シラン(紫蘭)
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学 名 | Bletilla striata |
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科属名 | ラン(蘭)科、シラン(紫蘭)属 |
別 名 | ベニラン(紅蘭)、びゃくぎゅう |
原産地 | 日本、台湾、中国 |
花 期 | 4月下旬〜6月初旬 |
高 さ | 30cm〜100cm |
花 色 | 紫、桃、白、青 |
花言葉 | あなたを忘れない、お互い忘れないように、変わらぬ愛、薄れゆく愛 |
誕生花 | 5月14日、5月17日 |
コメント
最初は2〜3株を貰ってきて植えたものだが、塀際に自然と繁殖し今では結構広い範囲に生えている。冬は枯れて完全になくなるので春に枝葉が生えてくると前年もあったことを思い出す。名前のように紫色が基本だが、よく見ると白花のものが希に出現する。
雑 記
日本自生種のランで暑さ寒さにめっぽう強く、ラン科植物の中では丈夫さはトップクラスで放って置いてもどんどん増えるので古くから庭などに植えられてきた。少し湿ったところを好むが多少の乾燥なら充分に耐える。
地下茎は「白及根(はくきゅうこん)」と呼ばれ、健胃のための生薬として煎じ薬にも使われる。地下浅いところの球状の茎(球茎)は、止血・収れん作用のある漢方薬として使われる。その他、「七宝焼き」の接着剤としての用途もある。
英語圏では「死人の指」と云われることもあるが、それは英語の long purple のことで「エゾミソハギ(Lythrum salicaria)を指している。これはシェイクスピアの著名な戯曲「ハムレット」に出てくる台詞を明治時代に翻訳した際の誤訳よるものと考えられる。
紫蘭(シラン)は種子発芽率が高いため、昆虫などにより交雑した種子が飛散すると、雑種個体が自然実生として生長することもある。それらが優れた個体であった場合は先代不詳のまま「姫シラン」等の商品名で増殖流通されることがある。近年では純血種ではなく交雑種と思われる個体が紫蘭(シラン)と同一名で純血種と区別されずに流通することもある。
最近では交雑種が多く野生のものは準絶滅危惧種とされる。ランとしては珍しく丈夫なことから家庭用の栽培品としても広く普及しており、種子が飛散して栽培逸出することもあるため野生状態で生育しているものであっても本来の自生個体かどうか判別は難しい。