本日のぼくとユーリは執務や公務を全部休みにして、コンラートの部屋に集まり、
母上主催の春のお茶会「ひなまちゅり」の余興の練習をしようと思っていたのだが、
窓辺を飛ぶエンギワル鳥にユーリは目を奪われている。
いくら魔王として少しは自覚を持ち始めたとはいえ、
まだまだこの世界に慣れないユーリのささやかな疑問は、
この国の事を知りたいという素直な思いから来ている事が良く分かるから、
知っていることは何でも教えてやりたい、答えてやりたいとそう思っていた。
思っていたのだけれど・・・。
その時ユーリの口から飛び出した質問は。
「ヴォルフ、お前はおれのことどう思ってる?」
え?
なんだ??
今のは。
ユーリはぼくに・・・愛の言葉が欲しいと、訴えているのか?!
「んっなっ・・・っ!!!」
動揺するぼくを、真剣な表情で、深い漆黒の瞳が見てる。
普段はあんなに『男同士』を主張して、はっきりした愛情表現は嫌がるし、
ぼくがそれを求めても、すかされるのに・・・。
なのに。
本当は、ユーリもぼくを好きでいてくれているのだろうか。
ぼくはいつだって態度で示してきたつもりだけれど、
はっきりした言葉が欲しいのだろうか。
そう、信じていいのだろうか。
ん?
というか、まさか。
ぼくを動揺させて、コンラートと二人で、からかうつもりじゃないだろーなっ!??
「そ、そんな可愛い事を言って、ぼくを惑わす気か〜っっ!!」
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ユーリに質問されて動揺しているヴォルフの思考(コンマ1秒の間)を、
勝手に補完してみました。
いつもはっきり「ぼくの婚約者」を主張するけれど、ユーリから可愛く聞かれて、
動揺するヴォルフが可愛くて可愛くて☆
その後の男前な発言に、きゃーきゃー言わせて貰いました!!
このあたりは、ヴォルユっぽいですよね〜♪
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