イタリア中部旅行報告

2011/11/4(金)-11/18(金)成田発ユーラシア旅行社のイタリア歴史物語15日間 、総勢25名に参加。
久し振りのイタリア旅行です。夫妻6組、3人姉妹、母娘、女性二人組2、男女一人参加各2名で男性8、女性17、計25名。添乗はイタリア語が上手な女性で効率的でした。
ローマ、ミラノ、ベネチア、フィレンツェなどは一度は行っていますがいつも駆け足で、またローマにステイして近隣の町へと個人旅行で行ってみたいと思っていましたが、自分で計画してホテル、列車の手配をするのもこの頃は億劫になってきたので、バスで小さな町をぐるぐる連れて行ってくれる計画のこのツアーに参加することにしました。
あいにく最初の二日ミラノとベニスは雨、ニュースでは ジェノバあたりでは洪水になっていました。あとは良い天気でした。
盛りだくさんで日程消化が大変。イタリア歴史物語と銘打っているので、沢山の教会絵画の名画を鑑賞できたので、消化に大変でした。またローマでは昨年没後400年のカラバッジョの絵がある教会が多く、改めてカラバッジョの素晴らしい絵を堪能しました。


   コースの概要コースの概要[旅行社パンフレットより]
地中海貿易によって繁栄を極めた都市国家が競い合うように芸術家を擁護し、人間の自信と躍動感溢れるルネサンスが開花したイタリア。
そのルネサンスの至宝に出会える大都市の観光はもちろん、宝石を散りばめたように美しい中世の村が点在する中北部の、世界遺産と魅力溢れる観光地を巡ります。
ミラノ→ーヴェローナ→ーヴィチェンツァ→ーベネチア→パドバ→フェラーラ→ボローニャ→ラベンナ→サンマリノ→ウルビーノ→フィレンツェ→ピサ→サンジミニャーノ→シエナ→モンタルチーノ→ピエンツァ→アッシジ→オルビエート→ローマ

訪れた町とスナップ写真

 ミラノとその近郊
パヴィアパヴィア Pavia
パヴィアの僧院  Certosa di Pavia
最後の晩餐の予約時間が午後なので、ミラノの南約25㎞にあるパヴィアの僧院に向かう。今日は雨。回廊、僧坊などを見学。
Certosa(チェルトーザ)とは「カルトジオ修道会の修道院」で、当初ヴィスコンティ家の霊廟とする目的で1396年に創設されたが、後スフォルツァ家に引き継がれ、修道院は1452年頃、付属の教会は1473年に完成した。ファッサードだけは後から付け加えられ、完成したのは1500年。 玄関天井のフレスコ画が美しい。ファッサードは美しい色大理石を使用した象嵌細工、彫像、浮き彫りなどがゴシック(下段)、ルネサンス(中段)、バロック(上段)と混合して豪華である。 ルネサンス建築の傑作であり中庭に面して大回廊があり、比較的広い中庭付の個室がある。
 
玄関から見る
 
フレスコ画が鮮やかな玄関天井

大きなファサード
 入り口のレリーフ
  
 ミラノミラノMirano
ロンバルディア州都。人口130万人。
レオナルド・ダ・ヴィンチの〝最後の晩餐〞のあるサンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会を見学。1330の予約。15分、30人で扉で進行を管理しており、時間が来れば追い出される。反対側の壁にはジョバンニ・ドナート・モントルファーノのフレスコ画の「キリストの磔刑」が描かれている。 この絵も素晴らしい。
あと市内観光。スカラ座広場、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガレリア、ドゥオーモなどを観光。15時以降自由行動、ドウモ広場からスカラ座の横を徒歩でブレラ美術館Pinacoteca di Brera に行く。まだ今日も雨。
[何度かの再訪なので特記事項のみ] 
 サンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会
 
ドウモ
 
ガレリア
 
ダンテの像
  ブレラ美術館Pinacoteca di Brera 。
ミラノを代表する美術館で、15-18世紀のロンバルディア派の作品が主体で、北イタリアのルネッサンスを感じることが出来る。ジョバンニベッリーニのピエタ、アレキサンドルで説教をする聖マルコ、聖母子、マンテーニャの死せるキリスト(左図)、ラファエロの聖母の結婚など名画を鑑賞。美術館は2階、中庭にナポレオンの銅像がある。外壁工事中。ツアーでは最後の晩餐が見れないときに代替えと指定してあった。 
  
