金井の旅行記2013年11月

フランス東部旅行報告

2013/11/11(月)―11/24(日)成田発ユーラシア旅行社のフランスワイン街道、ロマネスク美術と美しい村を巡る旅 13日間] に参加しました。
ユーラシア旅行社の紹介文では、古都を訪ね、ブドウ畑に囲まれた美しい村を訪問。この地方ならではの郷土料理を堪能します。フランス東部の、ランス、ストラスブール、ディジョン、リヨン、ボーヌ、ナンシーなどを訪れます。ブルゴーニュワインの中心地、ボーヌではワイン祭を見ます。
一旦は催行中止になり、本年はあきらめていましたが、復活催行されることになりましたので参加することにしました。夫妻4組、男性一人参加の男性3名、女性3名計14名で添乗はフランス語の上手な女性で効率的でした。天候はまあまあ寒い毎日でした。最後の2日間は雪でしたが何とか予定通り廻れました。


   コースの概要コースの概要[旅行社パンフレットより]
早朝3時、 パリシャルルドゴール空港到着、バスにて東に走り、ランス、エペルネ、ナンシーへ。ドイツ国境のストラスブルまで行き、南下して、カイゼルベルグ、リクヴィル、ウナヴィルなどのフランスで最も美しい村々を訪れ、アルザスワインの首都といわれるコルマールへ。ロンシャン礼拝堂に寄りボーヌへ。ボーヌのワイン祭りを楽しみ、ブルゴーニュワインの中心地コートドールの村々を訪ねて、ブドウ畑を走り、その後ディジョン、スミュールアンオーソワ、ヴェズレー、トゥルニュ、ペルージュ、その後リヨンを起点としてルピュイアンヴレ、アヌシーなど近くの村々を観光しました。帰りはリヨンからアムステルダム経由成田です。

訪れた町とスナップ写真

ランス ランス (Reims)
フランス北部シャンパーニュ地域圏最大の都市である。人口約20万。かつてフランス国王の聖別戴冠式が行われたノートルダム大聖堂があり、「戴冠の都市(la cité des sacres)」または「王たちの都市(la cité des rois)」とも呼ばれる。シャンパン醸造の一大中心地。 ノートルダム大聖堂、サンレミ聖堂など拝観後シャンパンカーブで試飲。
ランス(Reims)は、レミ族(複数形Remis)の名が訛ったものと考えられている。
 
トラム(LRT)
 
 ランスノートルダム大聖堂
(Cathédrale Notre-Dame de Reims)
(13世紀)典型的なゴシック様式の教会。496年フランク王国の初代王クロヴィスがランス司教サンレミから洗礼を受けて以来、ルイ9世から歴代の25人の王の聖列式が行われた。有名な立像彫刻[ほほえみの天使]とシャガールのデザインやシャンパンの製造工程を描いたステンドグラスがある。
 
大聖堂正面

裏から見た大聖堂

ほほえみの天使

大聖堂入り口

聖堂内部 


 シャンパンの作り方
 
聖堂前広場
  
サンレミバジリカ聖堂  Basilique Saint-Remi
11世紀初頭に建設が始まったサン・レミ・バジリカ聖堂は過剰な装飾がないシンプルな造りの聖堂で、北フランスにおけるロマネスク・ゴシック様式の傑作。5世紀に、フランク人の王クロヴィスにキリスト教改宗の洗礼をしたランス司教サン・レミの遺体が安置されている。聖堂は1007年の建設着工以来、幾度もの修復作業が繰り返されたため、ロマネスク様式(身廊)、ゴシック様式(内陣)、ルネサンス様式(内陣のコロネード)が共存した独特の造りとなっている。第一次世界大戦中、ドイツ軍の空襲や砲撃を受けたため聖堂は壊滅的な被害を受け、現存する聖堂は1919年以降に再建されたもの。大きな冠型の燭台がサンレミの生涯に合わせて96本ある。
  
 
バジリカ聖堂正面
 
聖堂内部
 
サンレミの遺骨箱
 
クロヴィスの洗礼
  
 フジタ礼拝堂 Chapelle Foujita à Reims
シャンパンカーブのマム社の前に立つ藤田嗣治の設計になるネオロマネスク様式の小さなチャペル。1966年完成、80歳の藤田が3か月で壁面のフレスコ画を描いた。今、藤田と君代夫人の墓がある。10月までで公開は休み。 外観のみ。
1913年、27歳の時に画家になることを夢見てフランスにやってきた藤田嗣治(Tsuguharu Fujita/Léonard Foujita)は、2度の大戦の後の1959年、ランスの大聖堂で君代夫人とともに洗礼を受けた。そのときの代父はシャンパン・メーカー、マムの社長であるルネ・ラルー(René Lalou)。そしてフジタは、マムの敷地内に平和の聖母に捧げる礼拝堂を作りランス市に寄贈した。


