039 信じてる
ゆみこさん作
古代くんと離れてしまった後、雪ちゃんが過ごした日々は思う以上に過酷だったのでしょうね。
裏を返せば、映画みたいなきれいごとは、半分以上ウソなんじゃないかと…
当時は考えなかったことですが、大人になっちゃったからそう思うのかもしれませんね。ある意味悲しいかも…
左肩を負傷した後、逃げられる状況下にいたのに、アルフォン少尉の邸に敢えて留まることを決意した…
敵の懐に飛び込むという危険を冒してまでほしかった爆弾の秘密…
そこまで彼女を突き動かした原動力となったものは、一体なんだったのでしょうか。
雪ちゃんの無謀とも言えるその行動、古代くんにはあとからわかったのでしょうね。
彼はそれを知った時、雪ちゃんに何と言ったんだろう?自分にも負い目があるから、意見できなかったのかもしれないなと、いらぬ推測までしてしまいます。
とは言っても、(本編では妄想で終わりますが)再会できてよかった、よかった…
イラストは雪ちゃん側から描いております。
離れ離れになったあの日、有人基地で抱き合った古代くんのぬくもりを思い出しながら、絶対にもう一度会えると信じ、古代くんに思いを馳せている場面です。
あの時の雪ちゃんは囚われの身だったので、古代くんのことも、何もかも、全くわからない状態でした。
目が覚めた時、アルフォン少尉から古代くん達のことを聞かされた瞬間、落胆と絶望だけが彼女を支配していたのでしょう。
それでも心の中では、
「彼は生きていて、地球のために戦っている。命を落すことなど絶対にあり得ない。だから私達はもう一度会える」
そう固く信じて疑っていなかったし、心の支えになっていたことでしょう。
うまく表現できませんが、この二人の間には、何物にも代えがたい愛、お互いを信じて疑わない心、そして、誰にも邪魔できない強い絆が存在しているんだなと思います。
だから今の状況がどんなに困難でも、どんなに過酷でも、信じることが出来た…のでしょうね。
今回のイラスト中に≪永遠に≫での彼らの数少ないラブシーンである、有人基地での抱擁を描きたかったのも事実です(笑)
by ゆみこさん(2004.4.29)
(背景:Holy-Another Orion)