消えた記憶
(7)
進と雪、それぞれの思いに互いに眠れぬ夜を過ごした翌朝。朝方になってうとうとしてしまったのか、雪はすっかり高くなった太陽が注ぐ明るい日差しの中で、目を覚ました。
すぐに隣に目をやったが、そこに進はいなかった。枕はきちんと元の位置に戻され、ブランケットも綺麗に整えられており、人がいた形跡もなかった。
「古代君……っ!?」
(まさかっ、どこかへ行ってしまったの!?)
雪は焦って起きると、寝室から飛び出した。すると台所のほうから、なにやら美味しそうな匂いが漂ってきた。
(古代君が朝ごはんを?……)
雪が台所に引き寄せられるように入ると、既に進はテーブルに朝食を並べ始めていた。
「古代君……?」
進は、朝早く起きて、朝食の支度をしていたらしい。
(もしかして、古代君、私のこと思い出してくれたの? だから朝ごはんを?)
だが、雪の淡い期待は、進の次の言葉でもろくも消えた。
「あっ、雪さん、おはよう」
さん付けで呼ばれ、雪は落胆した。進の記憶はまだ戻っていないらしい。
「おはよう……古代君。朝ごはん作ってくれてたの?」
「ああ、早く目が覚めたもんだから、ひとっ走りしてきて、それから朝飯作ってたんだ。もうほとんど出来たし、雪さんも着替えてきたらどうだい?」
その言葉に雪は自分の格好を見下ろした。パジャマ姿のまま、まさに寝起きです、といった格好をしている。今更ではあるが、記憶を失ってほとんど初対面に近い印象を持っている進に見られるのは、なにやら恥ずかしものがあった。
「え? ああ、こんな格好でごめんなさい。それから、朝ごはん作ってくれてありがとう……」
雪は慌てて髪を手櫛で整えながら、もじもじと礼を言うと、進はニッコリと笑った。
「ああ、いいんだよ。昨日の晩は、ご馳走になったからね。朝くらいは作ろうと思ってさ」
「まあ、そんなのいいのに……」
「俺、雪さんには負けるかもしれないけど、意外と料理の腕は、なかなかのもんなんだぞ」
茶目っ気たっぷりに答える進に、雪も微笑んだ。幼い頃に両親をなくした進は、早くから自立して自分の身の回りのことは何でも出来た。実際、進と出会った頃は、自分よりもずっと料理はうまかった事を、雪は思い出していた。
「ええ、そうだったわね」
「あっ、そうだったな。知ってるんだよな、君は…… 俺のことは何でも……」
進の顔が曇った。自分は何も知らないのに、相手は自分のことを何もかも知っている、それがとても悲しいような情けないような悔しいような、そんな気持ちにさせられたのだ。
進の思いに気付いた雪は、慌てて話を逸らした。
「えっと、私、着替えてくるわっ」
背中で、進の小さなため息が聞こえてきた。
着替えを済ませて雪が台所に戻ってくると、テーブルはすっかり用意されていた。そして二人は、再びテーブルを挟んで二人きりの食事を取った。
食事をしながら、雪が尋ねた。
「今日はどうする?」
今日は雪も進も休日にあたっている。もちろん、二人とも特に予定もなかった。
「特に俺はなにも……」
そう答えながら、進の口調は尻すぼみだった。実のところ、彼女と二人きりでこの部屋で過ごすのは、少々抵抗があった。相手が好ましくないというわけではない。そればかりかどちらかというと、既に好ましく思い始めている。だが……
(彼女だけが俺のことを知っていると言う状況が、どうも落ち着かなくさせる。少し一人になってゆっくり考えてみたらどうなんだろうか?)
