地獄界・じごくかい・
地獄界は、罪と罰の 最もおどろおどろした世界らしいです。
LINK:「天上界」:「修羅界」:「畜生界」:「餓鬼界」:
地獄の場所: 「須弥山世界」・しゅみせんせかい・の、贍部州・せんぶしゅう・(「人間界」)の地下、5万キロにある。
大きさ・広さ: 八階建の高層マンションになっていて、
広さは、ワンフロアの1辺が、1万由旬・ゆじゅん・(10万キロ)の 立方体の面積がある。
とくに、最下層にある、阿鼻地獄・あびじごく・のフロアは、とくにメチャ広いらしい。
その大きさは、ほかの階層の8倍の、8万由旬(80万キロ)の立方体の面積がある。
ひとつの地獄の広さを、計算すると、 LINK:「豆知識」・由旬・ゆじゅん・
1辺が10万キロの立方体が平均だから、単純計算で、地球四百個分の広さになる。
地球四百個分ならば、人口過密の心配はないようです。
刑罰の執行人: いわゆる地獄の鬼には、「牛頭・ごず・人身」、「馬頭・めず・人身」の二種族がいる。
生前に罪を犯した罪人の刑罰の執行は とても口では言い表せないほど、情容赦なく厳しいらしい。
各フロアの名称: 最上階が等活地獄で、最下層が阿鼻地獄で、八層建ての構造になっている。
1、等活地獄・とうかつじごく・ 2、黒縄地獄・こくじょう・ 3、衆合地獄・しゅうごう・ 4、叫喚地獄・きょうかん・
5、大叫喚地獄・だいきょうかん・ 6、焦熱地獄・しょうねつ・ 7、大焦熱地獄・だいしょうねつ・ 8、阿鼻地獄・あびじごく・
○等活地獄・とうかつじごく・ (最上階・8階)
ここに堕ちてきた罪人は、皆、殺生を犯したものたちだ、地獄の鬼の「牛頭・ごず・馬頭・めず・」が
いつもあたりを徘徊・はいかい・していて、罪人を見つけしだい 鉄棒で打ち砕く。
ここの地獄の刑期(苦しみの長さ)が、1兆6425億年。 げへ〜長い!
1兆6425億年の間、ひたすら地獄がつづくとは、気の遠くなる刑期の長さ。
以下、下の地獄1階ごとに、苦しみは10倍、刑期は8倍ずつ増える。
ええ〜ここでも堪え切れないのに、まだひどいの? ちょっと長過ぎやしませんか?
○黒縄地獄・こくじょうじごく・ (7階)
ここは、盗みを働いたものが 堕ちてくる地獄。
罪人の身体は、縦横十文字の升目状に 黒縄・くろなわ・が巻かれる。
鬼がこの升目の線にそって罪人の身体を 斧でサイコロ状に切断してしまうのです。
釜ゆでの刑や、フライパン炒めの刑も行われる。
○衆合地獄・しゅうごうじごく・ (6階)
殺生の罪や、盗みの罪に加え、邪淫の罪を犯した者が 堕ちる地獄。
木の葉1枚1枚が 鋭利なカミソリになっている木が 無数に生えている地獄。
その木の上では、絶世の美男・美女・がいて、媚を含んだ眼差しで 罪人を誘っている。
絶世の美男・美女に誘われた罪人は、カミソリの木の葉で身体を 切り刻まれながらも
夢中で木の上にまで 昇りつづける。
たとえ、木のてっぺんにまで昇りついたとしても、絶世の美男・美女は、その時すでに木の下に降りている。
今度は木の下から 罪人を誘っているのです。
こうして、罪人は永遠に、カミソリの木を昇り降り しつづけるのである。
○叫喚地獄・きょうかんじごく・ (5階)
飲酒の罪を犯した者が堕ちる地獄、牛頭・ごず・鬼、馬頭・めず・鬼が、罪人の口を金ばさみでこじあけ
酒の代わりに ドロドロと溶けた灼熱の銅汁を流しこむ。
ちなみに、織田信長は、牛頭天皇・ごずてんのう・を、祭神として信仰していました。
牛頭天皇は、神仏習合における神で、薬師如来・やくしにょらい・の垂迹・すいじゃく・といわれる。
叫喚地獄の、牛頭の鬼と牛頭天皇は何かつながりがあるのだろうか?‥‥‥ボサツマン、
○大叫喚地獄・だいきょうかんじごく・ (4階)
嘘をついた罪人が堕ちる地獄で、これらの罪人は 熱い鉄の針を唇と舌に刺し通される、または、
熱い鉄のハサミで舌を抜かれる などの刑罰が与えられる。
しかし、この世界では舌は何度抜かれても、何度でも生え変わる。
よって、この刑罰は永遠と繰り返されていくので、罪人は苦痛からは解放されることはない。
○焦熱地獄・しょうねつじごく・ (3階)
ここは、とにかく熱いらしい。ここの豆粒ほどの業火・ごうひ・でも、地上をすべて焼け野原するほど高熱で凄い。
罪人は、熱した鉄の棒で叩かれたり 肛門から頭の先まで 鉄串で付き刺されてあぶり焼きにされる。
○大焦熱地獄・だいしょうねつじごく・ (2階)
この地獄へは、尼・あま・を犯した罪人が送られてくる。
罪人たちは、最初に地獄の責め苦の凄まじさを イヤというほど見せつけられ、恐怖心は極限まで高められる。
そののち、広さ2000キロ四方 炎の高さ5000キロという広大な火の海に 突き落とされる。
○阿鼻地獄・あびじごく・ (1階)
ここは、地獄の1階フロアーにある。 尚、地下フロアーはないので、ここが地獄の最下層部分。
阿鼻地獄の阿鼻・あび・とは、「間がない」という意味で、間断ない苦しみの連続という意味。
ここは、仏教の五つの戒律を破り、大乗を否定した罪人、信者の布施でのうのうと暮らす極悪人が送られる所。
だが、その極悪人がこの地獄に辿りつくには、頭を下にして2千年も堕ちつづけたのちに、ようやく辿りつくのだ。
そして、罪人たちを迎えるのは
体長400キロもある銅製の地獄の番犬や、鬼や、8万4千匹の鉄蛇、500億匹の虫などである。
ここの鬼は64個の眼と、長さ40キロの牙を持ち、8つの手と18本の角・つの・がはえている。
とくにすごいのは、この地獄の苦痛度は、他の地獄の千倍増しで、1瞬の休息も与えられないのです。
○副地獄・ふくじごく・ (支店)
地獄には、副地獄(支店)が、八つの地獄の各フロアーの、四つ(東西南北)の門の中に、各々四つある。
すると、副地獄の数は、ワンフロアーの地獄に16カ所あるので、地獄合計では128カ所もあるのです。
ボサツマン、地獄って、こんなに多いのか、ビックリ! オイラは、地獄には絶対行きたくないです。
いったい何のために こんなに多くの副地獄が必要なのか?
この世に、八つの地獄に適用とならない罪人が、新たに出て来たのでそれぞれの罪にあわせた専用の地獄が
あとから生まれてきたのだろうか?。
それだけ、時代とともに娑婆の人間が犯す罪も バラエテイーに富んできたのかも!知れません。