| KMFDM |
| ドイツのインダストリアル・バンド 。Industrial/EBM創成期から(一時解散などの紆余曲折はありましたが)現在まで第一線で活躍し続けるヴェテラン・バンドです。KMFDMとは正式には「KEIN
MEHRHEIT FURH DIE MITLEID 」(大衆に情け無用)の略。 バンドはサシャ・コニエツコを中心に1984年に結成。ドイツでエヌ・エッシュ、レイモンド・ワッツ(当時はNAINZと名乗っていた)と共に、86年に1st『WHAT DO YOU KNOW DEUTSCHLAND?』を発表します。(ちなみにこの作品と88年の2nd作品はレイモンドがプロデュースしている)88年2nd作発表後、レイモンド・ワッツは自身のプロジェクトPIGを発足させ、KMFDMを脱退。93年以降は、サシャ・コニエツコ、エヌ・エッシュ、ギュンター・シュルツを中心メンバーとし、数多のゲストアーティストを招き、コンスタントに作品を発表していきますが、99年発表作『ADIOS』を最後に解散してしまいます。解散後、サシャはティム・スコルド, ルチア・シファレリと共にMDFMKを結成。エヌ・エッシュ、ギュンター・シュルツはSLICK IDIOTをそれぞれ結成しました。その後KMFDMは再結成し、2002年に『ATTAK』にて復活を果たしました。 インダストリアル・メタルと言えば、MINISTRYに代表される無機質ビートに硬質スラッシュリフをのせるイメージが先行する中、彼らのアプローチはそれとは異なり、ポップ・ダンサブル・メタルという非常に馴染みやすくて、親しみやすさを重視しています。彼らのサウンドはインダストリアルファンのみならず、ロック/メタル主義のリスナーにも大いにアピール出来るのではないかと思います。 |
| 『OPIUM』 | |
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84年発表の幻のデビューアルバム。もともと本作はカセットでのみリリースされていたのですが、12th『WWIII』の国内盤のボーナス特典としてCD化されました。こちらで採り上げているのは、カセット盤ではなくて、ボーナスCD盤です。 さすがに再編&リマスタリングを施してあって音自体は非常にカッコいいモノになってます。ただ、曲自体はスローかつダークで実験的なエレクトロニクス・ミュージックの域を脱しておらず、好みが分かれるところだと思います。しかしながら本作はRAYMOND色が比較的濃く、PIGの初期作と言っても構わないような気もします。 お気に入り指数 / ★★★☆☆ |
| 『WHAT DO YOU KNOW, DEUTSCHLAND?』 | |
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86年発表の1st。 質素で淡々とした無機質エレクトロ・ビートに実験的でチープなサンプリングを含ませているといった作品。マニア受けするようなアンダーグラウンド的な魅力が詰まっている訳でもなく、本当にチープさのみが先行する内容なので、KMFDMの名前だけで買ってしまうと後悔する可能性は高いと思います。本作で唯一目を引くのが5曲目に収録の『ITCHY BITCHY』(10曲目にも別ヴァージョン曲が収録)この曲だけは結構ノリが良くて、ダンサブルなKMFDMの片鱗みたいなのを仄かに感じます。 お気に入り指数 / ★★☆☆☆ |
| 『DON'T BLOW YOUR TOP』 | |
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88年発表の2nd。 前作に比べると比較的進歩の跡が見られます。軽く薄っぺらいビートは徐々に重量感やタイトさが表れてきているようになっています。またメタルパーカッションを併用するなど、インダストリアル・ジャンク的なサウンドを形成しています。この当時既に、女性Voやギターサウンドを導入したインダストリアル・ロック的な曲を披露しており、1988年当時ではかなり先鋭的な作品だったかも知れません。現在のKMFDMとはあまりにもかけ離れた内容ですが、インダストリアルの古典作として聴くならなかなか興味深いのではないかと思います。 お気に入り指数 / ★★★☆☆ |
| 『UAIOE』 | |
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89年発表の3rd。 初期の名盤との誉れ高い作品。前作まで消化不良気味の中途半端な駄曲はなくなり、楽曲の質はかなり向上したと思います。リズムも重みや厚みが増してるし、曲調も広がりが出てきて成長を感じさせます。ハードなギターサウンドを導入した6曲目『THRASH UP!』なんか後の作品にも通じるアッパーで攻撃的な曲。他にEINSTURZENDE NEUBAUTENのF.M.EINHEITプロデュースの初期の名曲『MORE & FASTER 243』も収録。粗さは否めないですけど、勢いやパワーなら『MONEY』より上かなとも思います。オススメとまではいきませんが、なかなかの佳作です。 お気に入り指数 / ★★★☆☆ |