けれど、雪の思いはそれとは違っていた。少々不安げな面持ちで、進にこんな提案をした。
「ね、それじゃあ、私たちが行ったことのあるところ、あちこち行ってみない?」
「え? あ、うん……そうだな」
さっきの自分の思惑とは違っていたせいか、進の返事はあまり気の進んだものにならなかった。
「もし気が進まないのなら……」
しかし、不安げに自分を見つめる雪を見ていると、結局進はそれに賛同せざるを得なかった。それが記憶を取り戻すことにつながるのなら、進に拒否する理由はない。
少しでも早く失った記憶を取り戻ししたい気持ちは、進も雪に負けないほど大きいのだから。
「いや、いいよ、そうしよう」
二人は、食事の片づけを済ませると連れ立って家を出た。雪の案内で、今まで二人がよくデートをしたあちこちへと出向いてみた。それぞれの場所に行くごとに、雪がその時のことを懸命に説明した。楽しかったことや、ちょっとばかりけんかをしたことも……
しかし、結局一日中歩いてみても、進の雪についての記憶は、全く戻らなかった。
そして夕方、外で食事を済ませた二人は、再び部屋に戻ってきた。リビングに入るなり、進はどっかりとソファに座り込んだ。
「……ふうっ、疲れたな」
雪もその向かいに座って、気遣わしげに進を見た。
「ごめんなさい。私があちこち連れまわしちゃったから…… それに古代君、運転も疲れたでしょう? 頭痛くならなかった?」
「いや、それは大丈夫だ。運転も別にどうってことないんだ。ただな……」
と、そこで進は大きなため息をついた。
「どの場所に行っても、場所には記憶はあるんだ。けど、そこで誰と何をしたのか、それが思い出せない。君の説明を聞いても、全然思いつくことがなくて……」
「……そう」
雪は力なくつぶやいた。すると進は険しい顔付きで雪を見つめた。
「一体、俺はどうしたってんだろう…… どうして、君の記憶だけがなくなってしまったのか、それがわからないんだ!」
「それは昨日の交通事故で頭を打ったせいで……」
雪の言葉に、進は顔を左右に大きく振った。
「だが大した外傷でもなかった」
はき捨てるようにそう答えた後で、進ははっと顔を上げ、雪の顔を探るように見つめた。
「もしかして……俺は…… 君に何かひどいことをしてしまったんじゃないんだろうな? だから、それを忘れてしまいたくて……」
雪が即座に異を唱えた。この前の雪が地球に取り残された事故も、決して進のせいだとは思っていない。進に思われたくもない!
「ちがうわっ、そんなことない! そんなこと絶対にないわっ!」
「雪さん?」
その口調の激しさに進が困惑していると、雪は潤んだ瞳で進をじっと見つめた。
「あなたは私のことをずっと思ってくれていたの。ずっと…… それは絶対に嘘じゃないのよ」
二人の間に沈黙が流れた。互いをじっと見つめ合う視線を先にはずしたのは、進だった。そしてふっと息をつきながら、軽く笑みを見せた。
「そうか…… わかったよ。少なくとも、俺が君に悪いことをして、それを忘れたくてこんな風になってしまったんじゃないってことがわかって、ほっとしたよ」
だが雪はまだ真剣な眼差しのまま、進を見ていた。
「ねぇ、古代君。今日のあなたは、とっても疲れた顔をしてるわ。お願いだから、無理して思い出そうとするのはやめて。私は平気よ。あなたはこうして私の目の前にいてくれている、それだけで十分……」
「しかしな……」
進自身、これからどうしていいのかわからなかった。しかし雪は、既にある一つの思いを抱き始めていた。
「それにもし……もしも、このまま記憶が戻らなかったとしたら、その時はもう一度、最初から私のことを見て欲しいの」
「え?」
「私という人間を見て、そしてもし私のこと愛せると思ったら、それでいいの。あなたとの過去の記憶がなくなったとしても、未来があるのなら、私……」
進の心臓がドキリと大きく脈打った。目の前の健気な女性の健気な言葉が、進の心を打つ。
「雪さん……」
「古代君、私のこと、嫌い?」
再び進の心臓が鼓動する。決して嫌いではない。一目見たときから惹かれていると言ってもいいかもしれない。
だが一方で、今の彼にとっては、雪は出会ってまだ2日目の女性である。その相手に軽々しく好き嫌いを伝えることは出来なかった。
「そんなことはないさ。嫌いではないよ。それに、まだよくわからないけど、雪さんはとても素晴らしい女性だと思う」
そこで初めて、雪は僅かに笑顔を見せた。
「うふふ、ありがとう。今はそれで十分よ」
「…………」
だが、進は素直に笑顔を返す気にはなれなかった。
(今のこの状態のままで、こうして一緒に暮らしていていいんだろうか……?)