  ミラノ→ヴェローナ→ヴィチェンツァ→ベネチア
ヴェローナ ヴェローナVerona
ベネト州都。人口26万人。交通の要衝。スカラ家の支配は14世紀ごろ。
今日も雨、雨の中、ローマ時代の遺構や城壁を回り、ロミオとジュリエットの館、スカラ家の廟墓、ローマ時代の闘技場アレーナ、エルベ広場などを観光。
シニョーリ広場にはダンテの像があり、ダンテ広場とも言われている。周りに美しい建物が多い。
エルベ広場は昔から野菜、果物の市場で平日は賑わうが、今日は日曜日、やっていない。中央に標準メジャーとして使われた遺構がある。
ジュリエッタの家は観光客でごった返している。映画の舞台となった館を公開している。シェクスピアも来たことがないし想像上のものだがこんなに人気があるのに驚いた。メールも着くようだ。
 
エルベ広場
 
ダンテ広場

スカラ家の廟墓

メジャー標準
 
ジュリエッタの館
 
ジュリエッタの像
 
アレーナ
  
ヴィチェンツァヴィチェンツァVicenza
ベネト州、人口18万。陸のベネティアとも言われる 世界遺産の町。
雨が続きます。偉大なる建築家アンドレア・パッラーディオ (1508-1580)はここで活躍し、多くの建築作品を残した。モンテベーリコ聖堂、キエリカーティー宮、オリンピコ劇場などを見学。
バジリカ(La Basilica Palladiana)は町の中心シニョーリ広場にあり、白亜の飾り窓と列柱が美しい。その前には設計図を片手に思案する天才建築家パラディオの彫像があります。
 
バジリカ
 オリンピコ劇場  Teatro Olimpico
オリンピコ劇場はパッラーディオ最後の作品で、弟子のスカモッツィによって完成された劇場。円柱や彫像で飾られ、遠近法で奥行きを演出した舞台は見事なもの。ロビー壁画には、完成翌年劇場で歓迎を受けている日本の天正少年使節団の様子も描かれている。 2008年はパッラーディオの生誕500年にあたり、オリンピコ劇場でのセヴィリアの理髪師 Il Barbiere di Siviglia  (ロッシーニ作曲)など様々な記念イベントが行われた。 現在もいろいろな公演あるようだが、劇場としては少し狭い感じがする。

パラディオの像 
 
劇場案内
 
舞台

観覧席
  
ヴェネチアヴェネチアVenezia
自由行動、何度目かの再訪なので、特記事項のみ。今日も小降りだが雨。
アクアアルタは50cmぐらい。夕刻には引いていた。何故かヴァポレットがスト。行動が制限される。 ビエンナーレ行きたかったが土曜は休みでこれも駄目。
サン・マルコ寺院 (Basilica di San Marco)、カ・ドーロ (Ca' d'Oro)、アカデミア美術館 (Gallerie dell'Accademia)サンザッカリア教会 Chiesa di San Zaccaria、鐘楼 (Campanile di San Marco)などを散策。行きは良いが帰りは迷ってなかなかホテルに着かない。良く歩いた。
反省として道の名前や広場の名前が皆記載してある正しい地図用意すること。

 

サンマルコ広場

鐘楼から寺院を望む

鐘楼の鐘

上から見た広場
 
ベネチア→パドバ→フェラーラ→ボローニャ
パドヴァパドヴァ Padova
ベネト州、人口21万人、聖アントニオを祀る巡礼地。
ジョットが教会の天井、壁面全体を飾ったスクロヴェーニ礼拝堂(Cappella degli Scrovegni)予約が必要。1回に入場できるのは25人。見学は、まず前の部屋でビデオの上映15分(イタリア語+英語、ドイツ語の字幕)があり、その後礼拝堂見学15分。
自由時間に市場を見学。新鮮なイタリア野菜が豊富に並べられている。手で触ると叱られるので、買いたいときは指差すかイタリア語で注文する。
イタリアの3大カフェの一つ、カフェ・ペドロッキがある。
Caffe Pedrocchi (カフェ・ペドロッキ)。外観も素晴らしいが、内部もウィーンのCENTRALを思わせるような造りであり、通り抜けることが出来る。