 礼拝堂

 
シャンパンカーブG.H.MARTEL
1869年創業、日本語のVideoを見た後、地下のシャンパン製造の農機具や道具の展示を見学。
この町の下には 白亜土層に4世紀の採石場を利用した地下街があり沢山のシャンパンの製造や保管に今でも利用されている。プレスティージブリュット、プルミエクリュ、プレスティージドゥミセックの3種試飲。一般には、仏シャンパーニュ地方で生産されたブドウのみを使い、瓶内二次発酵を行った上で封緘後15ヶ月以上の熟成を経た、いわゆるシャンパン製法の発泡ワインをいう。
 
マーテル社
 
街の風景

 カーブでの説明

カーブ 
  
エペルネー エペルネー (Épernay)
シャンパンの買い付けや製造過程の見学などのため世界中から訪問客がやってくる。エペルネーで最も有名な通りは、シャンパン製造業者が並ぶシャンパーニュ通り(Avenue de CHAMPAGNE)。1743年創業のシャンパーニュ地方最大に有名メーカーモエエシャンドン社(MOET & CHANDON)に立ち寄る。社の高級ブランド名になっている修道僧ドンペリニヨンの銅像がある。ドン・ペリニヨンという銘柄名はベネディクト会の修道士ドン・ペリニヨンが、発酵中のワインを瓶詰めして放置したところ、偶然シャンパンができたという。カーヴ(CAVE)や豪華な売店があるが、簡単に見ただけ。


 ドンペリニヨンの銅像
  
ナンシー ナンシー( Nancy)
徒歩にて観光に出発。スタニスラス広場、カリエール広場、アリアンス広場、ロレーヌ宮殿などを観光。
商工会議所(1908年)グリューベルのステンドグラス、旧毛皮屋、ハナウドの装飾など。市の中心部にあるスタニスラス広場、カリエール広場、は、ユネスコの世界遺産に登録されている。

トラム(LRT)
 スタニスラス広場 Places Stanislas
 北の旧市街と南の新市街を結ぶ広場、建築家エマニエルが周りの建物も含めてデザインした市庁舎、ホテル、オペラ劇場、美術館、カフェレストランが並ぶ。中央にルイ15世の義父スタニスラス公の銅像、金具工芸家ジャンラムールの金と黒の豪華な門、ネプチューン[修理中]、アンフィトリテの2つの噴水。
凱旋門 ローマのコンスタンティヌスの凱旋門を真似る。ルイ15世の横顔のレリーフ。
 
スタニスラスの銅像
 
金と黒の門
 
広場全景
 

アンフィトリテの噴水
 
市役所
 
凱旋門
 
ヴォードモン広場
     
 
ロレーヌ宮殿入口
 
カリエール広場
 
ソリュプト地区
  
 ナンシー派美術館 (Musée de l'École de Nancy)
アール・ヌーヴォーの芸術家たちの作品で知られている。実業家でアートコレクターのコルバン家の館が1964年から美術館として整備されて公開された。エミールガレの寄せ木細工の机[ライン河]が入口にあり、ルイマンジョレルのグランドピアノ、その父のオーギュストマジョレルの東洋風ピアノ、ウジェーヌヴァランのユニット家具、ガレのガラス作品群などアールヌボーノ作品が集められている。ジャックグリュベルのステンドグラスは幅12mの一部で民家にあったもの。昔の水族館、ガレ工房の門などがある。、

 美術館外観
 
ジャックグリュベルのステンドグラス
 
ガレのガラス作品
 
ガレの夜明けと黄昏
  
バカラBaccarat(バカラ)
ナンシーの南東50kmのムルト川岸にある小さな村。現在、フランスの手作り高級クリスタルの約50%を生産している。1764年にルイ15世の認可を受けてクリスタルガラスの製造を始め、1823年のパリ国民博覧会では、その高い透明度と巧みなカット技術に人々の評判が集まり、金賞を受賞した。
サンレミ教会 ムルト川のほとりのコンクリート壁の教会。1944年10月連合軍の爆撃で破壊されたが1953-57年パリの建築家ニコラカズイにより再建された。内部のステンドグラスはバカラのクリスタルガラスを使ったモダンなデザイン。手祭壇の両側はキリストの12使徒を示す。
市庁舎 2階の結婚の間にはバカラのシャンデリアが3個。
 
バカラ市庁舎
 
サンレミ教会
 
12使徒のクリスタルガラス
 
教会内部
  
ストラスブールストラスブール(Strasbourg)
ストラスブールの語源はドイツ語で「街道の街」であり、交通の要衝として栄える。ライン川にフランス最大の河川港をもち、交通の便の良さから商工業が盛んである。 アルザス地方の中心都市人口27万、ヨーロッパのの十字路にある国際都市で旧市街はライン河の支流イル川の中州にある。EUの機関がある。
クレーベル広場、プティットフランス、ヴォーバンの堰、聖トマ教会、ノートルダム大聖堂の順に徒歩にて観光。クレーベル広場は中央にクレーベル将軍の像。高さ3mのクリスマスツリーを準備中であった。
 
