1996年8月


薪ストーブの炎を見ているとつい見とれて時間のたつのを忘れてしまう。その上、自然に戻ったように心まで暖まる。苦心して作ったかいがあった。






天井の収まりはこのようになる。
薪ストーブを焚くと下から暖かい空気が上昇気流となって、上に上がるので、埃まで舞い上がりこの煙突の周りのこびりつく。

 
 偶然手頃なストーブが

 ログハウスの雑誌を見ると必ず薪ストーブの記事が載っているので、その記事を読んでいるうちに魅力的で憧れてしまう。しかし、薪ストーブ広告を見るとどれも高価ですぐには、手が出ない。半ばあきらめかけていたが、あるときDIY店に鋳物の薪ストーブが展示してあり、値段を見たらなんと、約6万円の表示。よく見るとノンブランドの中国製のようだ。数ヶ月迷ったあげく、買ってしまった。

 二重煙突

 薪ストーブには、煙突が必要だ。雑誌など煙突の記事を読んでいてもよくわからないがちゃんとしないと危険そうなので、値段は、買った薪ストーブの2倍もするが、コンソリデーテッド・ダッチウェストという会社が輸入しているキルセルクというブランドの煙突を採用することにした。煙突は、薪ストーブからまっすぐ屋根を突き抜けるため、途中から二重煙突になっている。カタログによると、この二重煙突は、外側と内側の二重構造になっていて、その間に断熱材が入っていて外側は、あまり熱くならないようになっているそうだ。

 位置

 薪ストーブの位置を決めなければならない。家をを暖めるのに一番効率のよい場所は、家の中心ではあるが、それでは、小さい家なので、居場所がなくなってしまうため、あえて、南東の角に置くことに決めた。本来は、壁と薪ストーブの間をかなり離した方がいいが、スペースの関係で近くなってしまうので、壁と薪ストーブの間に熱対策のためにレンガで壁をつくることにし、床にもレンガを敷くことにした。

 施工

 はじめに、床からつくる。コンパネを適当な大きさに切り、レンガを張ったときの厚さを考えて淵をつくる。そのコンパネの上にセメントを多少効かせたモルタルをぬり、レンガの壁になる一段目を積んでから、床のレンガを敷きつめ、目地を浅めに入れる。壁になる一段目のレンガのモルタルが乾いたら、順次ブロックを積む要領で、レンガを積上げる。レンガを積上げていくうちにレンガの重みで内側や壁側に傾いてしまうので、モルタルの乾き具合やモルタルの硬さには注意したほうがよい。

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 次に薪ストーブを置く台が完成したら、一人では持ち上げられないほど重い薪ストーブをそこに置く。位置が決まったら屋根から薪ストーブの煙突口中央へ糸とおもりを使って垂直になるように垂らし、位置が決まったら、屋根にマークする。煙突とある程度距離をとるようにして屋根に適当な大きさに穴を開ける。
 あとは、メーカーのマニュアルどおりに煙突を屋根に木ねじで取り付け、付属している部品を付ければ完成する

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煙突掃除セット
(ワイヤーブラシと柄3本)
 
 メインテナンス

薪ストーブの主なメインテナンスは、たまった灰を取り除く、ガラスについたススの掃除、薪ストーブ本体のペイントの補修、そして煙突掃除だろう。特に煙突掃除は重要で煙突火災を防ぐためにも毎年薪ストーブを使い出す前にする方がよいとされている。
 煙突掃除の道具としてワイヤーブラシとブラシをつける柄からなる。最近これらはホームセンタで売っているので比較的簡単に手に入れることができるようになった。柄はネジ式でつなげるようになっているので煙突の長さに応じて用意する。ワイヤーブラシは、柄にネジでとりつけられる。ワイヤーブラシは、いくつかの大きさがあるので煙突の内径にあった大きさのものを用意した方が使いやすい。
 薪ストーブの扉や空気口はすべてふさぎ、煙突のトップをはずし、煙突の中にワイヤーブラシを入れてゴシゴシ擦りススを取り除く。

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