1995年7月下旬から


この年の夏は、暑かった。標高が800メートルあるので、多少は、涼しさがあるものの直射日光がきつく、作業をすると汗が噴出してくる。
滞在中は、キャンプ生活である。

 
 体力勝負

 家の建つ位置を決め、水平を出し、図面通り基礎の中心線に水糸を張ってこれをこれからの作業の目安とする。
 さっそくスコップで地表から30センチ掘り下げる。小さいログハウスとはいえ、単純で体力を使いかなりの時間がかかる作業だ。高原ではあるが思った以上に気温が上がり連日最高気温は30度まで上がる。単純作業ゆえ体力勝負である。5日間ほどで掘下げが終了し、掘った溝にぐぐり石を敷いてその上から木の切り株で突いて地面を締める。

 単純作業

 最後は、ぐり石の上にコンクリートを厚さ20センチくらい敷く。コンクリートも当然人力だ。砂と砂利そしてセメントをある程度混ぜ適度の水を入れる。水を入れると急に重くなり練るペースも落ちてくる。退屈な単純作業ゆえ、飽きずに気長にコツコツと鳥のさえずりを聞きながら作業する。

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