船乗りが別れを告げるとき

 

「グレタ〜!!!勉強ちゃんとするんだぞっ!!」

「いいか〜!食事は好き嫌いせずにちゃんと食べなきゃ駄目だぞ!

 それから夜は早めに休むように!!」

「向こうに着いたらまず白鳩送ってくれよ〜!おれも手紙出すからな〜!」

留学先に出るため船上に上がった愛娘に向かって、新米パパ二人で必死に最後の抵抗をしている。

そんな父二人の様子をみながら、娘はというとにこにこ笑いながら手を振っていた。

「おとうさまたちも〜、喧嘩ばっかりしちゃ駄目だよ〜!」

「「わかってる〜!グレタ〜愛してるぞ〜〜っ!!!!」」

「グレタも〜!!おとうさまたち、だ〜いすき!!!」

娘のことになるとシンクロ率がUPするらしく、また二人はほぼ同時に叫び声を上げた。

「「グレターーーーっ!!!カム・バァァァックーーーーーーッ!!!」」

「いやいや二人とも、『戻ってきて』もなにも、まだ出発すらしてませんからっ!残念っっ!!」

 

ボー・・・ボー・・・

 

何処で仕入れてきたか最新の・・・と、次男は信じているのだが、

相当使い古されたネタに弟と義弟は凍りついた。

『おとうさま〜!いってきま〜す!!』

可愛い娘の声と、汽笛を静かに聞きながら・・・。

 

 

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2005/9/21

これ、若干マニメとかぶってる気がするんでUPするの躊躇ってたんですけど、

なんとなくこういうのUPしたい気分だったのでUPしときます。

次男のギャグに凍っているけど、君らも随分古いぞ?!という突っ込みをしたい・・・。

 

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