スクロヴェーニ礼拝堂

礼拝堂の看板

カフェ・ペドロッキ

エルベ広場のラジオーネ宮
 
新鮮なアーティチョーク
 
野菜

多彩な穀物 
  スクロヴェーニ礼拝堂(Cappella degli Scrovegni)
ジョット・ディ・ボンドーネ(Giotto di Bondone)の手になるフレスコ画で、キリストの生涯が38の場面で構成されている。
礼拝堂の壁は4段に分けられており、キリストの生涯がまるで紙芝居を見るが如く、時計回りに展開して行く。長方形をした礼拝堂に入って右側の長辺の壁の最上段から物語は始まります。「イエス」を産む「マリア」の誕生の経緯が語られます。
フェラーラ フェラーラFerrara
エミリアロマーニャ州、人口3.5万人、1995年世界遺産の町。自転車の町
13-16世紀ここを治めたエステ家は芸術を愛する家系でフェッラーラはルネサンスの華であった。イザベラエステ、サボーナローナなどがこの町で生まれた。
エステンセ城、市庁舎、カテドラーレなどを徒歩で観光。
エステンセ城castello Estense はエステ家の居城で、周囲を堀でかこまれた赤レンガが美しい。エステ家の家系図、オレンジの庭、寝室にあるフィリッピ一族によるフレスコ画天井などを観光したが、家具や絵画は殆ど外国やほかの町に散らばって今は立派な城のみ残る。
カテドラーレは12世紀に建設がはじめられ、町の守護聖人サンジョルジュを祀る。正面には最後の審判が刻まれている。

世界遺産表示のパネル

エステンセ城

城内

天井のフレスコ画
 
サヴォナローラ像
 
カテドラーレ

最後の審判 
  
ボローニャ ボローニャBologna
エミリアロマーニ州都、人口45万人、学生10万人。ヨロッパ最古の大学があり、ルネサンス、バロック時代の古都。交通の要衝。
マジョーレ広場、サン・ペトロニオ聖堂、旧ボローニャ大学、市庁舎など観光。
大学付近にはボローニャで有名なポルチコ、長い旧いアーケードがある。
マッジョーレ広場には沢山の見どころがある。ジャンボローニャが製作したネプチューンの泉が中心にあリ多くの人が集まる。市庁舎正面には太陽暦を決めたグレゴリオ13世の像がある。
旧ボローニャ大学は自由な空気こそが学問の発展を促すという考えで、教会が反対した人体の解剖を行った。

マジョーレ広場ポデスタ館 

サン・ペトロニオ聖堂

ネプチューンの噴水
 
市庁舎
 
旧ボローニャ大学
 
解剖学大階段教室
 
ここで学んだ学生の紋章
 
 ボローニャ→ラヴェンナ→サンマリノ
ラヴェンナ ラヴェンナRavenna
アドリア海に臨む港町で、5世紀には西ローマ帝国の首都であった。その後、東ローマ帝国の総督府がおかれて、ビザンチンモザイクで飾られた教会が多く建てられた。サンタポリナーレ・イン・クラッセ教会、ガラ・プラチディア廟、サン・ヴィターレ聖堂を見学。.
サンタポリナーレ・イン・クラッセ教会 町の南5㎞の野原の中にあるビザンチン教会建築として見事。
サン・ヴィターレ聖堂 548年建立、.モザイク美術の宝庫。
ガラ・プラチディア廟 サンビターレ教会に隣接してモザイクで包まれた小さな廟であるが中は素晴らしいモザイク。