クレーベル広場
プティットフランス La Petite France
旧市街の西イル川が4本の水路に分岐するアルザス風の木組みの家が多く、白壁に黒い木組みが美しい。製革組合の会合所メゾンデタンネアのバルコニーの赤いゼラニウムがきれい。川沿いは皮なめし職人、粉屋。漁師の木組みの家、クーベル橋と3つの防御塔、ヴォーバンの堰などを観光。ルイ14世時代の軍事用堤防展望台よりのパノラマが美しい。
グーテンベルグ広場には活字印刷術の発明者グーテンベルグの像がある。自由時間にイル川めぐりの観光船でヨーロッパ宮付近まで行き、欧州議会や人権委員会の本部の新しい建物を見ることが出来た。


製革組合
 
クーベル橋
 
防御塔

川沿いの家
 
ERT
 
グーテンベルグ像
 
イル川クルーズ船
 
欧州議会
 
欧州議会
 
EUテレビ局
  
ノートルダム大聖堂 1176-1433年ヴォージュ山脈のバラ色の赤砂岩で建てられた石のレース編みと称されるゴシック建築。地盤が弱いため尖塔が片方しかないのが特徴である。高さ142m。内部には、13世紀のステンドグラス[神聖ローマ帝国の皇帝達]、1956年欧州評議会からの[聖母子]など、説教台の手すりに蹲る犬の彫刻、人の人生を表現した16世紀のからくり時計(天文時計)が15分おきに時刻を告げる。近くに ロアン宮18世紀旧司教館 古典様式の優雅な宮殿。マリーアントワネットも泊まったことがある。現在は3つの美術館。
側面 
 
正面入り口付近
 
天文時計
 
使徒のステンドグラス
  
カイゼルスベルグKaysersberg カイゼルスベルグ
山麓の村、クリスマスマーケットで有名。戦火を免れた中世の雰囲気を伝える美しい木組みの家が多い。 ”皇帝の山”の意。シュバイツァー博士の生誕地。城塞都市で、木組みの家々がならぶ、比較的大きめの村。 アルザスワイン街道のワイン取引で栄えた。カーヴで気軽に試飲もできる。
市庁舎(17世紀)、サントクロア教会(13-16世紀)大きなキリスト十字架像、立派な装飾衝立がある。コンスタンティン皇帝の噴水、医学博士シュバイツァーの生家 1875年当時はドイツ領で誕生、シュバイツァーの胸像

シュバイツアー胸像
 
街の様子
 
サントクロア教会

木組みの家
 
コウノトリの巣
 
市庁舎
 
街の中心
  
リクヴィール リクヴィール (Riquewihr
[ブドウ畑の真珠]と称される人気の可愛い村。市庁舎からドルデの鐘塔まで緩やかな上り坂になった目抜き通りには16-17世紀の大きな木組みの家々が連なる。フランスの最も美しい村に登録されている。
城壁に囲まれ、村の目抜き通りを端から端まで歩いても20分程度という小さな規模だが、16世紀以来という歴史的な建築物から人気の観光地となっている。リースリングなど有名なワインも生産されている。コルマールから7マイルほど。
CAVES ANTOINE ZIMMERでアルザスワインの試飲
リースリンググランクリュ2009、ピノグリ2012、ゲヴルツトラミネールグランクリュ2012、ピノノワール

アルザスワインカーブ

ドルデの鐘塔

街のメインストリート

16世紀の木組みの家
 
ウナヴィールHunawihr(ウナヴィール)

ブドウ畑に囲まれた小さな村。リクヴィールとともに[フランスの最も美しい村々]に認定されている。小高い丘の上に立つ教会まで行くと延々と連なるブドウ畑が一望できる。下の洗濯場と聖ウナの泉(14世紀)からも良い景色でした。街を歩いている人は一人も見ませんでした。

教会
  フランスの最も美しい村々
(Les plus beaux villages de France)は、1982年にフランスコロンジュ=ラ=ルージュ(コレーズ県)で設立された協会である。その目的は質の良い遺産を多く持つ田舎の小さな村の観光を促進することにある。
協会ではブランドの信頼性と正当性を高めるために厳しい選考基準を設けている。協会の定めた基準はいくつもあるが要約すると以下の3点である。
人口が2000人を超えないこと、最低2つの遺産・遺跡(景観、芸術、科学、歴史の面で)があり土地利用計画で保護のための政策が行われていること、コミューン議会で同意が得られていること.。
コルマールコルマール(Colmar)
アルザスワインの首都と称される。戦災を免れ中世の面影を残す街。主な産業は電気機器 電機部品製造 製薬業。
また自由の女神像などを製作した彫刻家フレデリク・バルトルディはコルマールの出身であり、その生家は現在バルトルディ美術館となっている


