微妙な19のお題 14>まだ言葉というものに怯えたままのぼくから、

 

「ぼくは、ユーリが好きだ。」

面と向かって投げかけられる言葉にいつも怯んでしまう。

もちろんおれだって彼が好きなのに、

答える勇気を彼の真っ直ぐな言葉が切り裂いていく。

そうして口から出て行くのは、呆れた溜息位になる。

でも。

呆れているのは、自分自身の勇気の無さだったりするんだけど。

 

そうやっておれが呆れた溜息を吐く度に、

『納得いかない!!』と、ばっちり顔に書いて、

お決まりの「へなちょこめ!」を連発しながら、

我儘ぷーはプリプリ腹を立てながら王様ベットに潜り込む。

 

 

それは、いつもの光景で。

それは、当たり前の、一種の儀式みたいなものになっている今日この頃。

 

 

でも、どこかでは『これじゃいけない』と感じているおれ。

ヴォルフラムを、愛しているんだから。

ヴォルフラムを、信じているんだから。

 

だけど、まだ言葉というものに怯えたままのおれから、

せめて君に出来ること。

 

 

眠って、その翠の瞳が隠れているうちに。

白磁の頬に落とす口づけは、せめてもの愛の証。




 

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2005/4/24

この話は大分前に書いたものなんですが、先日のマニメ(ベビーパニック)を見て、妙な確信を得た私。

子供の世話をしてそれを「将来の為」といったヴォルフ。

それに対して「将来ってなんだよ!?」と詰め寄る陛下と、無言のヴォルフ。

いつもなら「ぼくとお前の将来だ!」「おれたち男同士だろ〜?」となるはずなのに、なぜ無言?!

それじゃまるでヴォルフがユーリではない女性との将来を考えていて、

それにユーリが嫉妬してるみたいじゃない!?と悶えてしまいました・・・。あの、いい意味で(笑)

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