五輪女子マラソン史

★1984年ロサンゼルス大会 正式種目として初めて実施された記念のレースを制したのは地元米国のベノイト。タイムは2時間24分52秒だった。日本勢は佐々木七恵が2時間37分4秒で19位に入ったが、増田明美は16キロ付近で途中棄権した

★1988年ソウル大会 序盤からハイペースのレースが展開され、3強の一角だったモタ(ポルトガル)が2時間25分40秒で優勝。日本勢は浅井えり子が25位、荒木久美が28位、宮原美佐子が29位と上位争いに加われないまま惨敗を喫した

★1992年バルセロナ大会 号砲時から気温30度を超える過酷なレースで、暑さ対策をして臨んだ有森裕子が粘走。エゴロワ(EUN)には惜しくも届かなかったが、2時間32分49秒の2位で五輪初のメダルを獲得。山下佐知子も4位に入った

★1996年アトランタ大会 雨上がりの号砲時の気温は21度。予想外の涼しさの中で伏兵ロバ(エチオピア)が2時間26分5秒で独走優勝。日本勢は有森裕子が終盤に粘り、3位で2大会連続のメダルを獲得。真木和は12位、浅利純子は17位だった

★2000年シドニー大会 15キロ付近で高橋尚子がスパートをかけると、有力選手が続々と脱落。高橋は35キロ手前の再スパートでシモン(ルーマニア)を引き離し、2時間23分14秒の五輪新記録で日本陸上界悲願の金メダルを獲得。山口衛里が7位、市橋有里は15位だった

★2004年アテネ大会
27キロすぎから独走した野口みずきが、2時間26分20秒で優勝。前回シドニー五輪の高橋尚子に続く日本選手2連覇を達成し、日本の新エースが最高の走りを見せた。土佐礼子は5位、坂本直子は7位入賞。マラソンで日本女子代表が3人全員入賞するのは初めて