| 『NAIVE』 | |
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90年発表の4th。『NAIVE HELL TO GO』の欄でも触れていますが、オリジナルはすでに廃盤となっており、本作は2006年にMETROPOLISレーベルより再販されたもの。もちろんデジタルリマスター済みで音質もバッチリであります。さらにボーナストラックが数曲追加され、全16曲、トータル75分弱という超ボリューム。非常に欲張りな一品となっております。 本作ですが、時期的に『ANGST』以前のリリースということもあり、基本的にインダストリアル・メタルというよりはEBMです。適度に重量感のあるボディ・ビートに、ポップな女性コーラスを使いこなし、前年リリースの『UAIOE』なんかより楽曲は格段に洗練され、聴きやすくなっています。デジタルリマスターの恩恵ももちろんありますが、1990年にこれだけの作品をリリースしているあたり、さすがはKMFDMであります。前半はややぬるめの曲が多いですが、後半などはメタリックでハードな曲が多い感じ。個人的には追加のボートラが蛇足気味な気はしますが、EBM/インダストリアル・メタル両側面から楽しめる佳作なんじゃないでしょうか。『MONEY』よりも勢いやハードさが強調されている仕上がりなのがよろしい。 お気に入り指数 / ★★★★☆ |
| 『MONEY』 | |
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92年発表の5th。 これまでの混沌とした彼らの音楽性から、一定の方向性に収束しているような統一感を感じます。ダンサブルなビートにメタリックなギターリフを交差させる後のKMFDMサウンドの原形は既にこの時点でおぼろげながら形成されています。本作も基本的にはやや軽めのエレクトロニック・ボディがメインなので、過去の傑作のみを掻い摘んで聴くのであれば敢えて必要ないと思いますが、バンドの成長の過程がはっきりと確認できる作品であるのは確か。小奇麗に纏まりすぎてる感はありますが、EBM好きなら結構楽しめるかと思います。 お気に入り指数 / ★★★☆☆ |
| 『ANGST』 | |
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93年発表の6th。 本作より全面的にヘヴィなギターリフを取り入れ、KMFDMのインダストリアル・メタル時代の幕開けとなった記念碑的作品。それまでは一部のマニア層にしか認められないような存在だった彼らが、メタル方面に特化した事で多くのメタラーからも支持・賞賛を集めました。小気味よく反復するダンサブルなボディ・ビートにザクザク切り裂くギターとの相性が抜群に良い。女性ヴォーカリストのDORONA ALBERTIも非常に重要な役割を果たしていて、彼女のキャッチーでソウルフルなその歌声は楽曲に華を添えています。後の作品と比較するとギターサウンドを重視し過ぎているせいか、やや地味で硬派なイメージが先行しますが、割と佳曲揃いの名作なので買って損はしないはずです。特に彼らの代表曲とも言えるウルトラ・ハイスピード・ナンバー『A DRUG AGAINST WAR』は必聴。 お気に入り指数 / ★★★★☆ |
| 『NAIVE HELL TO GO』 | |
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94年発表作。 90年発表の4th『NAIVE]』が著作権侵害だとかで廃盤になったので、それの改訂版がこの作品です。(原作の方はオレンジ色のジャケらしい)この作品も基本的にEBMなので、『ANGST』以降が好きな方には少し辛いかも知れません。アルバム前半曲は締りがあってテンション高いのですが、後半はややダラダラしてるのが難点でしょうか。全体的に中途半端な印象は否めませんが、『MONEY』が好きなら問題ないと思います。 お気に入り指数 / ★★★☆☆ |
| 『NIHIL』 | |
