蛇足的なあとがき

夜の国からこんばんは、koalaです。

多分に妄想を含むサフィのサイドストーリー
『ブラン・エ・ノワール』
いかがでしたでしょうか?

書き上げた後はまるで夢見心地で、
僕自身サフィになりきっていたんだろうなぁと思います。

あとがきというものを、大抵僕はSSなんかでは書かない人なので
今回も忘れていました。

絵に対する補足コメントはアホみたいに多いのにね…
やっぱり文字媒体だと、それを書き上げる事に
絵以上の気力を使ってしまうためか、コメントを長々と書く気にならないんでしょうね。
書き終えたら、もう文章は書きたくない!という気持ちになるのでしょう(笑)

そんなわけで、1日経って校正して加筆改稿して
ようやくのあとがきです。

そこまでして書かなくていいよ…
って意見はごもっともですが
なんかこれだけの長文を書き連ねて、あとがきの一つもないのは
逆に味気ないんじゃないか、なんて思ったり。

っていうのは、僕はあとがきを読むのが好きな人だからです。
小説を書いた人のパーソナルが見えると、親近感が沸いたり
ああ、そういう意図で書いたのか〜って読み取れなかった部分の補足が読めたりするんで。

さて、そろそろ本題に入りましょう。
本題っていうのも特になくて思いついた事を書きまくるだけなんですけど。

取り敢えずは、自分が何故こういう話を書くに至ったのか、その経緯なんかでも。

まず最初にあったのは、自分のサフィに対する疑問です。

『サフィは何故、一度自分から別れを告げたにも拘らず
 再びアイゼクトの元に姿を現したのか?
 それも、アイゼクトが老人になるまでの長い間…ずっと放置しておくなんて
 なんか凄く残酷じゃない?』

最後に出てくるサフィがアイゼクトの記憶を元に、単にエストが作り出した
『幻影』なら、不思議な話じゃない。
所詮サフィはアイゼクトの妄想の中の少女であり夢魔じゃないわけですね。
それが、エストの力で新たな夢魔になって、実体化しただけの話。

でも、黒サフィの存在を知った時、確信しました。
サフィという少女は間違いなく実在した、そして、夢魔であるという事。
これはさすがに、疑いようのない事実だと思うんです。
サフィがどのようにして生まれたのかは…各々の解釈に委ねるところでしょうけど。

そこで疑問なんです。
最初はふわっとした、微かな疑問でした。

(確かエルトゥム森林のエピソードでは自分から別れたんだよね…?
 にもかかわらず、なんで誘惑してきたの?今更?)

考えれば考える程、分からなくなりました。
サフィに考えなんてないのかも知れない。
所詮、彼女も夢魔。
気まぐれに、たまたま会いに来たのかも知れない。

でも、それじゃあアイゼクトがあんまりじゃないかと。
ずーっとずーっと好きだった子が夢魔ってだけでもショックなのに
今更…老い先短い今になってその事実を突き付けるなんて。
サフィは悪女なのか?

いやいや、そんなわけない。
性格は黒ですら『清楚』だろ?それに、一途なところもあるし。
じゃあ、何であんな事したんだ?

とまあ、サフィに対してはホント色々と考えさせられました。

その悩みの全てを解決するための『幸せな悪夢』
『僕にとって最もすっきり出来る理由』を
ずっとずっと考えていて、今回のような話になったのです。

サフィは自分の中の夢魔の本性を曝け出すのが怖くて
そしてアイゼクトの未来を壊すのが怖くて、アイゼクトを突き放した。
全ては愛ゆえの行動だった―――

こういう結論に至りました。

苦労した分、サフィの心情を深く深く掘り下げられた気がします。
勿論、解釈は人それぞれなんで、これが全てではないし
他の人の解釈にも興味はありますが…
自分にとっては、これがベストの解釈で、ちょっとこれ以上の考え方は浮かばないかなと。
なんか激しく自画自賛っぽいですが…(苦笑)

アイゼクトの心情描写が少ないのは、多分誰もが同じような気持ちを抱いてるから
敢えて説明する事もないかなぁと。彼は分かりやすいですよね?

