−高校野球・2003夏− それぞれの夏 5
7月20日3回戦、日大東北高校対清陵情報高校戦
試合は7回まで1−0で日大東北高校がリードしていたが、
終始、どちらが勝利するか分からない白熱した試合であった。
その中で一人の選手に心が惹かれた。清陵情報高校野球部主将の佐藤君である。
ベンチ前で円陣を組むたびに、輪の中心となって
ナインを鼓舞する勇ましい掛け声にこの試合、この夏に賭ける
意気込みがスタンドにいる私にも届いた。
控えの捕手として、忸怩たるものがあったかも知れない。
自ら最後のバッターとなった試合終了直後、頭の中が空白になったかも知れない中で
笑顔で対戦校の主将に握手を求めた佐藤君は堂々としていたし、爽やかであった。
伝令でグラウンドに、佐藤君(背番号10)の励ましにナインの心も和む
9回2死から代打としてバッター席に立つ
必死にボールに喰らいつくものの、試合終了を迎える
勝者となった日大東北高校の郡司主将と握手
応援席に向かって、大きな声で最後の御礼の挨拶
主将だから誰よりも最後までこらえていた涙があふれる
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