どこかしら心の中に不安がのしかかる。雪という女性の何もかもがわからない。そんな自分が彼女に対してどう対処すればいいのか、進にはわからなかった。
そして夜。昨夜と同じように、雪と同じベッドに入った進だが、昨晩同様隣を意識してしまって思うように眠れなかった。
美しい女性とベッドを共にすれば感じる健康な男としての欲求が湧き上がり、自制心を求める自分の理性と戦いを起こす。何といっても、相手は自分の手を、いつでも受け入れる気なのだ。
手を出しさえすれば手に入れられる美しい対象に、いつまでも伸ばさないでいられるほど、進は老成してはいなかった。
一方の雪は、進が自分のことを嫌いではないといってくれたことに安心したのか、昨日からの疲れがどっと出たらしく、ベッドに入るなり、あっという間に寝入ってしまった。
しばらくして、雪が寝息をたて始めると、進はしばらくその寝顔を見ていた。その美しく艶々とした頬に手を伸ばしそうになって、慌てて手を引っ込めた。
(くそっ!)
進はがばっと体を起こすと、そのままベッドから降りた。それからリビングへと向かい、ソファに腰を下ろすと、薄暗い室内で天井を見上げた。
(俺は一体どうしたらいいんだろう……? 彼女の言うことは確かに一理ある。最初からもう一度始めようと言ってくれたことはとても嬉しかった。
そうなんだ…… 俺はもう、このたった2日の間に、彼女に好意を抱き始めている。これは紛れもない事実だ。このまま一緒にいれば、俺は彼女の言うとおり、彼女にどんどん惹かれていくだろう。何もかもが魅力的な女性なのだから……
だが…… 一方で、俺の中の何かがそれを引きとめているような気がしてならない。このままこうして過ごしていてはいけないような、そんな気にさせられるのは、なぜなんだろう?
どうしてなのかは、俺自身もよくわからない。俺の心に一体何があったっていうんだ!?)
進は自分の心の中の自分でも見ることのできない暗闇の中で、何かが葛藤していることを感じずにはいられなかった。
翌朝、二人は昨日同様、先に起きた―というより、その後ベッドに戻ってもほとんど眠れなかった―進の手料理で朝食を済ませた。
今日からは進も雪も出勤の予定になっている。だが、雪は進の記憶のこともあって、進の出勤を不安に思った。記憶を失ったままの進に、彼が昨日まで書いてきた報告書をいきなり読ませてはどうかと思えてしまうのだ。
そこには、今回の戦いの全てが記されている。雪との記憶がない進には、相当なショックがあるはずだ。それが今の進に吉と出るか、凶となるか、雪にはまだ判断がつかなかった。
「本当に大丈夫? 事故のこともあるし、何日か休んだっていいんじゃない?」
しかし、進には雪の心配は見えない。
「大丈夫だよ、事故の方は大したことなかったんだし、たんこぶだってもう引いたしな」
「でも……」
「……ああ、君のことはまだ思い出せないけど…… でもそれは任務には関係ないことだろう? それに、体のことは心配しなくても大丈夫だよ。もし具合が少しでも悪くなったら、すぐに医務室に行くから。それならいいだろう?」
「それはいいんだけど、でも……」
まだ納得しない雪を安心させるように、進はさらに説得を続けた。
「それに今回の航海の報告書が、もう少しで完成する。いい加減にまとめてしまいたいんだ。やっぱり、地上勤務も長くなるとどうも落ち着かなくてね。この報告書が出来たら、また宇宙に出ようと思っているんだ。俺はどっちかというと、宇宙(そら)にいるほうがいいみたいだしさ」
「それはわかるわ……」
(でもそれは、あなたが自分でしばらく宇宙には出ないって言ったのよ。私のために……
