障害されると間質に水分が貯留し顕著な症状として皮膚のむくみが生じる。リンパ液の鬱滞による皮膚のむくみの形成は非常に時間がかかるものであり、健常人においてよく見られるむくみの原因としては、静脈系の問題が主として考えられる。静脈血の流れはそもそも遅く、その流れが滞る(欝滞)のが最大の原因であると考えられる。従って、この静脈の流れを良くすることがむくみ解消となり、また老廃物の運搬排泄を促進させ、ひいては組織の動脈流入の促進をもたらすものと考えられる。
私達は、この静脈系に着目し、詳細な静脈解剖に基づいたマッサージを開発した。このマッサージは静脈(vein)の解剖と生理(physiology)に基づいたマッサージという意味でヴィノフィス マッサ−ジ (veno-phys massage)と命名した。明確な理論づけが行われていない従来のマッサ−ジと大きくことなる。