法人の概要
 

並河靖之七宝の誉  展覧会趣旨

並河靖之(1845〜1927)は有線七宝を制作し、明治29年(1896)に帝室技芸員を拝命して、近代の工芸史に七宝家として名を残した人物です。

靖之は高岡九郎左衛門の三男として武家の家に生まれるものの、十歳の頃に並河家の養子となって、青蓮院宮入道尊融親王(後の久邇宮朝彦親王1824〜1892)の近侍としてお仕えしました。

久邇宮朝彦親王は、伏見宮邦家親王第四王子で、幕末の混迷期から明治にかけて、皇族でありながら政治にも足跡を残した人物としても有名です。朝彦親王は時勢に翻弄されながら度々名前を変えることになり、朝政に参画していた中川宮の名でも知られています。時に政敵とされ、安政の大獄による相国寺幽閉時や、朝政の長州派の復権によって影響力を失い安芸へ蟄居されました。

靖之は宮様が不遇の時も忠誠をもって同行し、朝彦親王とのかけがえのない時間を過ごし、事業を志し同僚から持ちかけられた七宝と出会う機会を得ました。

七宝の制作をゆるされ、朝彦親王とのご縁から宮内省のお買い上げがあるなど、靖之から語られる感謝の言葉は後世に伝えられました。娘養女徳子の手記「父を語る」(並河徳子『父を語る』 昭和38年)には久邇宮時代や七宝業成功など、靖之の一生が細やかなエピソードと共に綴られています。

今展覧会では、宮家の侍臣として栄誉となる、並河家に伝来する大変貴重な久邇宮朝彦親王の諸資料と共に、実業家として成功をおさめた七宝をご覧いただきます。久邇宮朝彦親王との想い出と、華麗なる七宝の世界をご堪能いただけましたら幸いです。

並河靖之七宝記念館

   〒605-0038 京都市東山区三条通北裏白川筋東入堀池町388 TEL/FAX 075-752-3277
   休館日:毎週月曜日・木曜日(祝日の場合は翌日に振替)
 
(C)2007 Namikawa Cloisonne Museum of Kyoto