そうなのだ,美しいひと!ぼくははっきりとそういった
「うるさい!いっぺんよく鏡を見てから物を言うんだな!!」
「それはこっちの台詞だよっっ!!」
珍しく激しい・・・物まで飛び交わせての痴話喧嘩に、
さしものコンラートも呆然となってしまった。
「一体全体・・・なにが?」
その問いかけに、黒っぽい人影が椅子の背から、そして金の人影がベットサイドから、同時に叫んだ。
「ぼくは、はっきりいったんだ!」
「おれは、はっきりいったんだ!」
「お前のほうがずっと綺麗だと!それなのに・・・」
「お前のほうがずっと綺麗だよって!なのに・・・」
「このへなちょこときたら絶対にぼくの方がユーリより綺麗だと言って譲らないんだ!」
「このわからずやときたら絶対におれの方がヴォルフより綺麗だって言って聞かないんだよ!」
言葉もなく立ち尽くすコンラートの目の前では、また枕やぬいぐるみなどが飛び交い始める。
不毛すぎる戦いに終わりはいつくるのだろうか・・・
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