明神ちさと |
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怪記事典 黒血ノ版 明神ちさと 竹書房文庫 |
「ふすま」 A子さんの住んでいる家は、曾祖父の代から受け継がれてきた見事な日本建築。 本人曰く、家も古くなると余計なものが憑いてしまう。 憑いているのは女らしい・・・『女』と断言できないのは華奢な指先しか見えないため。 夜中に、トイレに行ったり水を飲もうと自分の部屋を出て、戻って来たときにふすまの 下の位置に白い指先がヌッと出てくることがあると言う。 ちなみに、指先の先は真っ暗で何も見えないとのこと。 御主人が存命の頃は、指先にかまわずピシャリとふすまを閉めていたが、今は 年のせいか、指先の存在する間を開けて、ふすまを閉めるという。 怖いと言うより、気味が悪いんだとか。 |
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怪記事典 灰骨ノ版 明神ちさと 竹書房文庫 |
「エクストリーム」 知人から、エクストリームスポーツをやっている人に話を訊くのがいいよと言われた。 何故なら、彼らはまさに死と隣り合わせだからだそうだ。 夏はサーフィン、冬はスノボー、合間にスケートボードをしている和田さんに訊いた。 『確かに練習中に変なものを視ることはありますが、あんまり気にしないですね。 お化けそのものより、そっちに気を取られた結果の怪我の方が怖いのですし』 彼が、フリースタイルのモトクロスをやっている人から聞いた話では、試合中、背骨を 折って死んだはずの選手が隣で跳んでいるのを視たとのこと。 グニャグニャの身体で、ちゃんと技をこなしていた。 このお化けの出所はハッキリしていて、少し前の試合で着地に失敗、自ら運転していた バイクの下敷きになり亡くなった選手だという。 そのお化けを目撃した選手は、ヤバイと思って自分のバイクを思い切り前方へ 投げ出したことで、奇跡的に捻挫一つ負わずに着地できたとのこと。 |