微妙な19のお題 02>> あの日から浮かぶのはいつも決まって

 

 

透き通った美しい水の龍を操る君の姿。

初めて、人を、美しいと思った。

気高い、双黒。

その、闇より深い瞳がぼくを見つめている。

それは背筋が凍るような冷たさ。

けれど、魔法が解けてみれば、

今度はこんなにも温かな柔らかな瞳。

側に。

彼の側にこの身を置いてから、

その黒耀の瞳が放つ光にも色んな色があることを知った。

 

 

自分でも良く分かっているんだが、

ぼくは相当な我がままで、プライドは空より高い。

だからなかなか素直にはなれなくて、

いつだってお前に、きつくあたっているような気がする。

 

 

でも。

分かって欲しい事があるんだ。

ぼくがお前のことを、どんなに愛しているか、ということを。

だからこそお前には、その地位に相応しい者になって欲しいのだと言うことを。

 

 

「本当なんだ。愛してる・・・ユーリ。」

 

 

あの日から決まって、この脳裏に浮かぶのは、

愛しい双黒の貴方のことばかり。

 

 

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2005/1/5

初めての夫婦喧嘩(え?)後、ユーリが目覚めるまでにだんだんと芽生えた恋心。

少しずつ膨らんで、果ては密航まがいまで・・・のあたりのヴォルフです。

ヴォルフがユーリに好意をもったのって、多分寝てる間なんじゃないかって思うんですよ。

じゃなきゃ、初っ端「男に好かれても嬉しくない」だの、「(求婚を)屈辱」だの、

「異世界・人間大っ嫌い」と思っていた子が、目覚めた途端、異世界文化に興味をもったり、

コミュニケーションとったりしないと思うんで・・・。

 

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