サンタポリナーレ・イン・クラッセ教会
 サンタポリナーレ・イン・クラッセ教会

明るい聖堂内部

壁画

列柱
サン・ヴィターレ聖堂  ガラプラチディア廟
 
サン・ヴィターレ聖堂
 
サン・ヴィターレ聖堂
 
左の詳細
 
サン・ヴィターレ聖堂
 
ガラ・プラチディア廟
 
 廟内満天の星
  
サンマリノ SanMarino

面積61平方km、人口2万.7千人。世界で5番目に小さな共和国。標高750mの険しい岩山ティターノ山の上にある。晴れて昼間であれば、約10㎞先のアドリア海が見えるとのこと。サンマリノノ16時到着、あたりは暗くなっている。
要塞、リベルタ広場などを夕暮れの中のハイキング。折角来たのに何も見えず。翌朝も霧で殆ど見えず残念。

リベルタ広場
サンマリノ→ウルビーノ→フィレンツェ
ウルビーノウルビーノ Urbino
マルケ州の県庁所在地。人口1.5万人。モンテフェルトロ家フェデリコ公の保護により多くの芸術家が集まって芸術の街として知られている。
駐車場からエレベーターで昇る。ドゥカレ宮殿はモンテフェルトロ家の居城であった。その一部を国立マルケ美術館として公開している。沢山の宗教画が展示されている。
隣にドウモがあり、聖クレシェンティーノに捧げられて18世紀末に再建された。
ラファエロの生家がある。1483年ラファエロはこの家で生まれ、早く両親が亡くなったので、17歳ペルージャのペルジーノに師事、その後フィレンツェ、ローマで活躍した。ラファエロの生家は当日映画の撮影などで公開されず。外観のみ。

レプブリック広場
 
ドウモ
 
ドウカーレ宮殿遠景
 
ラファエロの生家
フィレンツェフィレンツェ Firenze
トスカーナ州都。ルネッサンス時代の黄金期をメジチ家が築く。
夕刻、フィレンツェを一望できる「ミケランジェロ広場」へ到着1800夜の闇。
翌朝830の予約で、ウフィッツィ美術館Galleria degli Uffizi、ヴァザリーの回廊を観光。現地ガイド日本人の上手な要点説明に感心。回廊は警備員が付いて回る。沢山の絵画があり食傷気味。だけど滅多に来れないので心入れして回る。ピッティ―宮殿のパラティーナ絵画館を見学後自由時間で、サンマルコ修道院 フラアンジェリコの受胎告知を再び見に行った。あと市場へ。再度の訪問であるが、何度見ても多くの絵画や遺産の多くに感心する。

シニョリナ広場

回廊からアルノ川を見る

ドゥオーモ

クーポラのフレスコ画
フィレンツェ→ピサ→サンジミヤーノ→シエナ
ピサピサ Pisa
ピサの斜塔のあるのが奇跡の広場(Campo dei Miracoli)で1987年と早い時期に世界遺産に登録されている。
またピサはジェノヴァ、アマルフィ、ヴェネツィアなどと共にイタリアの4海運共和国のひとつで、9世紀から11世紀頃はライバルのジェノヴァやベネツィアと共に地中海の覇権をアラブと争った、強力な国家のひとつであった。
ピサの斜塔やピサ大聖堂に代表されるロマネスク建築の繊細で調和のとれたピサ様式が誕生した、芸術史上でも重要な町。
ドウモの中心にはガレリオのランプがあり、ガレリオはこのランプの揺れにヒントを得て振り子の法則を発見したことになっている。
やはり一度は見ておきたい風景でした。

全景

斜塔

洗礼堂

ドウモ内部
サン・ジミニャーノサン・ジミニャーノ San Gimignano
標高324m、13-14世紀に貴族たちが競って建てた72本の塔があったが、今は14本が残っている。美しき百塔の町と言われる。
町を徒歩で観光、参事会教会に新約、旧約聖書の壁画がある。また、サンタフィーナ礼拝堂(Capppella di Santa Fina)にギルランダイオによるこの町の守護聖人、菫の聖女の生涯のフレスコ画が壁面いっぱいに描かれている。
美しいフレスコ画であったが、なぜか自由有料観光であった。
中世の都市の姿が残っているので、フランチェスコのブラザーサンンシスタームーンのロケはここで行われたとのこと。
辛口白ワインVernaccia di Sangimignano を味わえなかった。