街の状況
 旧市街
コルマールの旧市街には中世からルネサンスの街並みがよく保存されている。 頭の家(1609年)ドイツルネサンス様式の100以上の顔の彫刻、立派な出窓。コルマール出身の風刺画家アンジがデザインした肉屋の看板出窓など。
革なめし業者地区(17-18世紀)間口は狭いが奥行があり高層の家並み魚屋海岸 ローシュ川のほとりにパステルトーンの木組みの家が軒を連ねている。プチットヴェニスかって運河に野菜を運んだ平底船がヴェニスのゴンドラを連想させる風景。市場がある。

 頭の家

街の様子

看板

街の中心
 
バルトルディ美術館
 
木造アーケード
 レストランの看板
  
 ドミニカン教会(1290年)ドメニコ派修道院教会
またウンターリンデン美術館はドイツ中世絵画のマティアス・グリューネヴァルトの『イーゼンハイムの祭壇画』をはじめとする中世絵画および工芸品を展示する。有名なグリューネバルト(1512-1516)作の祭壇画を鑑賞。イーゼンハイム村アントニウス修道院付属教会にあったもの。病気回復のご利益を願う信者が列をなした。三重の観音開きを一枚ずつ外して展示。題材は伝統的なものだがその色彩はルネサンス風に近い。強烈な印象で死を前にした病人たちの心を救済しようとした。ウンターリンデン美術館の別館展示的な扱いになっている。
ショーンガウアーの[バラ垣の聖母子](1473年)がこの教会の常設展示。
 
教会外観
 
祭壇画第1面
 
 
ばら垣の聖母子
  
ロンシャン ロンシャン (Ronchamp)
ロンシャンの礼拝堂 ノートルダム・デュ・オー礼拝堂(Chapelle Notre-Dame du Haut)は、近代建築の巨匠ル・コルビュジエの設計によるカトリック・ドミニコ会派の礼拝堂である。(1950-1955)ヴォージュ山脈の見晴らしの良い丘の上に建つ。第2次世界大戦中に爆撃で破壊されていた巡礼教会を再建。屋根はカニの甲羅を象ったとされる独特な形態で壁は白い漆喰、屋外の祭壇、エナメル加工スチール製ドア、ホタテ貝の貝殻の型押し、平和の記念碑「鳩の柱]とピラミッド、牡牛の鼻孔のような雨水の吐水口、ジャンプルーヴェの鐘(1975年)、巡礼者の宿泊施設、司祭の家もある。

礼拝堂
 
ボーヌ ボーヌ(Beaune)
コートドールの中心に位置するブルゴーニュワインの首都。人口2万人。
毎年11月にこの都市のオスピスで開かれるワインのオークションは国際的に名高い。11月の第3日曜日に[栄光の3日間]の祭りが行われ、世界中のワイン業者がボーヌに集まる。この祭りに参加。10種類のブルゴーニュワインの試飲。屋台やパレードがあり賑やかで各地からの観光客が沢山来ている。

ワイン市場

オークション会場

木組みの家

街の情景
 
ノートルダム教会の3Dマッピング
 
教会から出発する楽団

 ノートルダム教会から出発
  栄光の3日間 LES TROIS GLORIEUSES

フランスで最も有名なワイン祭り。11月の第3週末にボーヌを中心に開かれる。ブ ルゴーニュ最大のワイン祭りでクロ・ド・ヴジョ(CLOS DE VOUGEOT)で行われる利き酒騎士団の入団式と晩餐会で開幕する。15日の日曜日には、ボーヌの施療院でワイン競売会が開かれ、世界中のワイン商がこぞって集まる。最終日にはボーヌ南のムルソーで収穫を祝う大晩餐会及び文学賞の決定が行われ、閉幕。


  
オテル・デュー(神の宿、:Hôtel-Dieu)-
1443年にブルゴーニュ公国の宰相ニコラ・ロランが創設したオスピス(ホスピス, 施療院)で、貧しい人たちに無料で医療を施した。入院の条件は、貧者であることただひとつだった。王侯貴族から寄進されたブドウ園とそこから生産されるワインで、費用は埋め合わされていた。この建物は、屋根瓦が、黄色や赤、茶色とカラフルで、しかもブルゴーニュ風の文様を描くようにデザインされていてとても美しい。現在では、その当時の薬品、医療器具を展示した医学博物館になっており、またワインオークションの会場としてよく知られている。この施療院ブランドのワインもある。ロジェ・ファン・デル・ヴァイデンの 「最後の審判」(POLYPTYQUE DU JUGEMENT DERNIER)はゴシック様式の細密祭壇画で素晴らしい。

