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国沢一誠

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国沢一誠

国沢一誠
ヒカリゴケ国沢一誠の
思わず寒くなる
恐怖怪談

国沢一誠

ぶんか社
「見つからない」
終電で帰って来た男が、線路脇で何かを探している女性を見かけた。
哀しそうに泣きながら、草むらにうずくまる女性に男は声を掛けた。
『何が見つからないのですか? 一緒に探しますよ』
女性はゆっくりと振り返り
『私の・・・・足が・・・・見つからない』
見れば、女性の額はぱっくりと割れて血が吹き出ていた。

その場所で電車に飛び込み、自殺した女の霊が、今も自分の足を探している。

国沢一誠

国沢一誠
ヒカリゴケ
国沢一誠の恐怖実話
憑いてます。

国沢一誠

竹書房文庫
「視えてますよ」
仕事で霊媒師の方に会った時のこと。
その霊媒師に、持っている心霊写真について意見を聞いていたところ、カメラが回って
いないところでしきりに言ってくる。
『あなたに憑いてますよ』
そう言われても 
『そうですか』 『ほんまですか』 
と返していたのだが、彼女の話は
『除霊をしなくてはいけない』 『除霊をしないと不幸になる』 
と飛躍した。
おまけに 
『除霊には何万円かかる』 
と金の話になってきた。
実は、彼女の後ろに女の霊が見えていた・・・恨みの籠った目で霊媒師をにらみながら
『うそつき・・・うそつき・・・うそつき・・・うそつき・・・』 とつぶやいていた。
自分に憑いている霊も見えない人が、他人に憑いている霊が見えるわけがないと思い
この霊媒師の言うことは信用しませんでした。


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