そりゃあ、私はもうあなたには宇宙に戻ってくれてもいいって思ってたわ。あなたが宇宙をどんなに愛してるか知っているから…… だけど、今のあなたは昨日までのあなたと違う。だから心配なのよ)
心の中の雪の思いが、短い言葉の端々ににじみ出たのだろう。進が聞きとがめた。
「ん? なにか言いたいことがあるんじゃないのか?」
「えっ? いいえ、何も……ないわ」
結局、雪はそれ以上何も言えず、進の意志の通り、いつもどおり出勤することになった。
いつもどうやって出勤しているのかと聞かれた雪は、今は進の車で一緒に通勤していると答えた。すると、進はいつもと同じようにそうすると言った。
車中では、互いに話題を見つけあぐねて、ほとんど会話はなかったが、もうすぐ司令本部に着くという段になって、雪が口を開いた。
「あの、古代君?」
「ん?」
「お願いがあるの。あなたの記憶が一部消えてること、私のことだけ忘れてるってことは、誰にも言わないで欲しいの」
雪は地球奪還後の様々な噂に、また一つ人々のつまらぬ話題の的になりたくなかった。それによって、進はまた傷つくだろう。
「それはいいけど、しかし、君と俺のことを知ってる人と話したら、自然とわかってしまうんじゃないか? きっと俺は話についていけなくなってしまう」
進は前を向いたまま、困ったように眉をしかめた。
「自然にわかってしまうのは、仕方ないけど。でももしかしたら、すぐに思い出すかもしれないでしょう? その時に、大勢の人に知れ渡って事が大きくなってたりしたら後で大変だし、ね?」
「それはそうだな、ああ、わかったよ。極力ばれないようにする。こんなことは、無理に宣伝してまわることではないのは事実だしな」
「ええ、そうしてね」
車は程なく司令本部地下の駐車場に到着した。
進は、自分の執務室に入ると、パソコンの電源を入れ、さっそく先週まで書いていた報告書の画面を開いた。
「えっと、どこまで書いていたんだったかな? ああ、そうか、後は、帰路の部分だけか…… 帰路は敵との遭遇もなくて、大して書くこともないはずだな」
そうつぶやきながら、進はもう一つのウインドウを開いて、自分の航海日誌を呼び出した。帰りの日々のことは、ごく日常的なルーティンワークのみが書かれていたが……
「ん? 森雪の噂を聞く? なんだこれは?」
それは、相原が島と会話しているのを、偶然耳にしたと短く書かれていた。さらに、それは根も葉もない噂だと確信していると締められていた。
「森雪……といえば、彼女のことだな? 噂ってなんだったんだろう?」
当然、今の進にはその記憶はない。
「雪さんは、今回の航海には乗っていない。地球に残ったといっていたが、残って一体どこで何をしていたんだ? あっ……」
進は思い立って、自分の報告書の冒頭部分を開いた。するとそこに書かれていた事実は……
報告書には、進が火星基地との通信が途絶えたことを司令本部に連絡した時からのことが記されていた。
そして、その後地球に戻った進に、雪が司令本部の命令書を持ってきたこと、友人基地で出会った二人はそろって英雄の丘に行き、仲間と出会ったこと、真田のいるイカルスに行くために大統領専用機のある地下秘密ドームに行ったこと、そしてそこで、落ちそうになった雪の手を離してしまったのが、自分だったことを知った。
進は、そのすべてを、記憶を失ってから初めて知った。何か固いもので頭をガツンと叩かれたような痛みが、進の頭に走った。
「なんというっ! 俺は敵の真っ只中に、彼女を落としてしまったというのか! 残された彼女がどんな目にあったっていうんだ!
