吉夏社(kikkasha)


【アメリカ文学】


カバー写真

メシュガー


アイザック・B・シンガー●著
大崎ふみ子●訳

四六判・上製・336頁
定価●本体2600円+税

ISBN978-4-907758-25-7


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ホロコーストの生き残りたちを描いた
シンガー最晩年の到達点
●ヒトラーの恐怖を生き延びて、それぞれニューヨークに辿り着いたユダヤ難民たち。常に死を意識しながらも新たな生を模索する彼らだが、作家アーロンは、その中の一人の女性ミリアムに強く惹かれていく。やがて彼女の「暗黒」の過去が暴かれていくのだが‥‥。「お話の名手」シンガーが自らの作歌人生をリアルに織り込みながら描く最晩年の必読長篇。






著 者  

アイザック・B・シンガー
Isaac Bashevis Singer

 1904年、ポーランドのワルシャワ近郊でユダヤ教ハシディム派のラビの子として生まれる。1925年から、イディッシュによる短編小説を発表しはじめ、1935年に兄で作家のイスラエル・ジョシュア・シンガーをたよってアメリカへ渡る。その後もイディッシュで作品を書き続け、1974年に短編集『羽の冠』で二度目の全米図書賞を、1978年にはノーベル文学賞を受賞する。長編小説、短編小説、童話、回想録など、多数の作品が英訳されている。1991年、アメリカで歿。
 ユダヤ系アメリカ作家には他にソール・べロー、ノーマン・メイラー、バーナード、マラマッド、フィリップ・ロス、エイブラハム・カーンなどがいる。

主な著作
『短かい金曜日』『罠におちた男』『愛のイエントル』以上晶文社
『奴隷』河出書房新社
『羽の冠』新書館
『メイゼルとシュリメイゼル』冨山房
『敵、ある愛の物語』映画化・角川文庫
『よろこびの日』『お話を運んだ馬』『まぬけなワルシャワ紀行』『やぎと少年』以上岩波書店
『カフカの友と20の物語』彩流社
『不浄の血』河出書房新社、など

研究書・関連書
C・シンクレア『ユダヤ人の兄弟』晶文社
イスラエル・ザミラ『わが父アイザック・B・シンガー』旺史社
大崎ふみ子『国を持たない作家の文学-ユダヤ人作家アイザック・B・シンガー』神奈川新聞社
大崎ふみ子『アイザック・B・シンガー研究』吉夏社
日本マラマッド協会編『ユダヤ系アメリカ短編の時空』北星堂
上田和夫『イディッシュ文化-東欧ユダヤ人のこころの遺産』三省堂
西成彦『イディッシュ-移動文学論』作品社、など




  

目 次  

メシュガー

訳 註
訳者あとがき