福井香代子 |
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怖くて不思議な スピリチュアル怪談 福井香代子 (怪談社) 永岡書店 |
「お告げ」 Y子さんは、亡くなった祖母と話す夢を見た。 可愛がってくれ、大好きだった祖母の姿に心温まる思いを感じた。 Y子さんが呼びかける前に、祖母が口を開いた。 『人はな、Y子。いつ死ぬか、もう決まってんだ。-----は五十歳で死ぬ』 誰のことなのか聞きとれず 『それって、私のこと?』 『違う。おめえじゃねぇ』 そこで目が覚めた。 Y子さんの叔父が、祖父の命日に訪ねて来た。 しばらくゆっくり歓談していたが、いざ帰るという時になって、あの夢のことを思い出した。 聞き取れなかった名前は叔父ではないのか? しかし、姿を見る限り元気だし、仕事もバリバリこなしているようだ。 馬鹿馬鹿しい、と思ったその夜に、叔父は風呂場で脳梗塞を発症して亡くなった。 夢の言葉通り、享年五十だったという。 |