それじゃあ、俺は彼女を……婚約者だと言う彼女を置き去りにしてヤマトに向ったということなのか!!」
さらに報告書の同じフォルダ内には、別の短い報告書も入っていた。そこには、地上パルチザン部隊が、ヤマトと連携して重核子爆弾を破壊した経緯が記されていた。
それを読んで、進は、雪が地球に残った後、敵将のアルフォン少尉という人物に助けられたこと、そしてその後、敵の手から逃れパルチザンに参加し、その彼の手から重核子爆弾の解体図を手に入れたことなどを知った。
雪が敵の将校に丁重に扱われたことに安堵しつつも、その過酷な運命に進の胸が鋭く痛んだ。
「彼女はなんて気丈な…… 彼女は本当に立派な地球防衛軍の戦士なんだ。それに引き換え俺は…… こんな俺を、彼女は愛し続けていた……というのか?」
何もかも忘れてしまっている今の進にとっては、客観的にその事実を知ることで、さらに大きなショックとなった。
「もしやっ! これまでの戦いでも、俺と彼女の間には何かあったのかもしれないっ!」
進は、書こうとしていた報告書のウインドウを閉じて、別のウインドウを立ち上げた。そして防衛軍の機密文書を検索し始めた。
進のIDとパスワードを入力し、検索項目を「宇宙戦艦ヤマト」に設定した。さらに声紋、指紋を登録すると、進が閲覧できるヤマトに関する機密文書のリストが現れた。
「宇宙戦艦ヤマト、ガミラス帝国対戦及びイスカンダルへの航海記録(2199-2200)」
「宇宙戦艦ヤマト、ガトランティス帝国対戦記録(2200)」
「宇宙戦艦ヤマト、イスカンダル救出作戦記録(2200)」
そのそれぞれに、報告書と航海日誌の項目があった。今、進が書いている暗黒星団帝国との戦いの報告書と同じ種類のものである。
進はその全てを一から食い入るように読み続けた。そして、雪が様々な場面で活躍していたことを知った。
そして、進のために、進の命を守るために、何度も自らの命も顧みず果敢に戦った事実を知ったのだ。それはまさに記憶を失った進の頭に叩きつけられるように、激しい衝撃となった。
「俺は……古代進と言う奴は…… なんという……!!」
同じ頃、司令本部の藤堂の秘書として任務についていた雪は、進が今頃何をどうしているのか心配していた。
(古代君、報告書の中身を読んだら、きっと私たちのこと知ったに違いないわ。どうしても私の口から言えなかったことを、彼は……)
けれど、どんなに隠したところで、いつかは彼の耳に聞こえ、目に入るものだ。そう思うことで、雪はその不安をかき消そうとした。
(それに、もしかしたら、そのことで彼の記憶が戻るかもしれない……)
昨日は、記憶は戻らなくてもいいと彼には言った。今朝は、すぐに大きなショックを彼に与えるのは忍びなかった。
しかし、やはりどんなに辛いことがあったとしても、今までの二人のことが全て消えてしまうのは悲しかった。心の奥では、彼の記憶が戻って欲しいと思っていた。だから……
(古代君が、大きなショックなしに私のことを思い出してくれますように……)
けれど、進の頑なな記憶は、その程度では蘇ることはなかった。
そして、ショックを与えたくはないと思っている雪自身が、彼の記憶を取り戻すために、後日、彼にメガトン級のショックを起こさせることになろうとは、今はまだ、当の本人でさえも知る由もなかった。
(背景:Four Seasons)