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資料編

 ドイツにおける救急医療の実際
   -インターネットから得た資料-
3.病院における救急業務

3-1大学病院における救急業務

♯6 ボン大学付属病院
http://www.ukb.uni-bonn.de/quick2web/internet/internet.nsf/
vwWebPagesByID/CEBD8C4D9646296FC1256E5A0060E09A


[大学病院の緊急医療。大学は緊急医療の中心的役割を果たす。]

ノルトライン-ヴェストファーレン州  人口:1,782万
  ケルン県                人口:  439万
    ボン市               人口:   32万

 ボン緊急センター (ボン大学付属病院内)
http://www.ukb.uni-bonn.de/quick2web/internet/internet.nsf/
vwWebPagesByID/B1C2A9400D347553C125744000279D65


 ボン大学付属病院の緊急センターは1日24時間、年間365日、成人患者の収容のために開いている。

 このことによって、緊急患者のための診療科を包括した充分な治療が、最高医療の病院が中心となって保証される。

 このボン緊急センターは2007年11月以来ボン大学付属病院(UKB)内において下記の専門科の全ての緊急事態に関する活動を統括している:

麻酔学と手術に関する集中治療の臨床
一般外科、内臓外科、胸部外科、および血管外科の臨床
整形外科と外傷外科の臨床
耳鼻咽喉学の臨床
口腔外科、顎外科、形成外科的顔面外科の臨床
泌尿器科の臨床
内科ⅠとⅡの臨床
皮膚科学とアレルギー学の臨床と外来

緊急医療
http://www.ukb.uni-bonn.de/quick2web/internet/internet.nsf/
vwWebPagesByID/B1C2A9400D347553C125744000279D65

[以下は緊急センター内の掲示である。]

 緊急センターの原則は、最初に来院した人が一番に治療されるということです。更にまた我々は待ち時間を出来るだけ短くするように努めています。しかしながら緊急センターでは一寸したことが原因で待ち時間が長くなることがあります。

・他の患者さんの病気の種類と重症度
・その時の担当科の医師が一時的に多忙であること
・病棟における突発的な出来事
・空いている検査部門の数
・来院患者さんの最大混雑時間帯
・生化学検査値および(レントゲンなどの)検査結果待ち

 特に非常に多忙である時には、到着順ではなく患者さんの病気の種類と重傷度によって治療します。

 ボン緊急センターでは医師は様々な専門分野の医師が働いています。科によって患者さんの来院数が異なるので、ある患者さんがあなたより後で急患受付に到着したにもかかわらず、ひょっとすると、あなたより先に他の科の患者さんの治療がなされるかもしれません。

 検査結果が判明すると治療チームが外来治療か、場合によっては必要な入院(一般的な入院、観察入院あるいは集中治療室入院)治療を決定します。病院での治療が必要でない場合には治療の後、治療の助言を受けて帰宅していただきます。


初期評価:

 
 特に患者さんの来院が多い時には、非常に重症の患者さんを見分けるために、あるいは迅速な治療を保証するために、先ず特別に教育を受けた看護スタッフがあなたの医学的な問題を検討します。

 この際、治療の緊急性の判断を可能にするために、定められた兆候を質問します。同時に現在の兆候によっては、血圧、心拍数、血中酸素濃度、呼吸数、血糖値、それに体温を測定します。

 採血や鎮痛薬の投与もまた、時にはここで行われます。あなたの病気に緊急性があったり重症の場合には直接緊急センターの治療部に運ばれます。

 あまり緊急性のない病気の場合には、時にはさしあたり待合室に居るように要請されるかもしれません・・・、あなたを担当する科の医師があなたの治療のために手が空くまで。
 診断部門から戻った患者さんは、再び、順番に受付部門に収容されます。

施設と機器の装備

3 ショック室
7 治療室
1 耳鼻咽喉科・治療室
5 モニター監視所のある安静域
1 緊急内視鏡室
1 ギプス室


3-2 一般病院における救急業務

♯7 フランクフルト北西病院 緊急・救命業務
http://www.chirurgie-frankfurt.com/de/notfall.html

[一般病院の緊急医療の例。
フランクフルト市内の緊急症例受入病院の一つ。]

ヘッセン州          人口:607万
  ダルムシュタット県   人口:378万
    フランクフルト市  人口: 67万

緊急業務と救命業務

 医師が支援する”救命”が約 40 年前に開始されて以来、1992年からは1 台の緊急医車両 (NAW)が、2001 年からはフランクフルト消防署の4台の緊急医出動車(NEF)が我々の病院に駐在している。

 緊急医出動の際には緊急医出動車とフル装備の救命車が、常に同時に出動する。必要な場合には初期治療の他に生命を救うための迅速処置が行われ、患者は適切な病院に搬送される。

 患者を病院に運ぶのに医師の付き添いが必要でない場合には、患者は緊急医なしで救命車で搬送されるから、緊急医は直ちに次の呼び出しを受けられる。 緊急医出動車に乗る全ての緊急医は、救命業務医師の専門学証明書を持っている。

 北西病院に待機する緊急医出動車”7型”には、フランクフルト職業消防署(7 監視所)の20人と、同じく次の科(外科、麻酔科、内科、神経科、放射線科)の22人の医師の中から派遣される。
 これらの医師の多くが指導緊急医の専門学証明書を持っている。

救命車

 フランクフルトでは7つある消防監視所毎に救命車が待機している。この車両には24時間一人の救命医療助手と一人の救急隊員が乗る。最新の救命車RTW-Generation mit WAS-Aufbau が2000年に導入された。

 この際にはフランクフルト内の他の救助組織と共に、この救命車を同じように導入する共同構想があった。構造を同じくした新しい救命車は、統一して採用された装備によって均一の治療を可能にする。

緊急医出動車

 緊急医出動車は緊急医の輸送に使用する。この車両は常に救命車と同時に、しかし医師待機所から別途に出動する。この車両はヘキスト病院、北西病院、大学病院と職業協同組合事故病院に待機している。この車両は2001年2月に導入された。それ以前は緊急医が救命車に追加的に同乗する、いわゆる緊急医車両であった。

時には”分”が重要なのだ・・・・・

 07時50分 出動「心筋梗塞の疑い」
 08時05分 緊急医出動車7型が現場に到着。迅速初期治療後に心電図12誘導を記録し、急性心筋梗塞の診断を確認。

 北西病院において心電図について電話で協議した後、医師同伴で同病院の心臓カテーテル検査室に直接搬入することになる。治療施行後(バルンによる拡張とステントの留置を伴う血管造影)09時07分に患者は既に監視病棟に居て、苦痛もなく家族と話している。



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