 ホテルデュ―入口
 
ホテル中庭
 
中庭
 
外壁の3Dマッピング
 
貧者の大広間
 
薬局
 
最後の審判衝立画
  
コートドール黄金の丘 Côte-d'Or
ディジョンからボーヌまでの約50㎞のブルゴーニュワインの中心地。コートドニュイ地区の特級畑グランクリュ地区の街道をバスで 走る。
ヴォーヌロマネ村は赤ワインの聖地。東南向きのなだらかな斜面に[ロマネコンティ]の畑がある。1.8ha、年間5000本の生産量。十字架が立つ石垣にひっそりと表札が埋め込まれている。馬を使ってすべて有機栽培。
ヴィージョ村は有名なクロードヴィージョ 51ha、100人が分割して所有。城は12世紀のシトー派修道院。ワイン博物館と利き酒騎士団の本拠地。
ジュベレシャンベルタン村はナポレオン愛飲したグランクリュの[シャンベルタン]、[シャンベルタンクロードヴィージョ]の畑など。

一面のブドウ畑

壁で囲まれている

ロマネコンティの畑
 
グランクリュブドウ畑
 
ヴォージョ村
 
広いブドウ畑
 
シャンベルタンの畑
ディジョン ディジョン(Dijon)
ブルゴーニュ公国の首都として栄えた古都。人口15万人。
徒歩にて、ギヨーム門、グランジェ広場、ノートルダム教会、ブルゴーニュ大公宮殿などを観光。エスカルゴ、ブルゴーニュワイン、マスタードの本場で食通の町である。14世紀のブルゴーニュ豪胆王の頃の建築物が多くあり目を楽しませる。グランジェ広場にはルイペローによる20世紀初頭の新古典様式の中央郵便局と東洋の寺院風な屋根のあるヌーボーの建物が並んでいる。中世の典型的な木骨組の商人の家や、幾何学模様の釉瓦屋根など美しい。

路面電車

凱旋門

ラファイエット

マイユ
 

グランジェ郵便局
ルイ・ペローの設計


 グランジェ広場
アールヌーボー東洋の寺院風
 
木組みの家
  
ノートルダム教会 Église Notre-Dame de Dijon
13世紀後半のゴシック様式の教会。正面入り口の雨どいの部分には不気味な怪物の彫刻が並んでいる。教会が立つRue de la Chouette(シユエット通り )の壁に小さな幸福のふくろうがあり、右手で金製のものを触りながら、ふくろうを左手でなぜると幸福が訪れるという。屋根の上には仕掛け時計[ジャックマール]が時を刻む。堂内には黒いマリア像がある。


 遠景
 
教会正面


 仕掛け時計
 
内部
 
黒いマリア様
 
雨どいの怪物彫刻

町並み 
  
ブルゴーニュ公爵宮殿
1365年完成の、ルネサンス様式の城。ルイ14世時代、宮廷の主席建築家ジュール・アルドゥアン=マンサールによってゴシック様式を基礎に再建され、1680年完成した。現在はディジョン市役所とディジョン美術館が入っている。
ディジョン美術館 Musée des Beaux-arts de Dijon - Palais des ducs et des Etats de Bourgogne
ブルゴーニュ公国の歴史を物語る建物に入る観点からも、国内でも主要な美術館のひとつに数えられています。館内最大の見どころは 、フィリップ豪胆公と息子・ジャン無畏公の墓が納められた「衛兵の間Salle du Logis Ducal」シャンモール修道院の内陣に安置されていたフィリップ豪胆王、ジャン無限王とその妻マグリットドバヴィエールの墓碑


 美術館入口
 

衛兵の間

 
美術館展示
 
フィリップ王墓碑
 
王宮門
 
市役所
 
リベラシオン広場
スミュールアンオーソワ
 Semur-en-Auxois (スミュール・アン・オーソワ)
950-1045花崗岩の岩山の上の中世の要塞都市。人口5000人。展望台から全景とジョリ橋の手前より写真ストップ。中心部に4本の円形の塔が美しい。バルバルカン外堡 (15世紀)、ソヴィニ門(15世紀)、ギリエ門(14世紀) を潜り旧市街へ。 石畳のカーブしたメインストリートビュフォン通りで木組みの家を見ながら、ノートルダム教会(13世紀)へ。