アイゼクトは割と単純に、サフィが好き『だった』。
いや、『実は今でも』好き。
でも、彼女が夢魔だと知った以上…その事実を受け止めるしかない。

その答えが『決別』なんでしょうね。
まあ、選択肢次第では夢を覚まさない事も可能ですが(笑)
真のエンディングはアイゼクトのキャラクター的に考えるなら
『夢よ覚めろルート(白・黒問わず)』が有力じゃないかな、と。

はぁ。それにしてもサフィの

「今度は私が言う番ね…
 行かない…で…」

って台詞があったと思うんですが(白限定だっけ?黒も言ったような気がする…)

こいつには胸を貫かれました。

なんというか、反則じゃない?
自分から突き放しといて、それはないわ。
サフィ愛してる。

うん、こうして考えると自分はアイゼクトとサフィの
『両方』に感情移入してるっぽいですね。
サフィになりきって小説を書いてたつもりでしたが。

まあ、むしろアイゼクトに感情移入したからこその
『俺サフィ』が生まれてるわけだから、それに感情移入することは
アイゼクトへの感情移入に他ならないのかも…

ややこしいですね。自分でも言ってて意味が分からなくなりました。

何にせよ、サフィというキャラは自分にとって
サキュバスクエスト(短編・長編全てひっくるめて)の中で
一番きれいで、穢れなくて、理想的なキャラクターです。

そのキャラクターの心情を描く、というのは
物凄く心を澄み切らせないと無理だなぁと思いながら頑張りました。
でも、終わってみると案外澄み切ってねぇなぁ、なんて反省したり。

えっちな描写がどうのこうのじゃなくて、
結局サフィは自分のために、利己的な愛を
アイゼクトに押し付けようとしてるんですね。

まぁ、そこら辺は…所詮、夢魔だから…で済ますしかないのが悔しいですけど…
もっと上手い解決案があれば、提示してあげたかった。

サフィを美しく、純粋無垢なキャラクターのまま
アイゼクトと結ばれるような、そんな展開の小説も
次は挑戦してみたいですね。
…今回以上に『俺サフィ』になりそうですけど(苦笑)

ああ、サフィサフィですっかり忘れてました。
今回の小説の陰の功労者は、何を隠そうエスト様です(笑)

貴女がいなければこの小説は成り立ちませんでした。
エスト様の飴と鞭の使い分けがなければ、サフィはずっと闇の中だった事でしょう。
彼女を『虚実の隙間』から引っ張り出してくれて、本当にありがとう。

実はあの辺の俺設定…『虚実の隙間』アンテルヴァルなんていう
いかにもFF5の『次元の狭間』もしくはBLEACHの『虚圏』ウェコムンド『虚夜宮』ラス・ノーチェスくさい設定は
原案段階ではなかったんです。

だから最初の方では『闇の中』としか表現してません。
でも途中から、なんかエスト様の偉大さみたいなのを表現したいなーと。
なんか、俺設定でもいいから『めちゃくちゃ強い夢魔じゃないと入れない空間』
みたいなところにエスト様が割り込んできて、サフィの
消えかけた肉体に干渉してきて…

とか色々考えてたら、自然とついた設定です。

全体的にエスト様リスペクトな空気があるのは、多分IRCのChrisさんにアテられたのだろうな(笑)
サフィ(黒)も一応EPとかチート能力的な意味ではエストより強いけど、
あくまであれは『アイゼクト限定』っぽい感じがしますしね。
その辺、サフィがかなわないな、と言うのも自然な流れでしょう。

しかし短編にしろ長編にしろエスト様って
物語の中心に在りながら『ラスボス』では絶対にないんですよね。
なんか、一線引いているというか。
達観してるというか。

「アタシ、そういう重苦しいテンションはニガテなのよね」

うん、そういう言い回しで言うかどうかは分かりませんが
エスト様はラスボスとか魔王ポジションを率先して
務めるようなキャラじゃないんだろうな、きっと。

さて、そろそろまとめに入った方がいいかな?
気が付いたら180行超えてるし。あとがきの長さじゃねえよ…

ひとまず、このような小説を最後まで読んで頂いた
読者諸氏、感想を下さった方々に大感謝。

挿絵については今後も少しずつ追加するかも知れないので、
気が向いたら覗いてみて下さいませ(笑)

ではでは、この辺で。

2010/3/8 koala

IRCのmonzaさんから、黒サフィのイラストを頂いちゃいました!
しかも挿絵に使ってもいいとの事なので、文末のイメージイラストとして
使わせて貰いました〜(>ヮ<)嬉しいな!

monzaさんありがとう!

2010/03/13 koala