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95年発表の7th。 前作で構築したポップ・ダンサブル・メタルというスタイルを更に昇華し、ひとつの完成形に到達した作品。本作よりギターのGUNTER SCHULZが加入(実は前作以前でもSVET AMと別名義でこっそり参加していたらしい)また初期メンバーでもあるRAYMOND WATTSも7年振りに参加し、多数の曲でリードヴォーカルをとっています。他にもリヴコのWILLIAM RIEFLINも参加し、数曲でドラムを叩いてます。 思わず身体が動いてしまうようなダンサブルなリズムに、女性コーラスを携えた非常にキャッチーなメロが炸裂するKMFDMらしさは勿論のこと、前作同様スラッシーなヘヴィ・リフもほどよく取り込んでいます。2,4曲目などはKMFDMならではと言うべきノリノリ・キャッチーな名曲。ハイスピードでメタルな6,10曲目、トランペットなど管楽器を使用した7曲目など、従来の範疇に収まらない広がりを見せています。音も格段に厚みが増し、全体的な曲のクオリティも飛躍的に向上するなど、確実にレヴェルアップを果たし、最高傑作と称えられるほどに充実したアルバムとなりました。打ち込みやサンプリングを導入しているとはいえ、インダストリアル的なマシーナリーなにおいは殆どなく、ロックで有機的な様相の強いこのアルバムは、インダストリアルの域を超えて幅広い層にオススメできると思います。 お気に入り指数 / ★★★★★ |
| 『XTOЯT』 | |
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96年発表の8th。 『NIHIL』の陰に隠れて過小評価されがち(でもないか)な本作ですが、前作に勝るとも劣らない傑作アルバムだと思います。ゲスト参加が凄い事になっていて、女性ヴォーカリストだけでもお馴染のDORONAを含め4名。89年の3rd以来となるF.M.EINHEITも参加しています。ちなみにRAYMOND WATTSは参加していません。 前作までの路線を消化しながらも、インダストリアル・シーンの先導者としての自覚からかソウルフルな華やかさは若干排除し、ややノイジーで硬質なサウンドを取り戻すべく軌道修正をしています。そのため、地味で硬派なイメージが先行して、一般的には『NIHIL』ほど評価はされなかったようです。確かに聴き易さでは前作には及びませんが、インダストリアル・ダンス・メタルの視点から評価すれば、更なる進歩を遂げたと思います。KMFDMらしいダンサブルな1曲目や、クールに歪められたインダストリアル・ノイズな5曲目、管楽器を多用しメロディアスかつ攻撃的な7曲目など曲の充実度も前作を凌いでます。なにより、超高速ダンスメタルの『SON OF A GUN』が超カッコよくてメチャクチャお気に入りです。 お気に入り指数 / ★★★★★ |
| 『SYMBOLS』 | |
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97年発表の9th(SYMBOLSとは俗称で、ジャケには呼称不明のマークが5つ並んでいます)毎回多彩で豪華なゲスト陣を迎えてアルバムを作製している彼らですが、本作でもお馴染のPIGのRAYMOND WATTSを始め、SKINNY PUPPYのNIVEK OGRE、元SHOTGUN MESSIAHのTIM SKOLDなどが参加しています。 インダストリアル・ダンス・メタルと呼ぶべきサウンドを完成、極めたといって良い名盤『XTOЯT』の後にリリースされた本作では、それまでのイメージを引き継ぎながらも巧みにモデルチェンジを遂げています。勿論KMFDMらしくダンサブルでヘヴィに反復する重く攻撃的なビートやギターリフは健在ですが、かなりエレクトロニックに傾倒し派手な電子サウンドが飛び交ってます。ただ『JUKE JOINT JEZEBEL』や『SON OF A GUN』のような一瞬にして耳にこびりつくようなノリノリ・キャッチーな即効性の強い曲はありません。楽曲の質が落ちている訳ではないですが、好みが分かれるかも知れません。 お気に入り指数 / ★★★★☆ |
| 『AGOGO』 | |
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98年発表のレアトラック集。未発表曲4曲を始め、廃盤となった4th『NAIVE』収録の原曲や『MORE&FASTER』の12"シングルなどが収録されてます。 本来のKMFDMサウンドとは少し趣の異なるマニアックな要素の強いアルバムですが、クオリティは問題なしです。注目したいのは『GODLIKE』の原曲ヴァージョン。まるで削岩機の如き強力なビートが炸裂しててめちゃカッコいいです。10曲目の『ZIP』は85年の未発表曲で、DAFや初期DIE KRUPPSとかに近い雰囲気の異色曲。KMFDMファンなら買って損はしないと思います。 お気に入り指数 / ★★★☆☆ |
| 『RETЯO』 | |