ノートルダム寺院

バルバカン外堡

全景

ジョリ橋
ヴェズレー ヴェズレー(Vézelay)
丘の上にある中世の門前町。サンマドレーヌ寺院拝観。
聖女マドレーヌ[マグダラのマリア]の聖遺物に詣でる巡礼者で賑わった。スペインのサンチャゴデコンポステーラへ続く大巡礼路のフランスでの出発点の一つ。大きな玄関間の中央扉の上のタンパンは[聖霊降臨]が主題。使徒たちに布教の使令を伝えるキリスト、弧に沿って黄道十二宮と月々の労働を表す彫刻がある。堂内はイスラム風アーチ、広大な身廊に100個近くある柱頭彫刻、有名な[神秘の粉ひき]など、地下クリプトには聖マドレーヌの聖遺物箱がある。
教会の後ろの見晴らし台からはブルゴーニュ平野のパノラマ、サンペール村が美しく牧歌的な田園風景だが雨で曇っている。

街の入り口

街の様子

サンマドレーヌ寺院

マリヤ
 
街のメーンストリート
 
人がいない
 
サンマドレーヌ寺院
 
寺院入り口の彫刻
 
寺院内部
 
寺院背面
  Chemin de Saint-Jacques-de-Compostelle
パリ、ヴェズレー、ル・ピュイ、アルルから4つの道がピレネー山脈に向かっている。 ピレネー山脈を越えてスペインのプエンテ・ラ・レイナで合流し、サンティアゴ・デ・コンポステーラへと続く巡礼路である。サンティアゴ・デ・コンポステーラは、9世紀初め、イエス・キリストの十二使徒の一人、聖ヤコブ(スペイン語名サンティアゴ)の遺骸が発見された地で、やがてその地には大聖堂が建てられ人が集まり、町になった。巡礼路の長さはイベリア半島内だけでも約800kmあり、歩けば1ヵ月はかかる。 1998年に登録された世界遺産(文化遺産)。
フォントネー修道院 Abbaye cistercienne de Fontenay
12世紀シトー会修道院。囲いの内側で自給自足の暮らしをしていた。簡素で慎み深い雰囲気が漂う。現在はエイナール家の所有で世界遺産。教会、2階の共同寝室、回廊、集会室、写字室、採暖室、医務室、牢獄、鍛冶場の順に観光。裏では流れる川を利用して大きな水車が回っており池には鱒がいた。
一時工場になっていたものを修道院時代の姿に復元した。

全景
 
教会
 
鍛冶場

  
トゥルニュトゥルニュTournus
南部ブルゴーニュ地方ソーヌ川沿いの町
この村の起源は、紀元前1世紀ごろ要塞都市として栄えたということです.。見どころは、サンフィルベール修道院。この修道院の名前になった聖フィリベールは、7世紀にルーアン近くにあるジュミエージュ修道院を設立した人です。修道院の拝観終了後、街歩き。旧市街 寒い中を散策、橋まで行き丘の上の教会の写真を撮ろうとするが強風で傘がさせない。
市庁舎の前にトゥルニュ出身の画家グルーズの像、17世紀のホテルデューはグルーズ美術館になっている。

市役所
サンフィルベール教会Abbaye Saint-Philibert de Tournus
2世紀この地で殉教した聖ヴァレリアンの墓所の上に建つ11世紀の初期ロマネスク様式の教会。875年ノルマン人の侵攻により逃れてきた修道士が聖フィリベールの聖遺骨を移葬。周歩廊の床には12世紀のモザイク[蟹座]、[干し草刈り]、(ふたご座]、[狩りに行く騎士]などが残っている。修道院の建物の主な部分は10世紀末から11世紀にかけて建築されましたが、その後も増改築を繰り返したため、いろんな様式が混在していて、どの部分がいつの建築なのかがよく分からないそうです。基本はロマネスク様式です。面会室に元の柱頭彫刻、彫像、の展示があり、参事会室側だけが残る回廊へ抜ける。 


 外観


 内部
 

聖遺骨箱
 
参事会室回廊
  
ロマネッシュトランRomaneche Thorins
 デュブッフワイン美術館 Le Hameau Duboef
リヨンから北50㎞。 ジョルジュデュブッフはボジョレーの帝王でボジョレーを世界的に有名にした。ボジョレー地区のワイン運搬の歴史、ワインの製造や品質に関連する土壌やポスター、 コルクなどをを展示したテーマパーク。揺れながら蜂と一緒にボジョレーの畑を飛んでいる疑似体験型映画もあり子供も楽しめる。
ボジョレーの試飲あり。シルブール2012年、シエナ2011
大きな売店もある。ヌボーの解禁は明日
 
デュブッフワイン美術館

ボジョレーの保管

ボジョレーの一覧

昔の船で運搬中
 ペルージュ Pérouges(ペルージュ)
フランスで最も美しい街の一つ。丘の上の要塞の村。人口850人。イタリアのペルージャからの移民の居住地で中世の家々、丸石を敷き詰めた通り。中世に南のドーフィネと東のサヴォア公国が領土争いをしていた国境の町であったが、1601年にフランス領になった。[三銃士]など映画のロケ地に選ばれる。中心広場に18世紀の菩提樹。オスレルリ・デュ・ヴュー・ペルージュというレストランはチボー家の子孫の方が経営している歴史的記念ホテル。クリントン大統領も訪れている。