展望台から町を見る

参事会教会

塔が沢山

瀬戸物屋
シエナ シエナSiena
シエナ県の県庁所在地。人口6万人。夢見るゴシック都市
ドウモ、Duomo、カンポ広場 (Piazza del Campo)を中心に観光。
ドウモ/カテドラーレはイタリアンゴシックの典型的な建築で、12世紀に工事がはじめられ、その後200年にもわたり続いた。外壁を飾る大理石の縞模様と上部の円花窓を飾る40聖人など、建築と装飾にはニコラピサノがが担当したが、当時の優れた芸術家が多く参加している。ピッコロミニの図書室 Libreria Piccolomini には素晴らしいフレスコ画 が見られる。今まで見たドウモで一番美しい。
扇形の美しいカンポ広場に着いたときは宵闇迫り、世界一美しい広場ともいわれるカンポ広場も暗くなっていた。マンジャの塔も終了。伝統競馬パリオ(Palio)もこの広場で開催される。馬の走るところは土を入れる。7/2と8/16.

夕暮れのカンポ広場
 
 聖母戴冠のモザイクのある破風
 
ドウモ正面
 
ドウモ斜め前から塔を見る
 
ピッコロミニ家図書館
 
床のモザイク
 
モザイク 狼はシエナの象徴
  
シエナ→モンタルティーノ→ピエンツァ→アッシジ→オルビエート
モンタルチーノモンタルチーノMontalcino
ピエンツァの西25㎞、人口8000人、標高564m。シエナの亡命者がフィレンツェに対して戦ったが1559年征服された。今でもシエナの人はモンタルティーノに敬意を示している。
ポポロ広場、オルチャ渓谷 Val d'Orcia、フォルテッサ城塞などを観光。
トスカーナ州が世界に誇るDOCGワインブルネッロ・ディ・モンタルチーノの名門ワイナリーを訪ねてローマ、フィレンツェ、ピサなどから日帰りで行けるツアーがあり沢山のイタリア人グループも見ました。城塞には市直営のエノチカがあります。
エノテカでブルネッロ・ディ・モンタルチーノ2006を試飲しました。

城塞

エノティカ 
 
オルチャ峡谷
 
糸杉
  
ピエンツァピエンツァ Pienza  
人口2500人、標高491m、ローマ法王ピオ2世が出身地コルシニアーノを新しく都市計画して、新たに建設したルネサンス期の理想都市。
バス駐車場から真っ直ぐ歩いてロッセリーノ通り、ピウス2世広場を通り、カステッロ通りまでメインストリートがほんの400mというかわいいサイズ。この村自体が世界遺産として登録されている。
カステッロ通りからは、オルチャ峡谷の眺めがすばらしく、幸運、恋愛、接吻、暗闇などの洒落た名前が付いた小道があります。
ピエンツァはペコリーノチーズの産地としても有名。胡桃の葉で包んで熟成させたものや、唐辛子、胡椒、ルッコラなどを混ぜ込んだものなど、珍しいチーズがあります。
 
ピッコロミニ宮

チーズ屋さん

ピウスⅡ世広場

カステッロ通り
アッシジ アッシジAssisi
Basilica di San Francesco
古都アッシジの外れにある世界遺産サンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会から観光開始。裏側の駐車場から町に入る。サンタキアラ教会、フランチェスコの生家、コムーネ広場など回りながら、サンフランチェスコ聖堂へ。上部聖堂の聖フランチェスコの生涯を描いたフレスコ画、ジョットの壁画を見る。小鳥に説教する聖フランチェスコや、有名な太陽の歌 (Cantico delle creature)など。
アッシジの名門貴族の娘キアラはフランチェスコの熱心な信者となりよき協力者となった。その聖女に捧げられたのがサンタキアラ教会。キアラの生涯のフレスコ画と遺体がある。

