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平川 陽一




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山と村の怖い話 平川 陽一 宝島社
「霊が憑きやすいトンネル」
霊の憑きやすい場所を霊能者に尋ねると、まず第一にトンネルをあげる。
古いトンネルにはほとんど何らかの霊がいると言ってもいいようだ。
自分が霊に弱いタイプだとわかっている人は、できればトンネルのない道を選ぶべき。
それが無理なら、トンネルを通るときにはスピードを緩めて安全運転に徹する。
ここで、日本各地の『出る』といわれるトンネルを紹介してみたい。
●北海道積丹の念仏トンネル
トンネルの隣の海岸は『賽の河原』と呼ばれる。海難事故で死んだ人々が弔なわれている。
●岩手県岩泉町の押角トンネル
夜中に、トンネル入り口に女の霊が立つ。トンネルを走っているとエンジンが止まることがある。
●神奈川県逗子市の小坪トンネル
このトンネルの上にある曼荼羅堂や切通しはかなり『出る』という噂。
●埼玉県飯能市の吹上トンネル
『トンネルの中でクラクションを鳴らすと霊が寄る』という怪奇話がある。
●徳島県橘町の鴉トンネル
深夜に車で走ると、後部座席に女性が座っていたりするという。

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病院の恐怖体験 平川 陽一編集 勁文社
「3階の窓の外にずぶ濡れの男の顔が」
友人3人と海水浴へ行った男性の体験。
偶然に、熱中症になってしまった中学生を病院へと搬送することになってしまった。
おまけに、中学生の親が来るまで病院で待機することに・・・
病室に急しつらえで置かれた簡易ベッドで寝ることになってしまった。
それでも昼間の疲れからウトウトとなりかけた時、病室のカーテンが揺れる。
窓が開いているのかと思ったが、面倒なので放置していた。
すると、3人が起き出し、さっきからカーテンの動きが気になっていたと話した。
気になるなら見て来いという話になり、1人が窓に近づくと、触ってもいない
カーテンが大きくめくれた。
めくれたカーテンの先には、ずぶ濡れのパンパンに膨れた顔が浮いていた。
窓は閉まっていたという。
数日前に、入水自殺があったとのこと。

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学校の恐怖体験
平川陽一
学校の恐怖体験 平川 陽一編集 勁文社
「掘り返された蹄鉄にいつか殺される」
とある大学の料理クラブに入部した女性の体験。
そのクラブでは料理から出た生ゴミは校内の土の中に
埋めるのが『しきたり』になっていた。
その日も、やりたくない生ゴミ埋めを文句を言いながら
数人の同級生と行っていた。
その時、硬い金属のような物がスコップに当たった。
掘り出してみると、それは蹄鉄。
なぜ、こんな場所に蹄鉄があるのか不思議に思うこともなく
友人に提案された『蹄鉄をアクセサリーへ作り変えてあげる』
の言葉に心躍らせていた。
数日後、その友人が大怪我をして2~3ヶ月休学するという
連絡が入った。
早速、料理クラブの同級生はお見舞いへと出かけていったのです。
その友人の家は大きく、すぐに見つかりました。
母親に案内されて行くと、頭を包帯で巻いた友人がやってきた。
なんでも、庭で焚き火の最中に急に炎が上がり、たまたま顔を
近づけた彼女に直撃したとのこと。ただ、軽症ですんだ。
来たついでだからと、先日、校内で発見した蹄鉄を加工した
アクセサリーを持たせてくれた。
帰宅した夜中、地震に目が覚め、蹄鉄が棚から落ちるのが見えた。
すぐに隣の部屋で寝ている姉を起こすと、地震なんて起きてないから
寝ぼけるなと怒られた。
わけが解らずに蹄鉄を見ていると、蹄鉄自身がゴトゴトと音を出して
振動していることに気づいた。
次の日、気味が悪かったので蹄鉄は元の場所に埋めた。
その判断は正しかったようで、後日に以前は乗馬部があって火事により
馬が焼け死んでからは廃部となった話を聞いた。

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オフィスの恐怖体験
平川陽一
オフィスの恐怖体験 平川 陽一編集 勁文社
「遺体で発見されたお客が目の前に」
海外旅行の添乗員をしている女性の体験。
ある海外ツアーに単独で参加したOLが旅行先で自殺した。

別のツアーで再度同じ場所へ行った時に自殺したはずの女性が
目の前にいる。
しかも、その女性を見かけるのは、ある新婚カップルの周りに
限定されていた。
思い切って、その女性の名前で声をかけると、新婚カップルの男性が
怪訝な顔もちで『どうして、その名で私を呼ぶのですか?』
と聞いてきた。
添乗員の彼女は、彼女のいきさつを説明した。
『そうですか。実は彼女を知っているんです。
結婚を決めた時に別れました』


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