街の入り口

石畳の道

街の様子

石畳の道
 
城壁
 
レストラン
 
菩提樹
  
 ルピュイアンヴレ
 ル・ピュイ=アン=ヴレ(Le Puy-en-Velay)
標高630m、サンチャゴデコンポステーラの大巡礼の起点の町。ノートルダム大聖堂 雪。134段の階段を上る。入り口アーケードの壁にフレスコ画が残る。堂内には白い衣装をまとった黒い聖母子像、熱病を治したとされる奇跡の黒い岩盤、礼拝堂にはフランス革命で焼かれた黒い聖母子像の復元コピーがある。
コルネイユ岩山の上には赤い聖母[ノートルダムドフランス]1860年クリミヤ戦争の戦利品の大砲で造った。82mの岩峰頂部に建つサンミッシェルデギュイ礼拝堂は、952年フランス人初のサンチャゴデコンポステーラ巡礼に出たゴテスカルク司教により建立された。

ノートルダム大聖堂

デギュイ礼拝堂
 
デギュイ礼拝堂を望む
 
ノートルダムドフランス
 
巡礼の標識
 
黒い聖母子
 
大聖堂正面
  
 リヨンリヨン(Liyon)
美食と絹の町。ハイテク産業、金融の中心地、フランス第2の大都市。人口150万人。フランスにおける金融センターのひとつであり、多くのフランスの銀行の本店が置かれる。永井荷風が横浜正金銀行の社員として滞在したこともある。
フルヴィエールの丘でノートルダム教会、展望台、など観光後、16時頃より、歴史地区旧市街へ。リヨンの有名人が描かれただまし絵の壁画、トラブール(長い抜け道)、サンジャン聖堂、ベルクール広場など駆け足で観光。天気が悪く暗くなり写真は今一つ。翌日の自由時間に美術館、オペラ座、テロー広場などを改めて散策。

ポールボキューズ市場
フルヴィエールの丘から旧市街を望む(天気悪くあまりうまく撮れていないが)  
 
全景
 
中央に観覧車
 
中央にオペラ座
リヨン歴史地区1998年12月、ユネスコの世界遺産(文化遺産)。
ベルクール広場 (La place Bellecour)広場の南西隅、道路を挟んで西側には星の王子さまと作者のサン=テグジュペリの像が立っており、そこから遠くないところに、サン=テグジュペリが生まれたアパルトマンがある。
テロー広場 (La place des Terreaux) は市庁舎横にある広場で、自由の女神を作ったフレデリク・バルトルディの噴水がある。夜には、たくさんの噴水がイルミネーションで飾られる。
通りを隔てた反対側にはリヨン美術館(Musée des Beaux Arts)がある。
クロワ・ルースクロワ・ルース(Croix-Rousse)は古くから絹織物の盛んな地区で、織機向けの高い天井を持った建物が立ち並ぶ。トラブール(Traboule)と呼ばれる小さな通路がそこかしこに見られるが、絹織物を運ぶ途中でデザインを盗用されないよう、人目を避けるために作られたとされる。
 
テロー広場の
バルトルディーの噴水
 
だまし絵の壁画
 
シャンジュ広場
 
螺旋階段の塔
 
トラブール
 
サンジャン大聖堂
 
ベルクール広場
 
テロー広場
 
美術館

オペラ座 
  
ノートルダム大聖堂
フルヴィエール大聖堂( Basilique Notre-Dame de Fourvière )
市民の献金により、1872年から1896年にかけて、街を見下ろす位置に建てられた聖母マリアに捧げられた白亜の教会。鐘楼の上には金のマリア像、堂内は大理石の床、ベネティアングラスのモザイク画、ステンドグラスで豪華。1870年のリヨン・コミューンにおける、社会主義勢力に対するキリスト教勢力の勝利の象徴となっている。 ピエール・ボッサン Pierre Bossan による設計は、ロマネスク建築とビザンチン建築、2つの建築様式の特徴を備え、当時としてはまれなことにゴシック建築様式は採用されなかった。地下クリプトの聖ヨセフ礼拝堂は未完成というが広く普通の教会程度の礼拝設備になっている。

