如来寿量品　（22）
　経文： 『諸善男子　於意云何　頗有人能　説此良医　虚妄罪不　不也世尊…』　　　　　　★23「ここの経文」
　　「諸々の善男子ぜんなんし　意こころ に　頗も し人の能よ く　此の良医ろうい の虚妄こもう の罪を 説くや不いな や」
　世尊
　 「善男子の皆さん 今話した良医の譬えの話を どう感じておりますか？
　　父が 子供を家に置いたまま他国へ行ったり さらに 方便を用いて 父の死亡を伝えたり。
　　皆さんは これを 子供を騙した悪辣あくらつ な行為と非難しますか？
　　 大衆一同は 口を揃えて 不也いやなり 世尊。　いいえ 非難はしませんと 答えました」。

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　経文： 『仏言　我亦女是　成仏已来　無量無辺　百千萬億　那由他阿僧祇劫‥』　　　　　★24「ここの経文」
　 「我も亦 是かく の如し。成仏してより已来このかた　 無量無辺百千萬億那由他阿僧祇劫なり。
　　 衆生の為の故ゆえ に 方便力を以って当まさ に 我 滅度めつど すと言う。
　　 亦 能よ く法の如ごと く　我が虚妄こもう の過とが を 説く者あること無し」
　世尊
　 「皆さん 私（世尊）もこの医師と同じ立場なのです。無限の過去から永遠の未来まで 仏ほとけ なのです。
　 しかし 衆生を救う目的があるから 方便を用いてもうすぐ滅度すると言いました。
　 このことで 嘘・偽りを言っていると 私を咎とが める人はいないでしょう。
　 つづいて 次からは 本仏の無量寿と迹仏の滅度の理由を 説いている自我偈じがげ の経文です。
　 大衆たちよ しっかり 学んでください」。　　　　　　つづく