サイフォン・・・ふつふつと
『サイフォン・・・ふつふつと』
(2004/07/03)
いらっしゃいませ
先週? あ、先週はちょっと、部屋の模様替えをしていましてね。
臨時休業させてもらいました。ごめんなさい。
も、すっかり夏ですね。
このところの暑さといったら・・・7月の初めですのにね。
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今日のコーヒーは、サイフォンでいれてみました。
どうぞどうぞ。
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模様替えなんて、普段やりつけないことやりましたらば、
このサイフォン見つけましてね。
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Jinべぇが入社した頃、勤め先のビルの地下には喫茶店がございました。
喫茶店と申しましても、夜はほとんど酒場となります「喫茶店」でございまして、
タンゴとか中南米系の音楽好きの集まる店でした。その筋の人々にとってはどうも、全国的
にも有名であったようであります。
そこのママさんも、もちろんこの手の音楽が好きで店はいつも中南米系の音楽で溢れてお
りました。
Jinべぇの場合は、そのビルの上が勤め先でありますから、中南米系とは関係なく出入り
しておりました。
支払いが確かボーナス月に一括清算というのも捨てがたい魅力でありました。
ママさんは、中南米音楽がメインなのでありますけれど、音楽に対して閉鎖的な人でもあ
りませんでしたので、店の雰囲気に併せてJinべぇは、「ダミア」だの「金子由香利」などの
レコードを持ち込んではかけてもらっておりました。
今でも、タバコをくゆらせながら、カウンターの向こうに座って一緒に聞いてくれている
ママさんのことを思い出します。
このサイフォンは、そのママさんから、Jinべぇが結婚致しますときにプレゼントとして
いただいたものです。
今はもう、その店はありません。
店をたたんで、暫くしてから、そのママさんも亡くなってしまいました。
このサイフォンを使って、アルコールランプで、ふつふつとゆったりコーヒーを入れておりま
したらば、その頃の、この喫茶店のこと、ママさんのことを、ずいぶん鮮明に思い出してしま
いました。
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