くろいふくをきたひとたちが、おじいちゃんのしゃしんにむかって、なんどもてをあわせていました。 おぼんと、おしょうがつにしかぼくんちにこないしんせきのおじちゃん、おばちゃんたちが、 おとうさん、おかあさんに、いろいろはなしかけていました。 「ねぇ、おじいちゃんはどうしちゃったの?」 ぼくは、ふしぎにおもっておとうさんにそうきいてみました。 「おじいちゃんはね、とおい、とおいところへりょこうにいっちゃったんだ」 うさぎさんのようなまっかなめをしたおとうさんは、そういいました。 「ふーん、ぼくもおおきくなったら、おじいちゃんのところにいっていい?」 ぼくは、おとうさんにこうわがままをいってみました。 でも、おとうさんはなにもこたえてくれませんでした。 ぼくといっしょにうみまでおさかなつりにいってくれたおじいちゃん。 おしょうがつに、いっぱいおとしだまをくれたやさしいおじいちゃん。 どこへいっちゃったの?ぼくのことがきらいになったの? おとうさんやおかあさんにきいても、なにもこたえてくれないので、 ぼくは、おおきくなったら、おじいちゃんをさがすたびにでたいです。 てれびでやっていた、「ははをたずねて3000り」みたいで、 いろいろかんがえているといまでもわくわくします。 おじいちゃんへ、ぼくがおじいちゃんのところにいっても、 いつもみたいにいっしょにおさかなつりをしてください。 4がつ23にち てんき:はれ
過ぎ去りしあなたへ 思い出のあなたへ
今じゃ別の誰かの胸に眠る はずだよね 花ゆれる 春なのに・・・・ −Mr.Children「手紙」− |
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