038 離れ離れ
ゆみこさん作

雪ちゃんの手を離してしまった瞬間(本当に離れ離れになってしまった直後)のことを、自分の左手をじっと見て思い出している場面です。
その時のことを思い出す度、胸が締め付けられる思いを味わっていたことでしょう。

一人になれる時間でも、気持ちが休まることがなかったでしょうね。
彼女の無事を信じている一方で、「もしかしたら、もう会えないかもしれない」ということも考えていたでしょうし、焦燥感や喪失感に苛まれ、眠れない時間を過ごしていたことでしょう。
雪ちゃんの無事が確認出来るまで、彼はどうやって自分自身を奮い立たせていたのでしょうか。

地球に戻って雪ちゃんと再会出来た後でも、暫くは「手を離してしまった」ことへの罪悪感から、自分を容易に解放できなかったのではないかとも思います。
雪ちゃんの左肩の傷跡も、「過去のことだ」と言い聞かせても、心が痛んで、あの時のことを鮮明に思い出してしまうのでしょうね・・・
彼にとっては本当に一番辛い時間、一番辛い戦いだったから、尚更です。
古代くんはとても繊細な心の持ち主だと思うので・・・
ゆみこさん(2004.3.25)

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(背景:Holy-Another Orion)