サンショウ(山椒)
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学 名 | Zanthoxylum piperitum |
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科属名 | ミカン(蜜柑)科 サンショウ(山椒)属 |
別 名 | ハジカミ |
原産地 | 日本、中国、朝鮮半島 |
花 期 | 4月〜5月 |
高 さ | 3m〜5m |
花 色 | 黄色 |
花言葉 | 健康、魅惑、好意 |
誕生花 | 11月22日 |
コメント
いつの間にか庭の一角に「サンショウ(山椒)」の木が生え1.5m位になっていた。黄色い花も付いているので今年から山椒が食べられるだろう。庭に数種の小鳥たちが来ているので、小鳥の糞から種が落ちたのだと思う。山椒と気が付かなければ根元から切ってしまうところであった。
雑 記
「サンショウ(山椒)」は、日本全土の山林や野原の中に生育する落葉低木で、一般家庭でも普通に植栽されている。刺が小枝の葉の基部に1対ある。葉は、奇数羽状複葉で、小葉は長さが1〜3.5cmで11〜19枚あり、長楕円形で縁はギザギザの鋸状である。春になると葉の付け根に、黄緑色の5mm程度の小さい花を多数つける。雌花と雄花が別々の雌雄異株で、花後に表面が凸凹した5mm程度の果実をつけ、秋には果実が赤く熟し、果皮が裂けて中から黒い種子がこぼれ出す。
薬用として栽培されることで有名なのが「朝倉山椒」である。比較的日本海側の豪雪地帯に多いといわれ、サンショウの突然変異で一般のサンショウより実が大きいため多く栽培される。名前の由来は、朝倉谷(兵庫県養父市八鹿町朝倉地区)原産とされるためである。
実山椒の収穫量は和歌山県が国内生産量の約80%を占めている。和歌山県の有田川町の特産品として栽培されている「ぶどう山椒」は果実・果穂が大型で葡萄の房のように沢山稔る。
山椒の木と言っても数種類がある。山椒の仲間には、「山椒(本山椒)」の他に「冬山椒(ふゆざんしょう)」「烏山椒(からすざんしょう)」「犬山椒(いぬさんしょう)」などがあり、それぞれの山椒に違いがある。
次に「山椒」の用途をあげると…
●若葉:緑が鮮やかで香りが良いため、焼き物、煮物など料理の彩りとして添えられたり吸い口として利用される。使う直前に手のひらに載せ、軽く数度叩いて葉の細胞を潰すと香りが増し、筍との相性が良い。
●若芽:木の芽を味噌と和えた「木の芽味噌」の他「木の芽田楽」「木の芽和え」「木の芽煮」「佃煮」「吸い物」の材料となる。
●花:花を漬けた「花山椒」は、料理の彩り、佃煮、当座煮などに用いられる。
●未熟な果実:未熟な「青山椒、実山椒」は茹でて佃煮にするほか、ちりめんじゃこと混ぜて「ちりめんざんしょう」とする。
●熟した実:皮を乾燥して粉末にする「粉山椒」は、香味料として鰻の蒲焼の臭味消し、七味唐辛子の材料として用いられる。他に、五平餅に塗る甘辛のタレや、山椒あられ、スナック菓子のほか、甘い餅菓子の山椒餅(切り山椒)などがある。
●木材:解毒作用がある山椒の木を使用したすりこぎ棒は昔から使われている。すりおろす際に、すりこぎ棒から微量に山椒の木が削られて食べ物に混ざる量が解毒作用の効果をもたらしてくれる。また、山椒材は固すぎず柔らかすぎず食材をほどよくすりおろすことができる。
●薬用:果皮は薬としても用いられる。主な辛味成分は「サンショオール」と「サンショアミド」。他に「ゲラニオール」などの芳香精油、「ジペンテン」「シトラール」などを含んでいる。日本薬局方では、山椒の成熟した果皮で種子をできるだけ除いたものを「生薬・山椒」としている。日本薬局方に収載されている「苦味チンキ」や、正月に飲む縁起物の「薬用酒の屠蘇の材料」でもある。漢方では「花椒」を「蜀椒」とも呼び健胃、鎮痛、駆虫に用いる。
●七味唐辛子:材料は、「トウガラシ」「山椒(サンショウ)」「胡麻(ごま)」「麻子仁(ましにん/麻の実)」「陳皮(チンピ)」「罌粟子(オウゾクシ/ケシの実)」「紫蘇子(シソシ)」の7種類を用いて作る。
●山椒酒:サンショウの果実(乾燥)100g、ホワイトリカー1.8リットル、グラニュー糖200gを6か月程度おいてから、材料を取り除き、布でこしてから更に6か月ほど熟成するとできあがる。健胃、整腸、腸内ガスの放出、解毒、食欲増進に1日1杯飲用するが、1日に2回が限度。食欲不振の場合は食前に飲用すると良い。