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98年発表のベストアルバム。元々はリリースの予定のないプロモーションオンリーの作品だったそうです。 1st『WHAT DO YOU KNOW, DEUTSCHLAND?』から8th『XTOЯT』までの音源を満遍なく網羅してます。『POWER』、『JUKE JOINT JEZEBEL』、『A DRUG AGAINST WAR』など、中期KMFDMを代表する名曲が収録されてます。ただ『SON OF A GUN』が入ってないのが個人的に不満かな。注意したいのが、全14曲中『ANGST』より前の曲が9曲なので入門盤としてはやや不適切かと思います。結成当時からの足跡を辿るなら、うってつけですけどね。もしこのアルバムの後半曲が気に入ったなら、『UAIOE』あたりを買ってみると良いと思います。はじめて彼らの音に触れるならやっぱり『NIHIL』の方をオススメします。 お気に入り指数 / ★★★☆☆ |
| 『ADIOS』 | |
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99年発表の10th。前作ではゲスト・アーティストの一人に過ぎなかったTIM
SKOLDがほぼ正式メンバーとばかりに全ての曲の制作に関わっています。 音の方も前作以上にテクノ方面に急接近しました。全く別のバンドになってしまった訳ではありませんが、ギターサウンドはかなり奥に引っ込んでしまい従来のファンからは轟然たる非難が集中したとか。確かに間延びした退屈な曲もありますが、良い曲も沢山あるので屑扱いするアルバムではないと思います。派手なオーケストレーションを取り込み、壮大なスケールで迫る『D.I.Y.』なんて過去最高ランクの名曲だしSKOLDお得意の哀愁のメロが炸裂する『TODAY』など魅力的なキラートラックがあります。個人的にはもうひとつ煮え切らない印象だった『SYMBOLS』よりも、こちらの方がサウンド・アプローチが明快な分潔さを感じるし、吹っ切れた感じはします。本作で聴けるサウンドは回顧的な妥協ではなくむしろ革新的な前進であったと思います。 お気に入り指数 / ★★★★☆ |
| MDFMK | |
| 『MDFMK』 | |
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2000年発表のMDFMK唯一のリリース作。SASCHAとSKOLDを中心に、元DRILLのメンバーであった女性ヴォーカリストLUCIA
CIFARELIを正式メンバーとして迎え入れ結成されたユニット。後に再結成する事になる新生KMFDMの前身となった存在です。 メインのソング・ライティングがSASCHA&SKOLDなので、『ADIOS』の延長線上的な作品になってます。『ADIOS』では押し殺されていたヘヴィなギターリフも本作では前面に出るようになっていて、このアルバムはPITCHSHIFTERにも近い出来栄えかと思います。リードトラックの『NOW』なんかそれに近くカッコいい。更に前作収録の『D.I.Y.』を彷彿とさせるようなオーケストレーションとヘヴィなギターリフを重ねた『WITCH HUNT』も非常に素晴らしい名曲。従来のイケイケ的なノリはそこそこに、知的で細やかなテクニックが冴えた力作となったかと思います。ちなみに国内盤はボーナストラック2曲(どちらもカッコいい)入ってるので買うなら国内盤を薦めます。 お気に入り指数 / ★★★★☆ |
| 『DON'T BLOW YOUR COVER』 | |
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2000年発表のKMFDMのトリビュートアルバム。CLEOPATRAからのリリースです。 結論からいうとちょっと期待ハズレ。かなりテクノなカヴァーが多く、原曲の良さが押し殺されてると感じるものが多かったのが残念。その前にカヴァー曲の選曲が面白くないのが多い。唯一良かったのがRAZED IN BLACKによる『A DRUG AGAINST WAR』で結構トランシーな感じだけど原曲とは違った魅力があって良い。後はDKAY.COM/DIE KRUPPSの『POWER』とSHININGの『MEGALOMANIAC』もまぁまぁです。それ以外は問題外のカヴァーばっかりであまりオススメは出来ません。 お気に入り指数 / ★★★☆☆ |
| 『ATTAK』 | |
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2002年発表の新生KMFDM復活作の11th。メンバーはほぼMDFMKの主要メンバー3人に加え、RAYMOND WATTSも参加。ただ、オリジナルメンバーのEN ESCHやギタリストのGUNTER
