7.窓への訪問者
2003年、それはついにおいでなすった。
私の部屋のアルミサッシのガラスを「トントン、トントン」とノックする。
誰もがノックをしたことがあると思いますが、指で叩く音は独特ですよね。
今までは、娘の部屋ばかりにやって来たのです。
ついに、私の部屋にもやってきた。
「トントン」と「トントン」のあいだの「間」の取り方が絶妙でしたから
「元、人間」と思いました。
でも、「トントン」を聞いた瞬間に、着物を着た上品な女性が頭に浮かんだのは何故だろう。



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