(大阪支部作成「ビデオ膠原病入門」より)

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bP1 膠原病の治療(1)

◆膠原病の治療

←【図27】

 まず膠原病の治療をみていくにあたって、そもそも膠原病は治る病気なのでしょうか。残念ながら、膠原病が完全に治癒する方は極めて少ないです。
 膠原病は治癒させるのではなく、高血圧や糖尿病と同じように病状をコントロールする病気です。
 
 病状がコントロールでき安定した状態を“寛解”と言い、病状が再度悪くなった状態を“再燃”と言います。寛解の状態が保てれば膠原病の方でも、普通の日常生活を送れますので、膠原病の治療の目標は“寛解の状態を保つこと”であると言えます。

 膠原病の治療は、主として薬による治療を行います。ここでは膠原病の治療例の代表として全身性エリテマトーデスについてみていきます。

←【図28】

 まず病気の活動性を症状や検査によって判断します。

 活動性が無い場合には、経過観察や薬を減らしていくことになります。
 また内臓に病変が無く、関節痛や筋肉痛のみの場合は消炎鎮痛薬を用います。
 また内臓に病変がある場合などは、消炎鎮痛作用と免疫抑制作用もあるステロイドというお薬を少量から中等量用います。
 さらに神経症状なども併発した重症の場合は、多量のステロイドを用います。

 またステロイドのみでは有効でない場合やステロイドの副作用が大きい場合には、免疫抑制剤などの治療を併用する場合もあります。

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