繊細でしなやか、
そして丁寧に手入れされたボディーは光沢さえ放っている。
いつもは無口で無愛想な彼が、
あなたといる時は口元を緩めて嬉しそうにあなたを眺めている事を私は知っている。
眺めるどころか、ボディータッチだって。
べ、別に彼に触って欲しい、とか思っているんじゃないわ、ほ、本当よ!
ただ・・・
私には目を見て話してくれることさえほとんどないのに。
私に比べてあなたは随分無口だけれど、
やっぱり彼はそんな相手のほうがいいのかしら。
私はダメ、言わないでおこうと思っても
なぜかいつも突いて出てくるのは、憎まれ口ばかり。
本当はもっと穏やかに、優しい言葉で話したいのに・・・・・。
きっと彼は私の事を気が強いじゃじゃ馬だって思っているわね。
だけど、
私、知っているのよ。
あなたも仲間内ではじゃじゃ馬だって言われている事を。
以前は誰の手にも負えなかったそうね。
加藤君や山本君さえも、白旗を上げたって。
・・・・でも・・・・
彼の手の中にだけは納まった・・・ってことなのね。
他の誰でもない、彼の手の中に。
今ではまるで彼の気持ちを読んでいるようだって、みんなが言っているわ。
そして、彼も余程あなたを愛しているのか
他の誰にもあなたを触らせないのね。
私もこの前、怒鳴られたもの・・・・。
びっくりした私が言葉を失っているのを見て
「ごめん。」 と小さく呟くように言ったけど。
健康診断を忘れることはあっても、
ここへ来てあなたを眺める事は絶対に忘れないのね。
訓練と訓練の間、休憩時間、
第一艦橋にいない時は、必ずと言っていいくらい
あなたのそばにいるのね。
私がそばに寄ると、いつの間にか距離をとっている
彼なのに・・・・。
わずか数十センチの距離がどんなに切ないかなんて
あなたにはわからないでしょ?
こんなに彼に大切に愛されているあなたには。
・・・・・・だけど・・・、だけど、だけど・・・・!
どうして私のライバルがあなたなの?!
もう・・・っ、何とか言ってよ、コスモ・ゼロ!!