眞魔国にだって日本ほどではないが美しい四季がある。

4000年前には確かに見たその光景を僕は今懐かしくも、新鮮な気分で眺めている。

今は冬。

窓を打つ雪の白さに、舞い積もる雪の音に耳を傾けながら、

それを遮る無遠慮な2つの声。

「ん〜、今日も寒いな!なぁ、ヴォルフ。」

「雪が降っているからな。ん、ユーリ手が冷たいぞ。」

「あぁ、さっきまで書類書き頑張ってたからな〜。」

温めてあげようと友人である魔王陛下の手をとって、

はぁ〜と柔らかな息を掛ける金髪の天使さんの姿。

そしてその姿を見て幸せそうに顔を綻ばす、友人の姿。

やれやれご馳走様と視線を逸らそうとした瞬間・・・友人がふと動いた。

「ヴォルフ、あったかい!」

「こ、こらっ!やっっ・・ユー、リっ!!」

いきなり渋谷はフォンビーレフェルト卿の襟口から冷えた手を突っ込んだのだ。

「ん〜!ヴォルフ、どきどきしてる!」

「あたりまえだっ!あっ・・ひゃぁ・・っ!」

あの〜・・・ココに第三者がいるんですけど?

そんなことお構いなしの魔王陛下は逃げ腰の婚約者殿を膝に乗せ、ご満悦。

そして結局は魔王に甘い婚約者殿は、されるがままになっているし。

 

眞魔国にだって四季はある。

でもそれは、季節として流れていくもので。

「でも当代魔王陛下とその婚約者さまの頭の中はず〜っと春、だよね。」

 

 

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2005/1/29

今のマニメがシリアス展開なので、バカップルものをひとつUPしたいと思います。

なかなかレアな村田視点(笑)

ふたりは楽しいかもしれないけど、見せられてる方は・・・ね(苦笑)!

 

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