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いわき市立植田東中PTA新聞コラム『汐風』99年3月

 卒業おめでとう。君たちはよく植田東中の伝統を創ってきた。これほど安心して心暖かく三年間を過ごせる中学校が外にどれだけあるだろう。植田東中の卒業生であることを誇りに思ってほしい。
 そしてそれは、先生方・保護者をはじめとする地域の人々が君たち一人一人のために惜しみない愛情を注いで下さった証であり、君たちがそれをきちんと受け止めて成長してきた歴史でもある。
 そこで卒業にあたり一つの言葉を贈りたい。
<愛される人から愛する人へ>
 誰だって自分が一番かわいい。自分が一番愛されたいに決まっている。だがちょっと待ってほしい。独りよがりで他人のためになにもできない人間を誰が本気で祝福するだろうか?自分が愛されることを求めるだけでは本当の幸せはやってこない。それに気づいたとき初めて人は、愛されるだけの「子供」の幸せを乗り越え、人を幸せにすることの喜びを知る「大人」になっていくのだ。言い換えれば「人のために生きる」こと。
 今日学校を出るとき、東中の校舎を振り返ってみよう。君たちを三年間守り支えてきてくれた学舎だ。それは何も語らずただ傷つき古びていきながらも、みんなとみんなの後輩を守り続けていくだろう。卒業後のある日、校舎や校庭が懐かしく思い出されるとしたら、それは力の限り君たちを支え愛してくれていたからではないのか。
 命なきものたちでさえ人のために役立つことができる。君たちはどれだけ人を愛し、人のために生きることができるか。人生の本当の価値はそこで決まる。よい旅立ちを!