カキ(柿)
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学 名 | Diospyros kaki |
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科属名 | カキノキ(柿の木)科 カキノキ(柿の木)属 |
別 名 | - |
原産地 | 東アジア |
花 期 | 5月〜6月 |
高 さ | 柿の実を食す場合は3.5m以下に仕立てる |
花 色 | 黄色 |
花言葉 | 自然美、恵み、優美 |
誕生花 | 9月26日 |
コメント
柿の木が1本だけ家の西側に植えてある。毎年、実をつけるが甘柿とはいえない代物で、甘くなるまで待つと野鳥が殆ど食べてしまう。亡き父が百目柿と言っていたが本当だろうか。それにアメリカシロヒトリなどの害虫が付きやすく、あと数年で切り倒すことになるだろう。
雑 記
原産地は中国の長江(揚子江)流域で、日本への伝来は奈良時代のようである。平安時代に編纂された「延喜式」(927年)に干し柿や熟柿(じゅくし)についての記述が見られる。 最初は渋柿のみだったが鎌倉時代に甘柿が出現し、日本各地で様々な品種が生まれた。江戸末期に来日したペリー艦隊がアメリカへ持ち帰り、そこからヨーロッパへ伝わり、その後、日本からの移民の手により南米へと広がっていった。
日本で食べられている甘柿は日本特産であり世界中探しても、柿が食用として身近なのは日本だけである。柿は「カキノキ科カキノキ属」の落葉樹で、学名も「Diospyros kaki」といい、日本語がそのまま用いられている。「Diospyros」は、ギリシャ語で神の食べ物というらしく、何とも有り難い名前をもらったものである。
「桃栗3年、柿8年」の喩(たとえ)があるが、何事も時期が来なくてはできないという意味。ただし柿は鉢作りなら3〜4年くらいで結実する。路地植でも接ぎ木の技術を使うと8年はかからず4年程度で結実する。
英語では柿を「パーシモン(persimmon)」という。、ゴルフのクラブヘッドに柿の木を使ったものがあり「パーシモンヘッド」と呼ばれる。柿の木の前には「ブナの木」が使われていた。現在では金属製のクラブヘッドが普及したためにあまり使われなくなった。
劇場が新築されてから初めて行われる劇のことを「柿落とし(こけらおとし)」という。「柿」の字は「こけら」とも読み、「材木のけずりくず」などを意味する。新築、改築工事の最後に足組みなどの柿(こけら:材木のけずりくず)を払い落としたことから付けられた。
明治45年に当時の農事試験場(国の研究機関)が品種の調査を行っているが、それによれば全国から集められた柿は3,000種類以上で、そのうち品種として認められたものが937品種あったとされている。その後に、改良された品種もあるので今では1,000品種は下らないだろう。
「カキ(柿)」が詠まれた句には次のようなものがある…
- 「柿食へば 鐘が鳴るなり 法隆寺」 正岡子規
- 「柿食ふや 遠くかなしき 母の顔」 石田波郷
- 「おりたちて 今朝の寒さを 驚きぬ 露しとしとと 柿の落葉深く」 伊藤左千夫