 フルヴィエール大聖堂
 
内陣
 

豪華な内部


 正面を見る


 天井

壁画の一部 
 
壁面の絵画
  
アヌシーアヌシー(Annecy) 
スイスの国境が程近くアヌシー湖の北にあるアルプスの山を望む小さな古都。サヴォアの宝石、サヴォアのベニスといわれ、。県庁の前でバス下車、湖畔を歩く。アヌシー湖はヨーロッパで一番の透明度の高い水のきれいな湖でアルプスの高級リゾートとして有名。愛の橋、ヨーロッパ公園、市庁舎、パレドリルなどを散策。パレ ド リル Palais de l'Ile 旧牢獄(Palais de l'Iile) はフランス絶景の一つである。
サンピエール大聖堂 隣の司教館は現在国立音楽舞踏学校でその中庭にジャンジャックルソーの胸像がある。その場所で1728年16歳のルソーが28歳のヴァラン夫人と出会ったとされる。
 パレ ド リル

湖畔

ヨーロッパ公園

市庁舎
 
その他参考事項

●フランスの田舎町という事で今回の旅行のポイントは、ブルゴーニュワイン、ノートルダム聖堂、中世の建物、本当に広いブドウ畑、フランスの最も美しい村。何処でもユネスコの世界遺産に登録された歴史ある街並みや、建造物に毎日触れてフランスの良いところを満喫できた。天気は曇天が多く雨はあまりなかったが、寒かった。最後の2日は雪。ルピュイアンヴレやアヌシーヘリヨンから出かける時に雪で高速道路が規制されていたりしたので心配したがほぼ予定通りに日程を消化することができた。

●フランス各地にノートルダム大聖堂という名前の大聖堂が沢山ある。今回訪れた街にもほとんど街にノートルダム教会、ノートルダム寺院、ノートルダム大聖堂のいずれかがある。
ノートルダム (Notre-Dame, 英語ではOur Lady) はフランス語で「私達の貴婦人」という意味で、聖母マリアを指している。そしてそのほとんどが世界遺産に登録されている。マドレーヌはマグダラのマリアのこと。

●フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路は、1998年にユネスコの世界遺産に登録されている。
フランスからは、4つの道がピレネー山脈に向かっている。パリ、ヴェズレー、ルピュイ 、 アルルの巡礼の中心地の4都市から スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへと続く巡礼路である。これらのフランスでの出発点2か所を訪れたが、季節外れでもあり巡礼者は一人も見かけなかった。

●シャンパン( Champagne)とは、フランスのシャンパーニュ地方特産の発泡ワインである。ベネディクト会の修道士ドン・ペリニヨンが、発酵中のワインを瓶詰めして放置したところ、偶然シャンパンができたという。
ドン・ペリニヨン神父が確立したと伝えられるこの瓶内二次発酵と、アッサンブラージュと呼ばれる様々な原酒のブレンド、さらにティラージュおよびドサージュと呼ばれるシロップの添加がシャンパンの条件。TRIPS協定の地理的表示に指定され、国際的にブランドが保護されるため、シャンパーニュ地方で生産され、決められた製法で造られたものでなければシャンパンの名称を使うことはできない。
ドン・ペリニヨン( Dom Pérignon)は、フランスのモエ・エ・シャンドン(Moët et Chandon)社の銘柄。

●バスツアーが多かったこともありトイレは大体サービスエリア。従って無料です。街中ではレストランやバーを利用する事であまり今回は問題になりませんでした。

●リヨンの光の祭典、ボーヌのワイン祭りなどで、3Dプロジェクションマッピングを見た。最近は日本でも流行っていているが非常にに美しい。ルミナリエよりも動的で面白い。フランス発祥の技術なので何処の町でもガイドブックに紹介されておりクリスマスの季節には多く催されるようである。YOUTUBEでも見ることが出来る。

●フランスでは Hôtel はいわゆるホテルの意味以外に公共建築物の意味があり、市役所はHôtel de ville 、私立病院などはHôtel-Dieu  といわれる。ボーヌの施療院 HOTEL DIEU は有名。ル・ピュイ=アン=ヴレ にサン=ジャック施療院 (Hôtel-Dieu Saint-Jacques)がある。

●フランスでは空港以外では両替は意外なことに殆どできない。ユーロを日本で交換して持って行くのが良い。街の両替屋や銀行ではなぜだか殆ど両替を取り扱っていない。また営業時間が非常に短い。旅行者が両替をするのは大変である。郵便局ならやってもらえるが、沢山の現地の人が並んでおり窓口は人数がすくなく一人に驚くほど時間が掛かるので簡単に自分の順番が回ってこない。

●フランスは、近年最もトラム(LRT)の復権が盛んな国であり、27都市で廃止した路面電車が復活再導入されており新機軸の採用に積極的で、現在のLRT大隆盛を引っ張る原動力となっています。今度の訪問地でも、アーバンデザインと結合した斬新なデザインのトラムを導入したストラスブール、ランス、ディジョンなどで庶民の足となっていました。、

●参考文献
旅名人ブックス フランスの田舎町 日経BP 2000/11/1
地球の歩き方フランス2013/14

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