単語の造語例一覧
ここでは実際にどのようにして単語を作っていけばいいか分からない人のために単語の造語例を教授していきたいと思います。
「エスペラント語が造語で豊かなのは分かった。けど、造語のコツがいまいちわからないよ。」とおっしゃられる方、ごもっともです。
どのように単語を作っていけばいいか、ここではRPGで作られる要素ごとに分けて教授してみたいと思います。
なお、このページでは適時項目を追加していきたいと思います。
人物名及び名前全般
人物名をエスペラント語で考えてみる場合、ある程度理解された方ならおわかりのように、厄介なのは名詞の語尾「-o」です。
これによって表現が狭められてしまうのではないかと心配してしまうのも無理はないかと思います。まあ、名前なんてものはわざわざエスペラント語で考えようとしなくてもまったくの創作で何とかなってしまうもの。けどなかなか思いつかないという人のために以下の提案をしてみます。
- 名詞語尾「-o」だけでなく形容詞語尾「-a」、副詞語尾「-e」も使ってみる。
- 場合によっては動詞の各語尾も使ってみる。つまり、原形「-i」、現在形「-as」、過去形「-is」、未来形「-os」
- また動詞には意思形と呼ばれる「-u」、仮定形「-us」があります。これら二つの意味は本当にエスペラント語を学びたい人以外は疑問に思わなくても結構です。
- 表現を大幅に広げる手段、名詞の語尾省略があります。つまり名詞として作った単語の語尾「-o」を取り除いてしまうのです。ちなみに名詞しか語尾省略できず、アルファベットでの表記上は「-o」の代わりに「'」を語尾につけます。日本語読みする場合はオ行ではなくなることが多いです。
- 最終的には自分の気に入った単語をくっつけて使う!これに限るでしょう。
特殊技能名
魔法の場合は威力の程度に合わせた活用がされているのが一般的です。メラ、メラミ、メラゾーマなどがそうです。
エスペラント語ではそれをどのように使い分けるようにすればいいのか、それを見ていきたいと思います。
全体化 | 単語 | 説明 | 例 |
| -ar- | 接尾辞の内の一つで集団、集まりの意味を作ります。 | tondro トンドロ 雷 → tondrar' トンドラール (連続する)雷 |
| tut- | 普通は副詞として「まったく、全て」という意味。形容詞で「全ての」にもなる。 |
bruligi ブルリーギ 燃やす → tutbruligas トゥトブルリーガス (全てを)燃やす |
| cxio | 「万物、すべてのこと」を意味する名詞。 | povi ポーヴィ 〜できる → cxiopova チオポーヴァ 全能の |
程度 表現 | 単語 | 説明 | 例 |
| -et- | 程度を小さくする接尾辞。 | fajro ファイロ 火 → fajreto ファイレート 火花、など |
| -eg- | 程度を大きくする接尾辞。 | falstelo ファルステーロ 流星 → falsteleg' ファルステレーグ 大流星 |
| grand- | 普通は形容詞として「大きな、偉大な」という意味。接頭辞でも使われる。 |
fulmo フルモ いなずま → grandfulm' グランドフルム (大規模な)いなずま |
| -er- | 単語の意味を細分化する。 | lumo ルーモ 光 → lumero ルメーロ 光(の粒子など) |
+α 表現 | 単語 | 説明 | 例 |
| -acx- | 劣悪の意味を作る。 | flamo フラーモ 炎 → flamacxa フラマーチャ 地獄の火炎の、など |
| -ad- | 継続の意味を作る。 |
resanigi レサニーギ 健康にする → resanigado レサニガード (継続的な)健康回復 |
| super- | 上方の、超越したという意味を作る接頭辞。 |
sufero スフェーロ 苦しみ → supersufero スペルスフェーロ 激しい苦しみ、大苦 |
| ultra- | 超越した、限界を超えたという意味を作る接頭辞。 |
sono ソーノ 音 → ultrason' ウルトラソーン 超音波 |
炎系の魔法(例)
初級炎魔法 | fajreto | ファイレート | 全体炎魔法 | tute fajra | トゥーテファイラ |
中級炎魔法 | fajrado | ファイラード |
上級炎魔法 | fajregado | ファイレガード |
水系の魔法(例)
初級水魔法 | akva | アクヴァ | 全体水魔法 | akvar' | アクヴァール |
中級水魔法 | akveg' | アクヴェーグ |
上級水魔法 | superakvado | スペルアクヴァード |
上記のような接頭辞・接尾辞を駆使すれば威力に合わせた特殊技能の名前が作れるはずです。
アイテム名
アイテムはほとんど漢字・日本語で作れるわけですが、ポーション、ブロンズソードのような名前のアイテムを作る場合の
名前作成のコツを挙げていきましょう。
道具化 | 単語 | 説明 | 例 |
| -il- | 主に動作を示す単語について動作をするための道具の意味を作る。 |
skribi スクリービ 書く → skribilo スクリビーロ 書く道具、鉛筆・筆など |
道具の場合はエスペラント語ではこれひとつが大活躍するわけですが、これだけだとどうしてもバリエーションが少なくなってしまいます。
幸いにもこの接尾辞を使わずとももともとの意味が道具を表す単語もあるのでそれも活用してみましょう。
物質名も使ってみよう-------------------
「空間と物質」のページを参照ください。
アイテム例
回復道具 | kuracilo | クラツィーロ | 回復薬など | kuraci 治療する + -il- 道具化の接尾辞 |
武器 | ferhakil' | フェルハキール | 鉄の斧 | fero 鉄 + haki 叩き切る + -il- 道具化の接尾辞 |
武器 | argxentglav' | ※アルヂェントグラーヴ | 銀の剣 | argxento 銀 + glavo 剣 |
鎧 | bronzkiraso | ブロンズキラーソ | 銅の鎧 | bronzo 銅 + kiraso 装甲、鎧 |
兜 | cxenkasko | チェンカスコ | 鎖の兜 | cxeno 鎖 + kasko 兜 |
※ツクール2000の名前ではこの長さが限界。