春を待つ心

待つ
もうすぐひな祭り ―
(2004/02/26)
いらっしゃいませ。三寒四温なんでしょうけど、少しずつ暖かくなってきてますね。
今日は、お抹茶でもどうですか?

 いい季節にある、行事です。
少しずつ春を感じる季節になってきて、心も何となく華やいでくる―そんな時ですから。

 個人的に『ひな祭り』と申しますと、縁のない世界ですが、唯一思い当たる事と申します と、例の「ひし餅」でありますね。あれをとにかく、食べた事がありませんでした。
 幼少の頃、私の育ちました家の向かい側に柿
の木のある、大ぶりな家がございました。

 ここの子供が、私を中心にしますと、姉の方は
2つほど上、あとの男兄弟二人は、私の1つ下
と、3つぐらい下(かな?)といった構成になってお
りました。

 女の子がいるわけですから、多分、家の中で
は、雛人形が飾られ、その長女が主役となる、
お祭りらしき事になっているのでしょう(見たこと
ありませんので)。

それはそれでよろしい。大いに祝ってあげたらよ
ろしいのです。
 が、問題は、この3人兄弟、焼いてもらった「ひし餅」を、外へ出てきて、自分の家の塀に もたれながら、並んで食うのです。

 あれ丁度3枚ですものね。色で、もめるにしても、3人で1枚づつありますわナ。
別に、いいのです。自分の家の餅を焼いてもらって、それを、どこで食おうと、こちらがとや かく言う筋合いのものでもありません。

 が!今にしてみれば、なんと言う事はない、ただの餅なのですが、あの頃は、きれいな 色も手伝って、本当においしそうで、羨ましかったのです。
 はれて、「ひし餅」を食べる事が出来たのは、 ずっと後のことで、もちろん結婚してからですね。

 妻も、いつまでも楽しみな行事であるらしく、
2週間ほど前から人形を出したりして準備をいた します(これは今でも続いております)。
 そんな折に、やっとこさ念願かなって、初めて 食しましたです(涙)。

 
 以来、幼少期のこだわりから、私の家では、 「ひし餅」は、お菓子ではない、「お餅」で作った 「ひし餅」と決めて、もっぱら、私を中心に、これを 食しております。(笑)