シャクヤク(芍薬)
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学 名 | Paeonia lactiflora |
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科属名 | ボタン(牡丹)科 ボタン(牡丹)属 |
別 名 | エビスグサ、カオヨグサ、エビスグスリ、ヌミグスリ |
原産地 | 中国を中心に北東部・ヨーロッパ原産 |
花 期 | 5月初旬〜6月初旬 |
高 さ | 80cm〜100cm |
花 色 | 白、淡紅、紅、赤、濃赤、オレンジ、青、淡黄、紫、コーラル(サンゴ色)など |
花言葉 | つつましやか、はにかみ、恥じらい、 内気、生まれながらの素質 |
誕生花 | 4月24日、5月8日 |
コメント
我が家の芍薬は亡き母が近所の知り合いから株を分けても貰ったものだ。しかし、この花はアブラムシなどの害虫が付きやすく、管理を上手くやらないと毎年出来の良い花を見ることができない。同じボタン科の植物でも取り扱いが難しい。
雑 記
「シャクヤク(芍薬)」は原産地の一つが中国であり、漢字名の「芍薬」からも連想できるように、主に薬用植物として利用されてきた。日本に渡来したのは奈良時代といわれており、室町時代の文安2(1445)年に栽培の記録がある。当時は日本でも薬用及び観賞用に栽培されていたが、現在では品種改良により多種多様な変わり咲きや豪華な大輪種が出回っている。花は「ボタン(牡丹)」と似ているが違いは明確であり、ボタンは木本性でシャクヤクは草本性である。ボタンより時期が少し遅れて咲き、冬期は地上部が枯れてしまう。
シャクヤクは、園芸種として多くの品種がある一方、どの品種が薬用に適しているかという研究が現在もなされており、今のところ奈良県で長年、薬用とされてきたものが、最高級とされている。奈良県産のシャクヤクが、薬用の栽培品種として確立されたのは、享保年間といわれている。
「シャクヤク(芍薬)」は、葉がやや厚めで光沢をもち、枝先に直径10cm前後の優美な花をつける。園芸品種が多く、一重咲きや半八重咲き、八重咲き、冠咲きなどがあり、色も白や淡桃、赤・オレンジ・黄・青・紫など豊富に揃っている。「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と、美しい女性の立ち居振る舞いの一つに例えられている。
施肥は花を咲かせるのに有効なリン酸を多く施すと効果的で、油かすと骨粉を等量混ぜたものを、2〜3月、9月下旬に根元にばらまく。剪定はとくに必要なく、1花茎に1花を基準にわき芽はかきとる。灰色かび病がついた蕾はすぐに取り除いて薬剤散布をする。
属名のパエオニアは薬草として使われたことから、ギリシア神話の神々の医師「ぺオン(Paeon)」の名から付いたとされる。和名は漢名の音読みで「シャクヤク(芍薬)」。別名は「エビスグサ(夷草)、カオヨグサ(貌佳草)、またはエビスグスリ(夷薬)」などがある。