遠景

サンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会

サンタキアラ教会

サンフランチェスコ聖堂
  サンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会
Santa Maria degli Angeli in Porziuncola
アッシジの町から離れた鉄道駅の近くにある。フランチェスコが信仰を固め、約20年後に神を称えながら45歳の生涯を閉じた礼拝堂の上に建てた教会でクーポラの下に小教会、ポルツィウンコラ礼拝堂がある。外側はフレスコ画。映画ブラザーサンシスタームーンで町はずれの教会を建てなおす話があるがこれのことかと感慨を新たにする。教会の中に教会というのは世界でここのみ。
ポルツィウンコラ礼拝堂(左図)の上に16世紀に建てたバロック様式の教会。棘のないバラなど聖人の数々の奇跡が紹介されている。
  サンフランチェスコ聖堂
 Basilica di San Francesco
上部聖堂は、聖フランチェスコの生涯を描いたフレスコ画で、右前方から時計回りに28の壁画で物語が語られます。有名な『小鳥に説教する聖フランチェスコ』
(左図)や、『太陽の歌 (Cantico delle creature)』が明るい堂内で見ることが出来ます。映画ブラザーサン・シスタームーンで紹介されている逸話がフレスコ画になっています。従順・清貧・貞潔の独自の会則に従って厳しく生きた聖フランチェスコについて良く理解できます。
下部聖堂にも聖母子など有名な壁画があります。
  
オルヴィエート オルヴィエートOrvieto
ウンブリア州。人口4万人。世界一美しい丘上都市とよばれている。
ドゥオーモ Duomo di Orvieto の観光。外観と内陣の左側La Cappella del Corporale の聖餐布、フレスコ画などを中心に鑑賞。内陣右のLa Cappella di San Brizio は更に有料で入らず。 折角来たのに、惜しいことをした。
オルヴィエートの荘厳なドォオモの建設は、1290年11月13日にかつて教会が建っていた跡に、ボルセーナの奇跡を記念するために始められた。オルヴィエートのドゥオーモの建設は3世紀にもわたり、のべ33人の建築家、152人の彫刻家、68人の画家、90人のモザイク師の手が加えられたという。

ドゥオーモ
 
フニクラ
 
ポポロ宮見事な階段
 
青はオルビエートの色
ボルセーナの奇跡 miracolo di bolsena
オルヴィエートから南西に10キロほど行ったボルセーナ湖の湖畔にボルセーナの町がある。1263年そこの教会でローマへ巡礼に向かう途中のボヘミアの司教がミサをあげていた。キリストの血が滴りはじめ、聖餐布を血に染め始めたという。この奇跡を聞いた、当時オルヴィエートに滞在していた法王ウルバーノ4世の命でこの聖なる麻布はオルヴィエートに移され、その後まもなく、この遺品を収めるべくドゥオーモの建設が着手された。左図聖遺物箱にはキリストの生涯が貴金属と七宝で描かれている。
La Cappella del Corporale に、黙示録のフレスコ画 聖書の場面の浮彫 聖餐布。天井画、祭壇画のテーマは天地創造、最後の審判、受胎告知など。
  
ローマ  
ローマ ローマRome
午前はヴァチカン観光。サン・ピエトロ寺院、ヴァチカン博物館 など。予約830
ピーニャの中庭でミケランジェロ最後の審判の説明があり、 大燭台のギャラリー、タペストリーのギャラリー、地図のギャラリー、 ラファエロの間などを順序に従い見学後、システィーナ礼拝堂 Cappela Sistinaを見学。
午後は映画ローマの休日で有名な真実の口があるサンタマリア・イン・コスメディン教会、ローマの象徴コロッセオ、古代ローマの中心であったフォロ・ロマーノ、パンテオン、ナヴォーナ広場、サンルイフランチェージ教会を観光。

ヴァチカン博物館入り口
 
システィーナ礼拝堂説明パネル
 
イタリアの地図
 
スイス衛兵

翌日は自由行動。

ボルゲーゼ美術館予約900。終了後、ボルゲーゼ公園を歩き地下鉄一駅、ポポロ広場へ、サンタ・マリア・デル・ポポロ教会見学後Piazza Cavour にある友人お勧めのレストランへタクシーで。昼食後サンタンジェロ入場観光。あと河畔をそぞろ歩き。カブール橋、コンドッチ通り、スペイン広場、トレビの泉など。観光客も多く、いつ来ても楽しい。もう一度来れるようにトレビの泉でコインを投げる。
[ローマは多くの写真やガイドブックがあるので省略]
 