SCHULZの名前はありません。 従来のKMFDMの流れを汲む内容というよりはMDFMKの延長線上的な位置づけの作品になっています。ハンマー・ビートからドラムンベースまで巧みに使いこなすリズムアプローチ。MDFMK時代よりもサウンドはヘヴィにギターサウンドなんかも力強さを取り戻し、攻撃的なサウンドとなってます。SKOLD節炸裂の切ない『SAVE ME』や重く攻撃的なビートの上を強力なSASCHA&SKOLDのツインヴォーカルが駆け回る『RISEN』などなかなかの佳曲揃い。ただ往年のノリノリ・キャッチーってイメージからはやや脱却した感はあり、我々が期待するKMFDMサウンドからは異なった毛色の存在になりつつあるのかも知れません。紆余曲折を経て再び返り咲いた彼らは更なる進化を遂げたと解釈するのが妥当かと個人的には思ってます。 お気に入り指数 / ★★★★☆ |
| 『STURM & DRANG TOUR 2002』 | |
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2002年発表のオフィシャル・ライブアルバム。featuring PIGって事で、『FIND
IT FUCK IT FORGET IT』も『HOT HOLE』収録されてます。 オフィシャル盤なので音質が良いのは勿論ですが、注目すべきは選曲の良さ。『D.I.Y.』『ULTRA』、『MEGALOMANIAC』、『FLESH』、『WRATH』、『SPIT SPERM』など昔の名曲も沢山プレイされてるのが嬉しい。ライヴなので打ち込みバリバリではないですが、ダイナミックな演奏でライヴならではのノリで盛り上げてます。息苦しいまでの威圧的なライヴ空間て訳じゃないですが、聴き易さとノリの良さで十分楽しませてもらえます。 お気に入り指数 / ★★★★☆ |
| 『WWIII』 | |
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2003年発表の12th。ご存知の通り、総帥Saschaと並んでバンドの中心人物として大いに力を発揮していたSKOLDが脱退(現MARILYN
MANSON)して危惧されましたが、そんな心配を吹き飛ばす程に充実した素晴らしい作品になったと思います。前作に引き続きRAYMOND WATTSも参加。 SASCHA曰く今作品のコンセプトは『Ultra-Heavy-Beat』だそうで、全体的にマシンガンの如き襲いかかる怒涛のヘヴィビートとザックリハードに刻まれるギターリフでアグレッシヴに攻めまくる攻撃的なサウンドになってます。前作は直球の中にも変化球を交えるなど目線をそらす曲も散りばめてましたが、本作はほぼ剛球一本勝負。それと、ダンス・メタルな往年のイメージに沿った曲も戻ってきています。LUCIAのヴォーカルも多彩な声色を使い分け、かなりカッコよくなったのも見逃せません。過去に類を見ないスピードと破壊力のウルトラ・ヘヴィ・ビートが脳天直撃。 お気に入り指数 / ★★★★★ |
| 『HAU RUCK』 | |
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2005年発表の13th。今回は盟友のレイモンド・ワッツが不参加でありますが、レコーディング・メンバーは前作と同じメンツ。 基本的には前作同様、ハイスピードなインダストリアル・ダンス・メタルです。相変わらずの切れ味を誇るザクザクギターが暴れまわる小気味いい仕上がり。本作でのリズム使いは近年の特徴だったジャングル/ドラムン・ベースというよりは、シンセ・ベースに力が入ったエレクトロ・ボディ・ビート全開。全体的に硬質な手応えの音使いが復活。雰囲気的には『XTORT』や『ANGST』なんかに近いモノを感じます。それでいて、細かい部分にまで徹底した作り込みの跡を感じるサンプリングなどの技巧は、もはや職人芸とも呼べるレベルで、非常に完成度の高いサウンドを構築。また、近年では影を潜めていた実験性を感じる試みもみられます。特に10曲目『READY TO BLOW』やラストの『AUF WIEDERSEH'N』などは最近のKMFDMにはなかったタイプの楽曲。毎回毎回、ハイレベルな作品を提供してくる彼らではありますが、本作は更に頭ひとつ抜きん出た傑作に仕上がったかと思います。あえて難癖つけるなら、かつての神曲『A DRUG AGAINST WAR』や『SON OF A GUN』に匹敵するインパクトの楽曲が見当たらないコトくらいでしょうか?既に結成20周年を迎えた超ベテラン選手ですが、彼らの躍進は一向にとどまる所を知りません。インダストリアル・ダンスのアラヒトガミ・KMFDM万歳!!! お気に入り指数 / ★★★★★ |