7.コーヒーは街の文化だ
今、小さな街にもレギュラーコーヒーを飲ませる店は必ずといって良い程あります。そうした場所は街の文化が語られる場所であり、コーヒーは街の文化そのものであるといって良いでしょう。
そうした面からばかりでなく、コーヒーにまつわる様々なモノは異国情緒やそれにまつわる人々の工夫を伝えてくれるものです。
今回は、コーヒーシュガーを取り上げてみましょう。コーヒーに入れる砂糖には、お洒落な工夫がされていて楽しいものです。
1.コーヒーシュガー (2001年7月2日(月)記)
@ 角砂糖
以前はコーヒーに付きものだった角砂糖も、最近では見かけることが本当に少なくなりました。
サイズや形に様々なバリエーションがあります。
A スティックシュガー
小袋入りのグラニュー糖は、以前はビニールの袋入りがほとんどでしたが、最近では、細長い紙袋にほんの少し入った製品が主流になりました。
B ブラウンコーヒーシュガー
最近では、健康ブームや本物志向を反映して、無漂白のブラウンコーヒーシュガーも増えてきました。
2.コーヒーカップ (2001年7月11日(水)記)
コーヒーカップも店によっていろいろです。ロイヤル・コペンハーゲンのカップ、その店のネームの入ったオリジナルカップ、地元の窯元の製品…店それぞれに様々な工夫がなされています。
最近は、スターバックスコーヒーの流行に見られるように紙コップにも抵抗がなくなってきているようですが、街角の喫茶店で紙コップ入りのコーヒーが出てきたらガッカリしますよね。
こんなところにも、喫茶店が街角のちょっとした文化に彩りを添えていることが現れています。
<リンク:やきもの市と陶器類>
3.世論形成の場 (2001年11月2日(金)記)
ユルゲン・ハーバーマスの「公共性の構造転換」によれば、1680年から1730年にかけて、イギリスとフランスで「都市」の優越を確立したのは、喫茶店だったそうです。喫茶店は指導者サークルへ気安く近づく機会を与えただけでなく、中産階級の広範な層を引き寄せ、そこで議論が生まれ世論形成の場となりました。
個人主義が進んだ結果、今日では、喫茶店は公衆が活発な議論をする場ではなくなりましたが、喫茶店主が提供する様々な情報は、そこに集まる人々の精神を活性化させています。こんな点も、喫茶店が街に欠かせない彩りを添えていることが分かります。