環境&社会問題
「田中正造が現代に生きていたら何を考え、何を問題提起しただろうか?」…という視点に立って、現在、惹き起こされている様々な問題を取り上げてみました。皆さんも一緒に考えてくださいね!
AIDS / HIV

 AIDS/HIVとは…
 エイズ(AIDS)は、とても長い経過をたどる「HIV感染症」のある一定時期の呼び名である。エイズは「後天性免疫不全症候群」とも云われ、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染したために、免疫系の働きがそこなわれ発症する。
 HIVは、治療しなければ増殖を続け、免疫機能の中心的な役割を担っているリンパ球(白血球の一種)を次々と破壊する。すると本来なら免疫に抑えられている細菌やウイルスなどが増殖して、悪性腫瘍や様々な感染症を引き起こし、やがて免疫不全状態に陥る。この時期以降がエイズと呼ばれている。

 感染経路は…
 HIVウイルスは、感染者の体液(主に血液と精液)に多く含まれている他、リンパ節などにも含まれているが、感染の殆どが体液をとおしてのものである。感染経路は大きく分けて次の3つであり、それ以外の感染は現在のところないとされている。

  • 性行為による感染
     はじめは男性同性愛者の性行為によってのみ感染するとされていた。その後、女性の発病者が現れ、異性間の性行為によっても感染することがわかった。精液、唾液、膣液、血液などの体液からうつることがわかっており、コンドームなどの使用により感染をかなり防ぐことができる。

  • 血液による感染
     HIVに汚染された非加熱製剤によって血友病患者の間に感染がひろがった。HIVは熱に弱く加熱すれば安全になる。このことがわかるとアメリカでは直ぐに非加熱製剤の使用は禁止された。ところが日本では加熱製剤の輸入・販売が許可されたのが昭和60(1985)年7月になってからだったため、多くの血友病患者が取り返しのつかない感染を受けた。
     この他、傷口にHIV感染者の体液が着いた場合や感染者の使用した注射針・ヒゲソリ・歯ブラシなどを使った場合にも感染の危険性が高い。

  • 母子感染
     母親がHIVに感染していると、妊娠中あるいは出産後の授乳中に赤ちゃんに感染し、発病する率が非常に高いとされている。

 世界のHIV/AIDS患者・感染者の状況…
 WHO(世界保健機構)とUNAIDS(国連エイズ合同計画)による世界のHIV/AIDS患者・感染者の生存者数の推計について(1999年11月15日現在)

  • 世界のHIV/AIDS患者・感染者数は、3,360万人、死亡者数は1,630万人と推定されている。
  • 1999年に新たにHIVに感染した人は560万人で、感染のペースは衰えていない。
  • 1年間のAIDSにより死者は、260万人に達し過去最高の数値を示している。
〔2000/12/19〕
 2011年末時点のHIV世界的分布状況…(AIDS/STI-related database Japan) より
〔2015/10/12〕

 HIV/AIDS関連サイト

 参考になるWebサイト



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