法人の概要
 

並河七宝への来訪―親交のあった人々  展覧会趣旨

並河靖之(1845−1927)は有線七宝を手掛け、明治29年(1896)に帝室技芸員を拝命して、近代の工芸史に七宝家として名を残した人物です。並河七宝には、国内外を問わず多くの人々が訪れています。

並河邸を訪れた一人に黒田天外(譲 生没年不明)がいます。黒田は『日出新聞』の美術記者や著述業をしており、『名家歴訪録』上・中編(1899・1901)を編纂しました。実際に京都の美術工芸家の家を訪問して、どのような作品づくりをしているのかを取材し、人となりや交流関係が浮かび上がるように本にまとめています。中には富岡鉄斎(1836−1924・文人画家・学者)・錦光山宗兵衛(1867−1927・陶磁家)・伊東陶山(1846−1920・陶磁家)・紹美栄祐(1839−1900・金工家)など多数の顔ぶれがあります。

靖之が黒田の訪問を受けたのは、帝室技芸員になった年の冬で、三度にわたっています(初回は靖之が病のため会えず)。靖之の生い立ちから、久邇宮朝彦親王の近侍時代、七宝業について、暮らしぶりや室内・庭園の光景なども詳しく記しています。

記念館に所蔵されている並河家日記や諸資料からは、久邇宮朝彦親王はもとより各宮家、共に七宝業を盛り立てた涛川惣助(1847−1910)・稲葉七穂(1849−1935)・林小伝治(1831−1915)等の七宝家の名前も見えます。こうした美術工芸家、政治家や財界人など、様々な人々との親交が窺えます。

今展覧会では、靖之と同時代に国内で活躍した人々との交流の一端を、資料を読み解きながらご紹介し、煌めきを放つ七宝作品と共にご覧いただけましたら幸いです。

並河靖之七宝記念館

   〒605-0038 京都市東山区三条通北裏白川筋東入堀池町388 TEL/FAX 075-752-3277
   休館日:毎週月曜日・木曜日(祝日の場合は翌日に振替)
 
(C)2007 Namikawa Cloisonne Museum of Kyoto