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飽くことを知らぬ恋
巷で流行の「毒女印の成分解析」というものを試してみることにした。
なんでもその解析を使うと人でも物でも、なんでも細かい成分に分析してくれるらしい。
おれがやってみたいのはもちろん『ヴォルフ』の成分解析で。
「きっとあいつのことだから、我侭５０％、真面目さ２０％、嫉妬深さ１０％、
妖艶さ１０％、騒々しさ９％にジャリジャリが１％ってな具合になるはずなんだよな〜。」
アニシナさんが魔力補給のために捕獲、しかも縛り上げ、魔力を搾り取られてぐったりしている、
王佐と実質の摂政殿を横目で見ながら解析結果を受け取った。
「・・・アニシナさん、これ、本当にヴォルフの？」
「えぇ、勿論です。それにこの魔道装置は改善の余地はあるとはいえ、
成功作であることは間違いありませんから。」
「へぇ〜・・・ってことは、やっぱりこれはヴォルフの結果なんだよなぁ。」
「結果は、お気に召しませんか？」
「いやっ・・・そーじゃなくて・・・・」
手の上に乗せた解析結果におれは戸惑っているだけだ。
『ヴォルフの92%は渋谷有利原宿不利で出来ています
ヴォルフの4%はグリエ・ヨザックで出来ています
ヴォルフの4%はフォンビーレフェルト卿ヴォルフラムで出来ています』
「ヴォルフの主成分がおれだってことは、それだけヴォルフがおれのことを
想ってくれてるってことなんだって思ったら、なんだか・・・妙に恥ずかしくなっただけだよ。」
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