ボルゲーゼ美術館

ポポロ広場

サンタンジェロ屋上

トレビの泉
  カラヴァッジョCaravaggio
(1571~1610年ミケランジェロ・メリージMichelangelo Merisi )
昨2010年は『カラヴァッジョ没後400周年』で、ローマ等で関連展覧会なども開催され、世界的に注目され、いろいろ話題になり、資料の整理が行われたので、今回も教会などで、沢山のカラヴァッジョの作品を鑑賞することができました。
ローマで鑑賞したもの:
[ボルゲーゼ美術館] 病めるバッカス 執筆する聖ヒエロニムス
[サンルイジフランチェージ教会] 聖マタイの召命、聖マタイの殉教、聖マタイと天使(左写真)
[サンタ・マリア・デル・ポポロ教会]聖パウロの回心、聖ペテロの磔刑
[これ以外にもローマの教会や美術館には沢山彼の作品があります]
   
 
その他参考事項

●円高でユーロ安、楽しく旅行で来た。はじめ2,3日はほとんど雨、どうなるかと思ったがあとは晴れ。やはり旅行は天気が良くないと楽しくない。今までも駆け足でイタリアは訪問しているが、今回は中部イタリアの町を重点的に回っている。歴史物語と銘打っているので、教会観光が多く、沢山の素晴らしいフレスコ画の壁画、天井画を鑑賞することになった。テーマは聖書或いはその町で有名な聖人の物語が多く、少しでもそれら知識があると判りやすい。

●イタリアなので、食事はまあまあ。朝のバイキングは普通。あとはパスタが多かった。ミネラルウオーターはスーパーが安い。但しノンガスを買うには、良くラベルを見ること。Aqua Minerale Naturali と書いてあっても、Leggermente Frizzante ならガス入り。またガス入りはプラスティックが厚い。

● トイレ事情。バール以外はほとんどが有料。ベニスでは通常は50~60セントです。他の町もほとんどが有料。しかも自動改札の様な装置を付けてコインを入れないと利用できない近代的なものもあります。
最近は各町のはずれの駐車場までしかバスは行かない。そこまででも入市料的な駐車料を徴収する。あと徒歩観光。

●ベニスにトロンケット・パーキングTronchetto Parkingというターミナルが出来た。団体観光バスはローマ広場ではなくこちらに着く。だいぶ前から稼働しているが、未だ整備はいまいち。立派な埠頭とビルが出来ているのに、水上タクシー乗り場まで岸壁を歩かせる。特に今回は雨。しかし水上タクシーはホテルに横付け。これは感心。但し潮高による。
トロンケットからローマ広場までモノレールが出来ている。People Mover 。開通は昨年2010年4月19日。路線の長さは893m、時間にして3分。個人旅行なら乗ってみるのもよいか。

●教会にある絵は拝観大体無料、写真はダメ、但しフラッシュ禁止で撮影可のものもある。ヴァチカン博物館は、システィナチャペル以外はフラッシュなしで写真撮影可。有名な絵画は絵葉書、またはネット上にあるので、条件が悪いのに無理して撮影することはない。教会は時々閉まっている。例えば午後のかかりは閉まっている。夕刻には開くので計画をうまく回るのが良い。

●ベニスでビエンナーレ行きたかったが土曜は休み。またヴァポレットはスト。行動が制約される。aquaalta も約40センチほど。行きは良いが、ホテルに中々帰りつかない。道の名前や広場の名前が皆記載してある正しい地図用意することが必要か。

●ローマの地下鉄は現金でも駅の窓口では切符が買えない。自動販売機(英語の説明はあるが)、edicola またはtabacchiで。

●参考文献
夫婦で行くイタリア歴史の町々/清水義則/集英社文庫2011/5/25
シエナー夢見るゴシック都市/池上俊一/中公新書1614/2001/11/15
キリスト教をもっと知りたい/月本昭男/学研mook/2012/4
わがまま歩きイタリア、地球の歩き方イタリア