戻ってきたアナログ生活

戻ってきたアナログ生活
レコードふたたび
(2003/05/17)


 久々に、レコードの音楽が戻って参りました。
 これも意図して、その様にしたわけでもございませんで、流れの中で 出来上がってしまいまして、改めて聞いてみますと、心休まる事この上 なかった。
― という相変わらずの場当たり的顛末の物語り〜ィ。


 発端は、やはり、パソコンでして、要はパソコンで音楽を聞く際の、不満でありますね。
 世の人は苦労しておりますようですが、パソコンと申しますのはまず、静寂がありません。製作のページでご 紹介しておりますように、CPU、ケース、物によってはハードディスクにまでファンで風を送っております。
 まずこの音。これが音楽の切れ目、或いはピアニッシモで、凛とした静寂を生み出してくれません。
 それから雑音。これは、パソコン本体の中は電源から引き出されましたコードが、もじゃもじゃに巡っておりま す。この中に、音を引き出す為の『サウンドカード』も居りますわけで、ノイズというほど極端なものではないに しても、雑音は拾います。

 それでもめげず、外部のアンプで鳴らしてみたら、多少ましになるか も―と、アンプを物色したのが事の発端です。
 中古品を物色致しておりまして、裏面を見ましたらば、Phono(レコー ドですね)の入力端子がちゃんとついております。
 最近はCD,MDが、メインですからコンポなぞもレコード入力の端子は 付いてございません。
(無理やり聞こうとしますと、プレーヤー側でフォノイコライザー内蔵の タイプを探す事になります。)

 手元に参りましたのは、東芝がまだ、オーディオの分野においてもその名を馳せておりました頃の「Aurex」と
いうブランドのアンプでございます。
 当時の一連の「Aurex」のシリーズの中で、それほど高いグレードのものではございませんが、シンプルでコ
ンパクトにまとまっております。

 スピーカーが要りますですね。大きいものは置けません。
 ブックシェルフの更に小さいものを物色致しました。
 スピーカーを選ぶ時は、これはもう周波数特性とか数字の世界はひとまず置いておいて、スイカと一緒です
ね。箱を、何といいますか中指の第二間接を、やまなりに曲げた部分で、コンコンとたたいてみます。
 文字通り『コンコン』と硬い音がしましたらば、まずよろしいですね。『ボコボコ』は、セット物のスピーカーなん
かに多いですね。引き取られて参りましたのは、
audio thchnicaというメーカーのかわいらしいスピーカーです。
 スピーカーなどを販売するのは近年の事と思います。往時は、トーンアームなどで有名でした。グレース、
FR・・・懐かしいぞよ。
 この間、パソコンから音をとって「やっぱ、いい音するわ」なぞとやて おるのですが、ここまでくると、もう憑かれたようにレコードプレーヤー を、体が求めております。
 で、プレーヤーも本格的なものはスペースがありませんので、LPジャ ケットサイズとして当時あれこれ出ましたプレーヤーから、Technics SL-J2というダイレクトドライブのものを物色致しました

 ダイレクトドライブの中古は、軸のブレなんぞが心配ではあったのですが、エィッヤッの勢いで求めまして、正
解でした。
 セミオートタイプで、曲を飛ばす事もできます。針の横にセンサーがついてまして、次の曲の頭出しをやってく
れるという優れものです。これがまた、音もよろしいのです。
 いずれも、とっくの昔に生産終了のものですので、スペックその他、一切わかりませんが、
(検索エンジンで探しても出てまいりません(悲))
そこはそれ、謎めいたオーディオセットということで、よろしいのではないかと。

参考までに、総額5700円のセットであります。後で求めました、スピーカー用の4芯のケーブルのほうが高か
ったりして(笑)。

 これで、部屋を暗くしまして、バッハの平均律を聞きますと、昔が甦ります。

 学生時代、友人はアルバイトで買い求めました、よい音のするコンパクトなオーディオセット持ってお
りまして、彼の下宿へ遊びに行くと、この平均律を聞きながら、どんぶり飯に、納豆をかけての食事の
際中であったりしたことなど、思い出します。



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