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法話集

正月にお墓参りをすると、より清々しい気持ちに・・・

 

「昇天」という言葉がありますが、 古来、日本では人が亡くなると、 霊魂となって天に昇ると考えられてきました。しかも、いきなり天に昇るのでなく、時間をかけて子孫の供養を受けながら、魂が浄化されるのに伴って、ゆっくりと昇っていくと考えられてきました。天に近い山は、そんな霊魂が集まる所(山中他界観)とされ、やがては最も身近な浄土(山中浄土観)と考えられるようになりました。 高い山を「霊山」「霊峰」と呼び、 こうした山で修行した僧侶が、人々の魂を導く道場として建立したのが寺院の始まりといえます。○○山◇◇寺というように、寺院名に山の名称(山号)が付けられているのもそのためです。さて、先祖の霊が「お盆」になると子孫の元に帰って来ることはご存知の通りです。始まりは、目連尊者の話<参照>に由来するといわれますが、 行事として定着した理由は、江戸時代から「藪入り」といって商家の奉公人が店を休んで実家に帰ることが出来たこの時期、家族が顔を揃えるのを機会に、ご先祖様をお迎えして共に過ごし、供養しようとしたところにあります。「藪入り」は、 一年にお盆と正月の2回あったことから、古くは「お正月」もご先祖様を迎えて供養していました。そこで今年は「もっと先祖供養をして頂きたい」という願いを込めて、お参りについて話をしてみたいと思います。
昨年は世相を表す漢字として 「偽」が選ばれ、「食」「嘘」「疑」「謝」「変」「政」などが候補漢字の上位にランクされたように、不安と不信感が増大した観のある年でした。それだけに、新たな年を迎えて「今年こそは・・・・」と決意も新たにしている方が多いのではないでしょうか。そんな決意の表れか、毎年の事とはいえ、人々は正月になると初詣といって、特に熱心な信仰者でなくても神社や仏閣に行って手を合わせ一年の所願成就を祈ります。 それは、いつの時代でも世の中に背を向けたように見える若者も同様で、 神社や仏閣を訪れるのは初詣の時くらいであろうと想われる若者が合掌している姿を見ていると、日本人のDNAの中にある古来からの習慣がそうさせている観さえ感じられます。
神社でも仏閣でも、思い起こして頂くと分かると思いますが、お参りした後は実に清々しい気持ちになります。 これは、合掌しながら目を閉じて祈念するという行為そのものが、一瞬とはいえ、人が本来の素直な心を取り戻す時間であるからです。信仰心の有る無しに関わらず、仮にレジャー感覚でお参りされたとしても、自分の為あるいは身近な人の為に祈念する瞬間だけは、少なくとも自分という人間の力を超えた何かに対して畏敬の念を抱いていることになり、裏を返せば傲りを捨て、伏して一心に祈念する素直な人間に立ち帰ったことになるからです。
実は、ここにお参りの本質があり、人は知らず知らずのうちに清々しい気持ちを求め、 一瞬でも本来の心を取り戻すためにお参りをしているといえます。その意味では、先の若者が年に一度とはいえ、初詣で神社・仏閣を訪れ、お参りすることは大変結構なことだと思います。もし、ご子息の心が荒んでいるようでしたら、どんな動機でも結構ですからお参りに行くことを勧めてみてください。そしてもし、ご家族揃って初詣に行く習慣があるようでしたら、正月にお墓参りに行くことをお勧めします。
お盆と同じようにお墓参りに行って、お供物、お線香、お花を供え、手を合わせると、 より一層清々しい気持ちになります。初詣のように願い事をしてはいけませんが、新たな年を迎え、自分が今日生かされているのは、 ご先祖様が汗と涙と共に一生懸命生きた証であることに思いを馳せ、感謝の気持ちを再確認することが出来れば、これ以上のお参りはありません。 初詣をして「無病息災」「身体健全」を祈念することも結構ですが、お墓参りをして、ご先祖様に対する感謝の気持ちを新たにすることが出来ればごく自然に自らの身体を大切にするようになり、 今世における魂の拠り所として健全な身体を与えられた喜びを噛み締めることが出来ます。
数年前、「黄泉がえり」という映画がヒットして話題になりました。 九州の阿蘇地方を舞台にしたこの映画は、 この世を去った人が、ある日突然、最愛の夫、恋人、兄弟として自分の事を想い続けてくれた人の前に死んだ当時の姿のまま現れ、残して来た思いを伝えるというものです。 この映画が何故ヒットしたのか考えてみると、人間はこの世を去ると魂の世界ではつながることが出来ても、やはり会いたい、会って話がしたいと思うものです。しかし、そんな大切な事が生きている間は当たり前になってしまっていて、亡くなった時に初めて気付くということを描いた点にあるようです。
この映画が伝えるように人が人を想う気持ちは、亡くなってからも変わるものではありません。正月は、お盆と同じように子孫が集う時ですから、故人の霊が一緒に過ごしたいと思うのは当然のことです。 ですから神棚だけでなく、仏壇も清掃して綺麗に整え、お花やお節料理を供えて先祖や身近な故人の霊をお迎えしてください。そして、できれば家族揃ってお墓参りをして、ご先祖様に手を合わせ、今世で生活している大切な人たちと共に、精一杯の努力をもって生きることを誓って頂きたいと思います。
皆様にとって、今年が明るく心豊かな年となりますように・・・・。                   合 掌

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