昔々、あるところにテキストサイト王国という小さな国があったそうじゃ

人々はそこで、あるものは獣を狩り、あるものは畑を耕し、
お互い小競り合いはあったものの日々平凡に暮らしていたそうだ

そんなある日、侍魂村の健さんが、偶然畑を耕していた時
金色に光る綺麗な石を見つけたそうじゃ。
よくよく見るとなんとそれは金鉱石だったそうじゃ

これを見てあるものは狂喜乱舞し、我も我もと金を探し始め、
またあるものは他愛もないことと傍観の姿勢を決めていたそうじゃ
そしてこの噂が他の国にも流れ、この国は瞬く間に大勢の人でにぎわう
大きな国となったそうじゃ

そこには様々な夢、名声、挫折、中傷、
さらには金の奪い合いから戦争がおこり
昔の面影などは全くなかったそうじゃ。
ただ少数、昔のように畑を耕していた人を除いてのう

しかし栄枯盛衰とはよく言ったもので、まもなく金脈は底をつき、
この国はまさにゴーストタウンと化してしもうた。
この国に金を求めてきたものは去り、残ったのは昔のように、
田畑を耕し、獣を狩って生活していたものだけじゃった。

そのものたちは言った
「健さんがいなければこの国はこんな目にはあわなかった」と

しかしそれはねたみと言うもの。
例えば金脈が永久に日の目を見なかったとしたら、
この国はち〜っとも大きくはならなかったのじゃから

またあるものは言う、
「何でやつに金脈が見つかって俺には見つからないんだ、
世の中間違っている」と

しかし世の中時の運。例え実力が同じであっても、
結局見つからないものは見つからない。
所詮世の中は不公平なものじゃから

そして、うまいこと金脈を見つけ、莫大な富を得たものたちも、
強盗や山賊に日々狙われあるものは悲運の最期を、
またあるものは富を捨て再びもとの暮らしに戻ったそうじゃ

おごれるものは久しからず ただ春の夜の夢の如し
猛き者もついには滅びる ひとえに風の前の塵に同じ






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