ここ数年の

クリーニング事故の傾向

 

下の写真は取り扱い表示の誤表記で事故が発生した品物です。

ドライクリーニング処理で硬化してしまいました。

 

 ここ数年の事故の傾向としては、生産コストの低い中国・東南アジアから輸入されてきた品物に事故が集中しているようです日本国内では過去に(高度経済成長期に)ここ数年起きている、海外製品の事故形態と同じ事故が多発していたが,現在の国内製品にはあまり見られないような事故が多いように思います。

具体的には

 洋服の素材にドライクリーニングに耐えられない物が使用された結果、『製品に取り付けられたボタンがドライクリーニング処理で溶解して無くなってしまった』事故とか、『生地の染色堅牢度不足によるクリーニング処理による色泣き』事故や『輸入業者や製造メーカー側の取り扱い表示取り付けミスによる、ドライクリーニング処理による生地の硬化』等の事故が数件、私共の工場で実際に在りました。

 色々と原因が考えられますが、製造工場が依頼主である企業が出している製品見本に合わせる為に或いは利益確保の為、色止めをしていない生地等の劣悪な素材を使用して製造し出荷してしまいその結果、事情を知らない消費者や我々クリーニング業者が頭を抱えたりする事になっているようです。

 

 

現在の日本国内製品は上記事故に対する研究も進み対策が出来ている物が多くなっています。

(名前の通っているブランドでも取り扱い表示の誤表記は在ります)

近年、アジア(特に中国)は経済成長がめざましく、過去における日本の高度経済成長期を彷彿させるものがあります。

 

かつての高度成長期に日本製品が経験した上記のような事故が時を経て再び我々に顔を覗かせているのです。